東海自然遊歩道の立梅水道。かってここは美田が広がっていました。耕作放棄された田んぼにはヒメジオンが咲いています。ヒメジオンの花は美しいのですが、美田だった記憶がある自分には美しいとは思えません。
確かに純白のヒメジオンは美しいです。なのに広く見渡すとそれは雑草にしか見えないのはなぜなのでしょう。本来ならここは早苗が育ってまもなく穂も出る季節。
岸辺に咲くキンギョソウ。以前から咲いています。少しずつ子孫を増やして今では群落になりました。
立梅用水のほとりに咲くアジサイの花。もう花は盛りを過ぎました。花が落ちるようになると梅雨も終盤になります。梅雨末期の豪雨の季節になりました。どこかで大雨になっています。
芙蓉の花。朝は純白で夕方にはお酒に酔ったように紅く染まります。と言いたいところですが、これは酔芙蓉ではなくただの芙蓉なのでいつになってもまっ白。
山はうっそうとしています。春になれば若葉がまばゆいお茶畑、そして、白梅が枯れ野に咲きます。秋にはイチョウが黄葉して一気に目立ちます。茶木も白梅もイチョウもどこにあるのか分かりません。すべては真緑に補色されてどれがどれだか分かりません。
大きく屋根が落ち込んだ養蚕小屋。ここで蚕を飼って生糸を作り出しました。美しい純白の絹は世界に輸出されて女性を美しく着飾りました。小屋の大黒柱も朽ちて屋根は荒れ放題。見ていて痛々しくなります。
夏の景色は独特です。緑に囲まれて、いつも湿気があって暑くて仕方がありません。同じ物を見ているのに見える世界が違います。通り過ぎて何も気づかない物に気づきます。夏という季節は不思議。