弘法大師ゆかりのお寺 三重県多気郡神宮寺 近くにモアイ像に似た仏像があるから不思議! | バイカルアザラシのnicoチャンネル

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 サイコロジストの日常と非日常を季節の移ろいを交えて描いています。バイカルアザラシのnicoちゃんの独り言です。聞き流してください。

   今日は、三重県多気郡にある神宮寺に来ました。近くに水銀が取れ、奈良の大仏の建立時に使われました。。大門には金剛力士像が建っています。門をくぐると蓮池があり錦鯉が泳いでいます。


 先ず目につくのが十一面観音菩薩、ここで今あるお願いをして、次に薬師如来にみんなが健やかでいれるよう、病が癒されるようお祈りを捧げます。


 長い回廊を上っていくと太子堂に着きます。平安時代に高野山に真言宗を開いた弘法大師空海が祭られています。秘仏ですが毎月21日は御開帳が行われます。ここには西国88ヵ所の石仏があり、全部拝めばその御利益にあずかれます。急な石段を下りてくると地蔵菩薩が祭られています。お地蔵様は、地獄に落ちても救いに来られる御仏です。さらに閻魔大王が祭られていて、ここに参れば浄土に行けること間違いなし。


 境内には山口誓子先生の一句が彫られています。「衆のため 大師の使い 道おしへ」 季語はどれなのでしょう? 「道おしへ」とは、カブトムシのことで、弘法大師の使いとなって、仏の教えを説いている。


 カブトムシさえ弘法大師の使いとなって仏の道を説いているのですから、境内は厳かな雰囲気で満たされています。十一面観音菩薩のお堂の前にはヒメツルソバの群落が薄桃色の絨毯になっています。カブトムシがブッダ・ゴータマの知恵の世界を雄弁に語るなら、秋も深まったこの季節、ヒメツルソバが語るのは慎ましさなのでしょう。観音堂の縁の下に密やかに咲いています。原産地がヒマラヤですよなんて自己主張はしません。


 「つつましさ」は原始仏典に登場するブッダ・ゴータマの口から出た教えそのものです。晩秋のヒメツルソバの薄桃色は、私たちに慎ましく日々を過ごすよう促しています


 最後に近くの小高い丘にモアイ像が鎮座しています。どう見てもモアイ像。南半球の東太平洋の孤島イースター島からはるばるここまで歩いてきたのでしょうか。不思議はますます深まるばかり。楓はまだ紅葉が始まったばかり。これから美しい季節になります。

 

 

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