名前のない山の桜が美しい。岩を切り裂く桜の木。 | バイカルアザラシのnicoチャンネル

バイカルアザラシのnicoチャンネル

 サイコロジストの日常と非日常を季節の移ろいを交えて描いています。バイカルアザラシのnicoちゃんの独り言です。聞き流してください。

 寒かった冬も終わり、春が来て桜の季節になりました。誰が植えたのでもない桜が山肌に咲いています。

 

 名前もない一本の桜の木を見つけました。垂直の崖の上に咲いています。絶壁と言ってもいいでしょう。

 

 

 近づいてみると2本の桜の木です。他の木の陰にならないように幹を高くして咲いています。根元を見ると岩が二つに割れています。桜の根がしっかり岩に張り付いて、岩を裂いてしまったのでしょう。春の日差しに輝いて咲く姿は気高くも見えます。命って強い。

 

 空撮してたらたまたま撮れた一枚の画像。すべてが春の彩りで満ちています。小枝の細枝まで写っています。さらに目をこらすと藤の蔓がいっぱい絡んでいます。桜の花が終われば、青紫の藤の花が咲き出します。それにしても桜にとってははた迷惑な話。私たちは桜の花を楽しみ、それが終われば藤の花を愛でます。こんなに藤の蔓が絡んだら桜の木も重いでしょうに。

 

 一番遠くのピークが烏岳。写真中央の山頂付近は中央構造線特有のマイロナイトという変成岩が露出しています。松などの木で覆われているので分かりませんが、登ってみると山頂付近は垂直の壁になっています。それでも岩から木が生えているので、ロープなしにフリーで登ります。落ちたら奈落の底。山頂に登れたら自己満足で天狗になります。もちろんこの岩の名前は天狗岩。登るよりも下りる方がはるかに危険です。