桜の開花が気になる季節となりました。伊勢市にある宮川堤の桜の開花はこんな感じです。まだ蕾です。
これは去年の今日の状況です。満開近くです。
見事に咲いています。去年の今日はこんなに咲いていたのに、今年は暖冬なので桜も寒さに目覚めることなくまだ眠っているのでしょう。それでも蕾は確実に膨らんでいるので開花宣言も秒読みと言ったところ。今日からは菜種梅雨です。これは菜の花が咲く頃の長雨で今年は一週間程度は続きそうです。菜種梅雨が終わればソメヨシノの花見もできるようになるでしょう。早く咲けば早く散るので、遅咲きになると言うことは楽しみを持ち越しているようなものです。
咲く前の花見ならぬ枝を見るのが好きです。なぜなら桜の木全体が薄紅色に見えるからです。1枚目のお写真を見ても桜の木全体が紅色に見えませんでしょうか。萌えいずる初春の静かな風景です。この一年間溜めてきたパワーを一気に桜のつぼみに爆発させようとして力がみなぎっている様子が見て取れます。桜の花びらは木全体で厳冬期に蓄えてきた色素なのでしょう。
見わたせば 春日の野辺に 霞立ち 咲きにほへるは 桜花かも
春日の野辺を見渡してみると春霞が立っている。その霞の向こうに輝くように誇らしげに咲いているのは桜の花。誰が詠んだかは分かっていません。今のように映像もなければ音楽もありません。それなら言葉で残すしかありません。三十一音という形でそれが線数百年の時空を越えて鮮やかに伝わってきます。「にほえる」は立派に輝くように咲いている様子を表しますが、花の蕾の時って香り高くなるので、桜特有の芳香も伝わってきそうですね。