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バイカルアザラシのnicoチャンネル

 サイコロジストの日常と非日常を季節の移ろいを交えて描いています。バイカルアザラシのnicoちゃんの独り言です。聞き流してください。

 雨に煙った皇大神宮の正宮。伊勢神宮の内宮です。お伊勢参りで雨に降られるのは困ったものなのですが、いったん神域に入ると雨の中の方が神々しい姿を見ることができます。

 

 今から66年前に伊勢湾台風が紀伊半島を襲いました。最盛期の中心気圧は895mb瞬間最大風速は75m。昭和の三大台風です。

 

 伊良湖でも風速40mを超える風が吹いています。三重県では35mを越えていました。内宮の正宮では無風。風が吹きませんでした。

 

 ちなみに風祭宮では風の神様がモンゴルが北九州を攻めたとき、ここから神風が吹いて蒙古軍を撃退しました。風の神様は、伊勢湾台風では75mの風を凪に変えました。

 

 と言っても、国土地理院の地図を見ると伊勢神宮は清流五十鈴川の支流島路川が作った扇状地、もしくは五十鈴川の河岸段丘であることが分かります。鼓ヶ岳と東側の2つの山に囲まれて台風からの暴風を避けていたことがこの地形図から分かります。

 

 庭に設置した気象計ウェザーステーションですが、気圧がどんどん下がってきました。風も吹き始めています。雨量計は最大41mmの豪雨です。櫛田川は茶色い濁流が勢いよく流れています。紀伊半島はこれから台風15号を迎えます。丁度、伊勢神宮を中心が横切る感じの予報が出ています。台風もお伊勢参りとは困ったものです。被害がないといいのですが。ちなみに伊勢市内は意外に水害に弱く市内は浸水するところもあるので、お伊勢参りの方は気をつけてください。

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 午前一時頃、台風15号は高知県宿毛市付近に上陸したようです。雨雲レーダーで見ると台風の中心よりも東側で大雨となっていることが分かります。高知県や徳島県では線状降水帯が発生しており、今から紀伊半島の南部でもこれが発生しそうなことが分かります。

 

 台風は巨大な雨雲ポンプで太平洋から湿った空気を運んできます。日本列島南岸の海水温度が高いため大量の水蒸気が流れてきます。

 

 これは日本一雨が多い尾鷲市の地形です。南東斜面が屏風のように尾鷲市に立ちはだかっています。ここに湿った空気がぶつかれば大雨となります。紀伊半島南部ではこのような南東斜面が幾層にも続いているので、これから大雨になります。

 

 これは1959年9月26日に紀伊半島に上陸した伊勢湾台風の被害です。貯木場から高波で材木が街に押し寄せました。もし、同じようなスーパー台風が来れば、材木の代わりにコンテナが押し寄せます。

 

 この一枚の写真から何が読み取れるでしょう。多くの情報が詰まっています。66年前に起こった昔のこと、歴史として考えればあまりにも平面の情報です。これを現在に当てはめれば、とんでもないことが起こっていることが分かります。そして、温暖化した現在ではもっと大変なことになるのことが・・・。

 

 電気のない世の中、情報がない世の中。食べ物がない、飲み水がない、トイレがない世界が待っています。そんな中で、どのように助かった命が生き延びるか。それを考えてみたいと思います。

 

 自宅に設置した気象計、気圧はどんどん下がってきました。風も強まってきました。そして、雨は本降りです。まだ豪雨とはいきませんが、不気味な降り方をしています。明日の朝の櫛田川はどんな風になっているでしょう。泥濁りの濁流になっているのでしょうか。

 台風15号が紀伊半島に近づいています。このままだと四国に上陸して紀伊半島中部を通り抜けていきそうです。雨雲レーダーを見ていると刻々と赤い豪雨の雲が東に移動しています。何本かの線状降水帯も見られ、いよいよ紀伊半島にも掛かりつつあります。今回は勢力が弱いため、風よりも雨に注意が必要です。

 

