2021年度第43回ATSシンポジウム 資料ダウンロード可 | さっぽろ旅客自動車・航空機・鉄道 (丘珠空港中心?!)

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Yahooブログから引っ越し致しました。
プロフィール欄に概要等を書いておりますので御一読下さい。

日本航空機操縦士協会(JAPA)と航空交通管制協会が主催の
2021年10月30日オンライン形式で2021年度 第43回 ATSシンポジウムが開催されました。

 

プログ読者のrjco29さんから連絡を頂き(ご連絡ありがとうございます。)

実は下書きが出来ているものの繁忙な為公開する状態ではなく

取り急ぎ資料ダウンロード先のご案内をさせていただきます。

 

 

公益社団法人日本航空機操縦士協会

YouTube 動画チャンネル日本航空機操縦士協会 (過去のセミナー等動画)


一般財団法人航空交通管制協会
セミナー・シンポジウム資料ダウンロード

2021年度 第43回 ATSシンポジウム
ATSシンポジウム講演動画
JAPA動画ページへ

①航空管制のこれから(PDF 4.56MB)

②滑走路面状態の提供について New(PDF 522KB)

③不明確な高度の指示(PDF 987KB)

④高度制限について考える(PDF 406KB)

⑤不明確な高度の指示解説(PDF 907KB)

 

ATCリスナーの観点からも面白い内容となっていますが

私もrjco29さんも注目された点

①航空管制のこれから

②滑走路面状態の提供について 

 

このブログでも過去にSIコンデションについて簡単な解説をしています

2014年12月14日除雪の話題

 

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2021年12月19日 情報追加

ICAOのRWYCCでは
• 同じメーカー・種類の測定装置でも測定値が異なるなど、

 繰り返し精度や再現精度に課題があること
• 摩擦測定装置は経年劣化し、経時性安定性がないこと
• 様々な摩擦測定装置間の相関性が証明できないこと

μ値は信頼性がないとの結論により

摩擦測定装置によるμ値を基にしたブレーキングアクションが含まれない為

日本では
・SNOWTAM
滑走路:RWYCC+摩擦測定
・NOTAM
エプロン誘導路:摩擦測定
という扱いで測定結果を公表することとなりました。

 

尚、12月19日RJCO 札幌丘珠空港(札幌飛行場)を一例に出しますと

12182225 14 1/1/1 100/100/100 NR/NR/NR ICE/ICE/ICE
RWY 14 20/20/17 BOWMONK AFM2 DECELEROMETER

 

摩擦係数測定がBOWMONK AFM2 DECELEROMETERによるものか、

SURFACE FRICTION TESTERによるものか記載されています。

 

Bowmonk AFM2 Airfield Friction Meter

https://www.bowmonk.com/products/view/bowmonk-afm2-airfield-friction-meter

 

SURFACE FRICTION TESTER

 

大まかですが新基準による調査方法

・滑走路全体の1/3毎に調査

・雪氷等の種類 13種類  DRY,WET,DRY SN,WET SN,SLUSH,COMPACTED SN,
                                   ICE,WET ICE,WET SN ON TOP OF ICE等
・雪氷等の深さmm        DRY SN,WET SN,SLUSHのみ

・摩擦測定装置によるμ値を基にしたブレーキングアクションが含まないが

 日本では新基準採用後もSNOWTAMで滑走路:RWYCC+摩擦測定結果、

 NOTAMでエプロン誘導路:摩擦測定結果を公表。

・外気温、滑走路面温度、風等 ・空港管理者が滑走路面状態を評価しRWYCCを決定

RWYCCに相当するブレーキングアクションよりも不良の場合、パイロットから管制に通報

 

RWYCC値とブレーキングアクション

RWYCC 滑走路の状態 パイロット
ブレーキングアクション
6 DRY 非適用
5 WET,SLUSH,DRY SNOW,WET SNOW(≦3mm) GOOD
4 COMPACTED SNOW(–15℃以上) GOOD TO MEDIUM
3 DRY SNOW,WET SNOW,COMPACTED SNOW(–15℃未満) MEDIUM
2 WATER,SLUSH(≧3mm) MEDIUM TOPOOR
1 ICE POOR
0 WET ICE LESS THANPOOR

 

従来の調査方法
・滑走路全体の1/3毎に調査
・雪氷等の5種類 DRY SN,WET SN,SLUSH,COMPACTED SN,ICE
・雪氷等の深さmm
・摩擦測定装置による摩擦係数(μ値)SLUSHを除く

 

SFTによる従来の摩擦係数とブレーキング・アクション

摩擦係数 ブレーキング・アクション
0.40以上 GOOD  (G)
0.36-0.39 MIDIUM GOOD  (MG)
0.30-0.36 MIDIUM  (M)
0.20-0.25 POOR  (P)
0.20未満 VERY POOR  (VP) 

 

参考リンク

ICAO  The RCAM and Runway Condition Report (RCR)
Federal Aviation Administration RUNWAY CONDITION ASSESSMENT MATRIX (RCAM)
 

RWYCC値・摩擦係数μ値・パイロットブレーキングアクション相関

Runway Condition Assessment Matrix (RCAM) for Airport Operators,

RCMA値に相当する摩擦係数μ値が記載されています。

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2016年4月ICAO第14附属書などが改正され

滑走路面状態評価と世界共通の報告フォーマットを標準化するというものです。

当所はは2020年11月5日に締結国は義務化されていたものの新型コロナ感染症の影響で

1年延期されました。

 

ICAO基準と勧告や日本の事情に合わせた独自通報項目有無などがあり

相違点や今後の整合性及びNOTAM発出例なども紹介されていますので

②滑走路面状態の提供について 
は特に北海道内・東北のATCリスナーさんは一度目を通してみてはいかがでしょうか。

 

前後しますが、①航空管制のこれから「航空管制の現状」の項では

各航空交通管制部担当の高高度低高度セクター分離など西日本へ進められている

現況も解説されておりこれは過去プログ記事でも触れている内容となっています。

また今後順次導入予定のデータリンク通信の解説もあります。
 

2020年08月13日 2025年札幌ACC廃止、低高度空域は東京ACCに統合

 

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出展元 航空管制の現状 国土交通省航空局 航空管制の現状より

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先月、那覇進入管制区として統合し広域ターミナルレーダー運用開始した事から
札幌・千歳・函館、札幌・千歳+函館・三沢組み合せは色々と考えられますが

2020年08月13日 2025年札幌ACC廃止、低高度空域は東京ACCに統合

で予想した通り統合すると見て良さそうです。

 

rjco29さんご連絡ありがとうございました。