和歌山県白浜温泉崎ノ湯
露天風呂しかない日帰り温泉です。泉質は最高。あまり熱くないのに湯船から出ると汗が噴き出す。石けんシャンプーは使えません。紀伊半島の西岸なので黒潮がもろに押し寄せてきます。波が高いと湯船まで入ってくるという豪快な温泉です。ホテルが建ち並んでいますが、500円の入湯料を払ってでも入りたいスポット。
和歌山県花山温泉
和歌山市内にある変わった温泉。何と言っても泉質は日本屈指の炭酸泉。炭酸濃度がこれほど高い温泉はないと言ってもいいくらいです。湯船は湯ノ花が結晶して石灰となって様々な温度の湯船があるのが特徴です。一日湯船に浸かっていてもいい気持ち。一度行ったらまた行きたくなるので誘惑に弱い人は入らないのが得策かも。
和歌山県勝浦温泉
ホテル浦島の忘帰洞。黒潮躍る熊野灘。波しぶきが露天まで押し寄せてきます。他にも玄武洞という洞窟風呂があります。硫黄の香りが温泉気分をもりあげます。湯治に来たって感じ。内湯も含めて六カ所ほどあり、一日で湯巡りするのは大変です。本館、なぎさ館、昇陽館、山上館と巨大ホテルの集合体なので、街のようなたたずまいです。
和歌山県湯峰温泉
世界遺産紀伊半島の霊場と参詣径にあるつぼ湯。渓谷の岩をくりぬいて湯船にしたものです。世界遺産に指定されている温泉と言われていますが、正確には世界遺産の中にある温泉です。源泉掛け流しとはこのこと。
近くには湯筒があり、97℃の源泉が湧いていて、温泉卵を作れます。床は天然の暖房になっています。冬はいいのですが、夏は結構日差しと地熱で暑くなります。硫黄分を含んだ濁った泉質で色が変わります。
奈良県入之波温泉
日本百名山を書いた深田久弥が入りたいと言った温泉。花山温泉と同様炭酸泉です。源泉は透明ですが、空気に触れると茶褐色に変色します。露天からはダム湖が見えます。のんびり過ごすには最高です。日本百名山の大台ヶ原があり、山頂を踏んだらここで一休みするのがおすすめです。
奈良県洞川温泉
泉質もさることながら、夜の風景は温泉街そのものです。ここは修験道を開いた役行者ゆかりの温泉です。ここを基地にして聖地山上ヶ岳をめざします。山伏がどのお宿にも泊まっているのが面白い。日本にこんな所があるのかというノスタルジアの世界が広がります。
三重県湯ノ口温泉
三重県で温泉と言えば、日本三大名泉の榊原温泉が有名です。御在所の麓にある湯の山温泉は中京圏の奥座敷。ところが、三重県の最南端の温泉と言ってもいい湯ノ口温泉はとにかく静か。曲がりくねった細い山道を車で行くよりも、トロッコ列車に乗って行けば秘境気分も味わえます。バンガローなどの宿泊施設もあり、長期滞在して温泉三昧をするならコストパフォーマンスも最高です。
三重県香肌峡温泉
聞いたこともない温泉かも知れませんが、ホテルスメールの内風呂です。無色透明で何の特色もないように思えますが、これがまた花山温泉や入之波温泉と同様炭酸泉です。自販機で入湯料を払ってそのまま温泉まで直行できます。要するに出入り自由。ほったらかし温泉です。
なぜ炭酸泉が湧出するのでしょう。入之波温泉は吉野川、花山温泉は紀ノ川、香肌峡温泉は櫛田川と、中央構造線の近くにあるという温泉。世界屈指の大断層から湧き出る泉質はとてつもないパワーを持っているのでしょう。
以上、紀伊半島にある八大温泉を紹介しました。こうなると「異議あり!」って言われそうですが、バイカルアザラシのニコちゃんが選んだ温泉なのであしからず。あくまでも自分が入った範囲でのものなので。
これはおまけですが、三重県多気町にあるvisonの薬草湯。江戸時代の本草学者野呂元丈の故郷です。温泉ではありませんが月ごとに薬草が変わります。近くには有名シェフやパティシエールのお店があります。山の中腹に突如できた巨大宿泊施設群とマルシェには度肝を抜かれます。