
入手経路:ヤフオク
価格:★★★★★★★★★★★★
江戸間用の真台子を手に入れました。
まず、感じたことは「京間用とあまり変わらない」ということと、左右に2目ずつの余裕ができることです。
つまり、火箸が置ける訳です。
では、寸法のおさらいをしてみましょう。
『茶道筌蹄』には「台子 真 大小。真の台子は唐物写し、千家所持は盛阿弥作、大の方を当時写し来る、小の方は利休時代より千家伝来ありしを中頃より伝はらざるよし、是を如心斎興す」とあり、大小あることは確実で、如心斎の頃には失われており、復刻したことが分かります。
また『千家茶事不白斎聞書』にも「真の台子大小、台は風炉用、小は炉用、是は唐に而高官の膳也、昔越前永平寺とふけん和尚入唐之節持帰りたる台子を、日本に而茶の湯之台子に用、珠光譲請用、小に風炉置事なし」とあり、如心斎の弟子である不白もこれを用いていたことが分かります。
真台子の寸法はいくつかあり、「盛阿弥形真台子、四本柱惣黒塗、不審庵に有之利休所持、盛阿弥作之台子なり。」と書かれています。どれも盛阿弥が作った物である訳ですね。
以下寸法を見やすく表記します。
惣高 二尺二寸分中
地板
(下面) 三尺一寸(93.93cm)
(上面) 二尺九寸六分半
巾 一尺三寸九分
厚さ 一寸三分
上の巾 六分少し
天板
(上面) 二尺九寸九分
(下面) 二尺九寸五分半
(奥行) 一尺三寸八分
厚さ 五分半
下の巾 二分少し
柱
長 二尺二寸
太さ 六分半面合半六分にもする
柱間内寸 二尺七寸四分
横柱内寸 一尺一寸二分
という寸法になります。現在一般的に売られている京間用よりも大きいことが分かります。これだと、縁に載せて使っていたことになりますね。これはおそらく大台子の寸法ではないかと。
利休好 真の台子 盛阿弥写。
惣高 二尺二寸
地板 長三尺(90.9cm)
巾 一尺四寸二分
厚 一寸四分
チリ四分
天井 長三尺二寸
巾 一尺四寸
(厚) 六分
柱
八分四方メン一分、チリ三分
こちらは現在の京間用とほぼ同じです。
これに対し
長さ 二尺八寸六分(86.658cm)
惣高 二尺一寸六分半
横 一尺三寸八分半。
地板厚 一寸三分
天井厚 六分
柱
太さ 七分面分中、端ハミ一寸九分
但内前七分つ丶両脇ともそとよりよけなり。
柱竪所にて柱と柱との間
内法 二尺五寸八分
同横の方柱
内法 一尺一寸五厘
天井板丸如斯
天井板の下の丸み
ナデカクをろし一分半
地板の両方ナデカクのをろし二分八厘
こちらは江戸間用の寸法に同じです。
これが炉用ということで問題無いわけですね。
で、置いてみた結果、今日の飾り方や点前とは大分違っていたのではないか?と考えられます。
風炉でも炉でも、台子は茶巾を中央に置くのですが、これは特に問題ありません。
問題は蓋置です。
今回やったのは平点前なので、蓋置を畳に下ろすのですが、これが不自然に感じます。蓋置を何処に置きつけるのか?という命題に当たりました。
普通で考えると台子の左端に置くことになるのですが、それだと正面を向いた点前しか出来ません。
しかし、炉の点前は斜め右を向くのが基本。そうなると、台子中央に置くのが良いとなりますが、そうすると建水が奥に行き過ぎて溢すのに遠すぎます。
つまり、炉の向きで点前をする平点前では「皆具を使えない」という結論に至りました。
皆具は本来台子から下ろさないで使う物ですから、畳に置きたいのなら運び出すか、寄せ皆具にして、下ろしても良い状態にすることが必要です。
つまり、炉で皆具を使う場合は奥秘の点前を前提としなければならないことになります。
この辺り、もう少し実験してみたいと思います。