【盗難】
ここの高校では、色々な物がなくなっていく。
まず、昼の昼食時間に自宅からお弁当を持ってくると、ヤンちゃな生徒からおかずを取られる。
もちろんつまみ食い程度だが。
モメて関係を壊すほどでもなく、これが地味にやっかいだ。
なので多くの生徒は、売店でパンを買って食べる。
あと多かったのが靴の盗難だった。
NIKEやブランドの靴を履いていこうものなら、帰りには無くなっている。
当時、NIKEのエアージョーダンシリーズは人気がありすぐ盗られる。
財布、貴重品はもちろん要注意だ。
自転車盗難も多かった。
誠はしなかったが、ヤンキーだけでなく普通の生徒も鍵がかけてない自転車を見つけると盗難していた。
自分の足代わりに、盗難しては、移動先で放置して、また別の自転車を盗難する。
誠の高校だけでなく、他の若い人も多く(盗難)していたのか、この年頃にはよく友達と自転車に乗っていると警察によく声を掛けられた。
実は友達の乗っていた自転車が盗難車だったことがあり、警察から職質みたいなのをされて、友達は警察に連行され誠だけ一人残されたこともあった。
ある時は、誠たちのグループが自転車に乗っていると、目の前から向かってくるパトカーがサイレンを鳴らして追いかけてきたこともあった。
誠のグループの誰かが、「逃げろ」と言ったのかみんな逃げていった。誠もそれにつられて逃げて、近くのマンションに数人で逃げ込んだ。
しかし、警察の機動力もさすがなものですぐにマンションの行き止まりに追いつかれて捕まった。
どうやら、仲間の中に盗難した自転車に乗っていたツレがいて、警察を見て慌てたらしい。
だが盗難したての自転車だったらしく、まだ盗難届を出されていない自転車だったようで、そのツレは自分の自転車だとシラをきった。
盗難届が出されてない自転車の登録者番号をいくら調べても立証はできないので警察官は疑いながらも、誠たちを解放した。
落ちている物→もらっていい
や
鍵かけてない自転車物→もらっていい
といった謎の解釈がここの高校にはあった。
ここの高校だけでなく、多くの若い高校生の中にはこのような思考だったのであろか。
誠の感覚も麻痺していた。