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バイカルアザラシのnicoチャンネル

 サイコロジストの日常と非日常を季節の移ろいを交えて描いています。バイカルアザラシのnicoちゃんの独り言です。聞き流してください。

 紀伊半島中部の山深い集落。櫛田川の河岸段丘にあるとある電信柱。朝になると巣立ったばかりのツバメどもがやってきます。

 

 紀伊山地の山の中なので人口密度は低いです。

 

 つい最近まで卵の中にいたのに、孵化したらもうこの通り。どれが親かは分かりません。微かに産毛が付いているので今年のヒナと分かるのもいます。

 

 ある朝、もっと密集した大軍が電線に止まります。電線1m辺り10羽ほど。ツバメ密度は最高潮。そして、一気にいなくなります。南の島へ向けて帰っていくのでしょう。

 

 ツバメの寿命は二年半と言われています。その短い時間の中で子育てをして数千キロの海を渡り、ここに再びやって来ます。中には渡海中に命を落とす者もいます。ツバメの体長はわずか17cm。この小さな体の中に台湾やフィリピンまで飛んで行くパワーがどこに秘められているのでしょう。人間の大きさに比べたら、飛べる距離は火星まで行けるほどの距離。この電線は、次の惑星まで飛ぶためのプラットフォームなのです。

 

 それよりも、この長い旅に挑戦する勇気。この小さな体のどこにあるのでしょう。

 

 来年はこの中でどれだけのツバメが帰ってくるのでしょう。

 

 よく見ると電線の周りには小さな虫が飛んでいます。それを口をパクパク開けて食べています。虫が口の近くにやって来てくれるのでツバメにとっては電線は絶好の食卓なのでしょう。ここは本当に不思議な空間。

 

 戦争になっても、平和になっても。人々の暮らしが貧しくても、豊かになっても。不幸せなときも、幸いなときも。ずっとツバメたちはこの街を見守ってきました。そして、見守っていくのでしょう。世代を超えて、はるかなる時空を越えて・・・・

 紀伊半島中部の天気傾向はこんな感じです。ウエザーステーションのグラフが気になる今日この頃。

 

 一週間晴れの日が続いています。夜明け前は放射冷却で涼しくなるのですが、お日様が昇るとぐんぐん気温が上がって35℃付近まで上昇します。日が陰ると涼しくなると言うワンパターンの気温変化が続いています。

 

 湿気は温度とは反対に夜はぐんぐん上昇して湿っぽくなります。夜が明けると伊勢三山の白猪山の峰々には靄が掛かっています。お日様が昇ると靄はいつの間にか消えて青空が見えます。真昼はよく乾いた空気で温度が高い割には蒸し暑くはありません。

 

 気圧はどんどん下がっています。雨が降ってもいいくらいの気圧なのですが、なぜか雨は降りません。西方海上と南方海上のダブル台風の影響なのでしょうか。二つの台風にはさまれて、紀伊半島は高気圧の張り出しと同じような効果になっています。

 

 風は昼はしっかり吹きます。夜は静穏です。海からも遠いので海風の影響は受けません。昼は山風が吹いています。意外に吹いていることが分かります。風向はまちまち。気まぐれです。

 

 ご覧のように一週間、雨が降りません。いつまで降らないのでしょうか。台風任せなのですが、台風が近づくのも困るので・・・。一週間前に時間雨量45mmを記録したので、谷川の水は豊富。それでもこのまま晴れの日が続くと谷川の水も少なくなってくるでしょう。今、水田は稲穂が出ているので大量の水が必要です。あと一ヶ月で稲刈りなのですが、もう二週間だけ水があれば豊作のはず。台風で強風が吹けば、稲が倒れてこれまた困ります。台風は来ないで、夕立で一時間だけ大雨になれば、これがベスト。稲刈りが始まったら晴天が続けば、一気に取り入れが完了。こうなるといいのですが。

 

 当分は天気図とウエザーステーションの数値が気になる一ヶ月です。人間の思惑通りに行くといいのですが。

 

 棚田の近くには稲荷神社があります。この画像は田植が終わった時の物ですが、今は稲穂が出ています。台風は来ないで。夕立で雨だけ降って。これが今のお願いです。