山の細道を登っていくと峠があり、そこには寂れた集落がありました | バイカルアザラシのnicoチャンネル

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 サイコロジストの日常と非日常を季節の移ろいを交えて描いています。バイカルアザラシのnicoちゃんの独り言です。聞き流してください。

 松阪市に谷という集落があります。白猪山の中腹にある花崗岩の石垣でできた村です。そこからさらに白猪山の登山口へとマウンテンバイクを走らせていきます。途中の谷川に小さな滝が流れていました。

 

 峠近くに来ました。急な坂を1時間ほど漕ぎつつけているので、太ももの筋肉は限界です。やっと緩やかな坂になりました。

 

 峠にはイチョウの大樹があります。ギンナンの実を落として実が腐って種がむき出しになっています。これを集めたら美味しい茶碗蒸しができるかも。

 

 峠の集落は寂れています。何軒かに軽トラックが止めてあるので、まだ住民はいらっしゃるのかも。向こうの峰の連なりよりも高いこの集落。静けさそのものです。

 

 やっと下り坂ばかりなので喜んでいたら、サルの軍団に会いました。集落の柿を食べに来たようでお食事中です。なかなかどいてくれません。こちらをしきりに観察しているようで、半時間ほど待たされました。

 

 かってはここで炭焼きをしたり、木を切り出したり、狭いながら水田もありました。どの家にも蔵が建ち、裕福な村でした。だれもがこの村を去り、ただただ寂しさが漂います。ここから見る山並みのなんと美しいことでしょう。

 

 下り坂を一気に駆け抜けてやっと里に出ました。ホット息をついていると大きな夏みかんの木があります。夏みかんにしては大きすぎます。それをみたら途端にお腹が空いてきました。

 

 今年の紅葉は赤く色づかないうちに落葉が始まりました。夏日が続いたと思えば、一気に秋を通り越して冬みたいな季節がやって来ました。最低気温は一桁です。