誠の尊敬する先輩2人、小塚先輩と森影先輩の高校最後の試合が近づいてきた。



小塚先輩はバンタム級(約54キロ)、森影先輩はその下のフライ級(約51キロ)での試合出場であった。



この中条ジムは、県内でも強豪ジムと見られていて、先輩2人も優勝候補であった。



試合会場ではジムの後輩である、誠、勘吉、進之介、田所が応援している。





小塚先輩と森影先輩は順調に勝ち上がり決勝戦まで駒を進めた。




そして決勝戦。



森影先輩はフライ級優勝して県の代表として全国大会決定出場が決定した。




しかし、必ず優勝すると言われていた小塚先輩は負けて全国大会への道を逃してしまった。





これまで3年間ボクシング一筋に打ち込んできた小塚先輩の追い込む姿を見た誠は勝負の世界の厳しさを知った。



小塚先輩は、これまでも遊びどころか、学校の行事も休むこともあり練習や試合を優先してきた。




それだけに高校最後の大会にかける思いは相当だったはずである。




誠の高校2年生も終わろうとしていた。



ボクシングを始めて1年間がもう少しで経とうとしていた。



誠も練習してボクシングが上達していったが、当然、同期の勘吉と進之介も同じように上達していった。



一年先にジムに入門していた田所はさらに強くなり、誠や勘吉、進之介は当然追い付けないないが、その中でも急成長をしていたのが勘吉であった。