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バイカルアザラシのnicoチャンネル

 サイコロジストの日常と非日常を季節の移ろいを交えて描いています。バイカルアザラシのnicoちゃんの独り言です。聞き流してください。

 朝、田圃に出てみると一面は雪景色。伊勢三山の白猪山も真っ白。お稲荷さんを祭る丘のソメヨシノは枯れ野原で殺風景。

 

 春の野草も雪に埋もれて寒そう。つい先ほどまで雪の結晶が見えていたのに、朝日が上がると一気に結晶は溶けていった。

 

 ホトケノザが咲いている。真っ黒な畦シートに北風から守られて、お日様の温かさでここだけが春。細かな羽毛が生えているのはやはり寒さから身を守っているのか?

 

 無風だった晴れ間は、たちまちのうちに雪雲に覆われて風が吹き出した。風車がカラカラと音を立てて回る。

 

 かと思えば、雪雲は東の空に吹き去られて、青空がのぞいた。菜の花と青空はよく似合う。一見、春。でもこれは疑似天候。すぐに冬空にもどっしまう。

 

 トタン屋根のつらら。日差しは春。一気に温かさがトタン屋根を暖める。すると氷柱は溶けて滴を垂らす。

 

 一つだけ残ったカボスの実。確かこの黄色は春の日差しだと分かる。風が凪ぐと春模様。しかし、西風が吹くと雪雲とともに冬に戻る。冬と春のせめぎ合いはどちらもゆずらない。

 

 

 

 昨夜からの雨は上がって、香肌の山々には朝霧がかかっている。櫛田川に架かる沈下橋は静か。音も無く流れている。春の兆しを求めて来たけどそんな気配はない。

 

 寒々とした景色。風がないのでなんとか寒さはしのげる。川底は去年の増水で透明。紅葉した葉っぱがちらほら見える。朝霧は西の渓谷からやって来る。それが細長くたなびけば、真っ白な龍の形になることがある。

 

 河原の岩にへばりつくツツジやネコヤナギ。栄養不足で大きくなれない。岩にしっかり根を下ろしてどんな濁流にも流されない。

 

 そんな岩肌にネコヤナギが咲いている。雨粒をいっぱい結んで朝日に輝いている。暖かくなれば緑の葉っぱを伸ばすだろう。銀色の毛が寒さと水から種を守っている。

 

 野バラについた雨粒。それが凸レンズとなり、向こう岸の稜線を映し出した。こんな小さなレンズの中に広い景色が逆さに映る。とげを持った小枝はますます伸びて春には小さな花を咲かせる。野バラはやはり薔薇なのだ。その時節までもう少し。冬に蓄えたパワーが春に爆発する。

 スズメが鳴いている。うるさい!

 

 スズメも渡り鳥らしい。といっても山と里を往復するだけ。今から蔵の屋根で巣を作るらしい。そうしたら大量に小雀が生まれてさらにうるさくなる。他の所でやって欲しい。

 午前4:15。月齢26.2の有明の月が出た。その右にはサソリ座が見える。厳寒の空に夏の星座、それをとり巻く星雲はいつのまにか消えてゆき、薄明が始まった。闇は限りなく透明になり、星雲は静かに消え、アンタレスも消えていく。

 

 山深い稜線の下から昇ってくる有明月。小枝の向こうに37万キロの月影。火星大の小惑星が地球に近づいていた。そして、衝突した。二つの惑星は火球となり一つは地球に、もう一つは月となった。その端くれが山の端から顔を出す。今でも月は地球から年3センチの距離で遠ざかっている。凸レンズの目を持った生命達は、この月をもっと間近で見ていただろう。

 

 ついさっきまで凍って微動だにしなかった空気が流れ始めた。空気の粒は、月の影をゆがませる。月のクレーターが流れては元に戻る。まだ昇っていない太陽の仕業だ。東の空が橙に焼けだ。

 

 小枝の上にクレーターが見える不思議な光景。有明月の影の弧は私たちが住む地球。目をこらしていると地球照が見える。

 

 干し柿、ゲット。美味しそう。食べたら甘い!!!

 

 今日も西風が強い。寒い。雲一つ無い青空。立梅用水のそばにある梅の木。小枝がふるえてる。

 

 こんなに寒いのに梅の花のつぼみがいっぱい出てる。少し暖かくなったら一気に蕾が膨らむ。梅の開花はもう秒読みかも。

 

 ネコヤナギが咲いてる。ふわふわの毛に守られて、これなら寒い西風も防げそう。

 

 下剋上球児の舞台となった深野の沈下橋。まわりは冬枯れの景色が広がってる。ドラマの熱気がまだここには残っているような気がした。アマゾンプライムビデオで見えるから、家に帰ったら見ようかな。

 

 冬なのに花が咲いている。西日がもう傾いて暗くなってるのに、ここだけが明るく見える。葉っぱがない。茎からいきなり豪華な花。名前は何というのだろう?