
午前一時頃、台風15号は高知県宿毛市付近に上陸したようです。雨雲レーダーで見ると台風の中心よりも東側で大雨となっていることが分かります。高知県や徳島県では線状降水帯が発生しており、今から紀伊半島の南部でもこれが発生しそうなことが分かります。
台風は巨大な雨雲ポンプで太平洋から湿った空気を運んできます。日本列島南岸の海水温度が高いため大量の水蒸気が流れてきます。

これは日本一雨が多い尾鷲市の地形です。南東斜面が屏風のように尾鷲市に立ちはだかっています。ここに湿った空気がぶつかれば大雨となります。紀伊半島南部ではこのような南東斜面が幾層にも続いているので、これから大雨になります。

これは1959年9月26日に紀伊半島に上陸した伊勢湾台風の被害です。貯木場から高波で材木が街に押し寄せました。もし、同じようなスーパー台風が来れば、材木の代わりにコンテナが押し寄せます。

この一枚の写真から何が読み取れるでしょう。多くの情報が詰まっています。66年前に起こった昔のこと、歴史として考えればあまりにも平面の情報です。これを現在に当てはめれば、とんでもないことが起こっていることが分かります。そして、温暖化した現在ではもっと大変なことになるのことが・・・。
電気のない世の中、情報がない世の中。食べ物がない、飲み水がない、トイレがない世界が待っています。そんな中で、どのように助かった命が生き延びるか。それを考えてみたいと思います。

自宅に設置した気象計、気圧はどんどん下がってきました。風も強まってきました。そして、雨は本降りです。まだ豪雨とはいきませんが、不気味な降り方をしています。明日の朝の櫛田川はどんな風になっているでしょう。泥濁りの濁流になっているのでしょうか。