【親友の勘吉】



話は戻るが、誠は4月から高校生になった。

 

しかし、誠の入学した高校は、誠の成績でも入れるような県内でもトップレベルの最低ランクの高校であった。

 


名前は帝進高校。



入学式のために高校に向かうバス停で、在校生(23年)がたくさん順番抜かしをしているのを目の当たりにした。

 


近くの大学の大学生や、普通の人もいる。

 

 

しかしそんなのお構いなしに、在校生たちは順番を無視していった。

 

まるでそれが当然のように堂々としていた。

 

駅のホームには、何人もの在校生がタバコを吸っていた。



 

堂々と学ラン姿で。

 

 

バス停で喧嘩をしているのもいた。


 

これが最底辺の高校の実態であった。

 


誠は身の危険を少しずつ感じ始めていた。

 


誠は少し遅れて教室に入った。


 

教室に入ると、ほとんどの新入生が入学式の参加のために移動を始めようとしていた。

 

 

誠も慌てて体育館シューズに履き替えて、体育館へと向かった。

 

 

入学式が終わり、教室に戻ってきた。

 

 

教室の座席は出席番号順で座ることになっていたので、自然と前の席にいた生徒と話すようになった。

 

名前は勘吉(かんきち)という。

 

席も前後だったので仲良くなるにはそう時間はかからなかった。

 

高校でできた初めての親友だった。

 

勘吉は誠よりも小柄で、150cmちょっとだった。

 

 

しかし誠と違い、どこか堂々としていて、度胸もありそうだった。

 

 

誠は、自分にないものをもっていた勘吉に引き寄せられたのかもしれない。