 三重県に住んでいる人にとって台風が来ると1959年9月26日に紀伊半島に上陸した伊勢湾台風を思い出します。今から66年前のことです。アメリカ軍が台風の目にラジオゾンデを落とすと気圧が900mbを切りました。今で言えばスーパー台風です。すでに紀伊半島は台風上陸前か1000mm程の雨が降っており、土砂災害がいつでも起こりうる状態でした。

 

 折しも伊勢湾の満潮と重なり、5098名の方が犠牲になりました。その多くが貯木場の材木が高潮で街に流れ込み家を破壊し尽くしました。櫛田川流域では橋桁に材木が挟まり、それがダムになり多くの家が水没しました。濁流に流され、「助けて・・・ 助けで・・・」と言う声が豪雨の闇から聞こえています。消防団が必死の救出活動をしましたが、助けられなかった方もいます。

 

 自分家の前の雨戸を少し開けると風が入ってきます。懐中電灯を照らすと、前の道路に泥水が怒濤のごとく流れています。泥の臭い、異状でした。

 

 父親が窓が暴風でしなってきたので抑えていました。サイレンがけたたましく鳴り響きます。家の柱が軋む音が不気味に聞こえてきます。もう我慢できないとでも悲鳴を上げるような音が何度もして、それが段々激しくなってきました。

 

 雨漏りはあるだけのバケツと洗面やたらいで滴を受けても足りません。隙間風が入ってきます。その隙間風の強さが強くなり、これで家もお終いかと思いました。

 

 諦めと疲れでそのまま朝まで眠ってしまいました。朝起きてみると吹き返し風が強かったです。それでも青空が見え始め、台風が過ぎ去ったのだと知りました。停電は一週間以上続きました。台風が過ぎ去ると台風一過の晴天となりました。泥臭い街中の橋の下に新築した家が河原に落ちていました。

 

 三軒隣の家は水没していました。電柱の上の方に泥水の跡が見え、ここまで水がやって来たのだと目印をつけていました。家族総出で親戚の家の復旧の手伝いに行きました。畳も泥まみれ。どうしようもない状態でした。

 

 伊勢湾台風が上陸したのは1959年、高度経済成長が始まる6年前です。日本はまだ貧しく、堤防がありません。増水した川は容赦なく川の側面をえぐり取っていきました。砂防ダムもなく鉄砲水が渓谷で起きていました。

 

 台風が上陸する前、不思議な現象が起きました。川のカニたちが河原に上陸してきました。カニは簡単に捕まえることが出来、捕まえて羽釜で茹でて食べました。ひよっとしたら、カニたちは洪水になることを察知していたのかもしれません。

 

 上陸前の数日間、夕陽が橙色に染まりました。それは空気の粒さえも橙色に染めるような美しい夕焼けでした。

 

 台風15号、今夜から明日の昼までが紀伊半島を通過していきます。何とかこともなく過ぎ越してくれるといいのですが。台風が来る度に伊勢湾台風が上陸した夜を思い出してしまいます。

 

 紀伊半島の南部には南東斜面が幾筋もあり、南からの湿った空気が峰々にぶつかると大雨になります。日本一雨が多い尾鷲市は、大台ヶ原という太平洋に屏風のようにせり出した山塊に雨を降らします。大台ヶ原では一ヶ月に40日雨が降ると言われ、500円玉台の棒雨が降ります。棒雨とは雨粒ではなく、棒状の雨が降るというのです。

 

 最近目立つのは紀伊山地の山体崩壊です。土砂崩れのような規模ではなく、山肌だけでなく岩盤自体が崩落しています。大台ヶ原昇ると立ち枯れしたまっ白な枯れ木を見ることができます。これは伊勢湾台風で枯れてしまった林です。再生するには数百年は掛かることでしょう。

 

 自宅に設置した雨量計も風速計も確実に風雨が強まっていることを示しています。

 

 

 

 

 

 庭にイチジクの木があります。そろそろ熟して食べ頃になると必ず食べていく者がいます。朝早く見張っていたら、子ギツネでした。コーギーに番犬をしろと命令したら、断られました。今も、トイレの前で寝ています。

 

 子ギツネにとられなかったら、ヨーグルトに載せられるのになあ!!!