前会社の後輩達(インドネシア人)が『川に行きたい。』と言ったので、地元の川に連れて来た。
連日あまり天気が芳しくなかったため水量は少し増えていたけど、もう休みも無いし近い所に住んでいる訳でもないので、小雨の降ったり止んだりするなか泳いでいると、流石に体力の消費が激しかった。
3時間程泳いだ後、人のいない場所で水切りをしているうちに、自分だったか誰だったかは忘れたけれど、おもむろに石を積み始めた。
先輩(自分以外の今回唯一の日本人)と一緒に賽の河原談義をしながら(縁起でもない。)自分も石を積み上げ、ふと顔を上げるといくつもの石塔が建っていた。
『成仏してぇ、成仏してぇよぉ…。』と呟きながら石を積み上げる日本人と、黙々と石を積んでいくインドネシア人達…
傍から見たら相当異様な光景だったと思う。
ある程度作ったところで写真を撮ると、みんな飽きたようで泳いだり昼食にした。
そして自分と先輩はというと、遠くで昼食をとりながら石塔の行く末を見守っていた。
少年たちが石塔の側を通り過ぎる時、『うおっ、何だコレ』とか言いつつ、崩さないように避けていくことに対し、『彼らもやはり日本人ですね』とか勝手なことを言って笑う。
そんな中、一人の少年が何気なく石を取りあげると新しい塔を組み始めた。
『ココは君の来るところじゃない、帰りたまえ』とか、『まだ若いのに、可哀想に…』
という声は川の流れにかき消されて少年には届かず(当たり前だ。)、少年は何度も崩れる塔作りに苦戦していた。
その時どこからか少年の友人たちが現れ、塔作りを手伝い始めた。
仲間を得た少年はみるみる塔を積み始めた。
しかし欲張りすぎて高く積まれた塔は、神の怒りに触れて脆くも崩れ去り、失意の彼らは去って行った。
不幸中の幸いか、言語を分けられることは無かったようだが。
崩壊した残骸はバベルと名付けることにした。
川の流れに負けず悠然と建っていた塔だが、呆気なく終焉を迎えることとなる。
鬼が来たのだ。
イスラム教の手先の鬼が。
彼の投石によって、塔は一瞬で瓦解した。
『うわぁぁぁぁ』、『もう成仏できねぇ』
という断末魔を響かせながら。
これは仏教徒とイスラム教徒の宗教戦争に発展か…と思ったが、後に調べてみると仏教に民間信仰が多分に加えられて生まれた概念だということなので、許すことにした。
そもそも私は葬式は仏教式で行うというだけで、熱心な人間ではないからね。
しかし、これで終わりではなかった。
駐車場に戻った際に発見してしまったのだ。
壁際に建てられた、新たな塔を。
あまりにも唐突に発見してしまったので、思わずツッコミが飛び出してしまった。
『誰だよ!?』
―その時、背後からインドネシア人の声がした。
『ワタシだよ。』
連日あまり天気が芳しくなかったため水量は少し増えていたけど、もう休みも無いし近い所に住んでいる訳でもないので、小雨の降ったり止んだりするなか泳いでいると、流石に体力の消費が激しかった。
3時間程泳いだ後、人のいない場所で水切りをしているうちに、自分だったか誰だったかは忘れたけれど、おもむろに石を積み始めた。
先輩(自分以外の今回唯一の日本人)と一緒に賽の河原談義をしながら(縁起でもない。)自分も石を積み上げ、ふと顔を上げるといくつもの石塔が建っていた。
『成仏してぇ、成仏してぇよぉ…。』と呟きながら石を積み上げる日本人と、黙々と石を積んでいくインドネシア人達…
傍から見たら相当異様な光景だったと思う。
ある程度作ったところで写真を撮ると、みんな飽きたようで泳いだり昼食にした。
そして自分と先輩はというと、遠くで昼食をとりながら石塔の行く末を見守っていた。
少年たちが石塔の側を通り過ぎる時、『うおっ、何だコレ』とか言いつつ、崩さないように避けていくことに対し、『彼らもやはり日本人ですね』とか勝手なことを言って笑う。
そんな中、一人の少年が何気なく石を取りあげると新しい塔を組み始めた。
『ココは君の来るところじゃない、帰りたまえ』とか、『まだ若いのに、可哀想に…』
という声は川の流れにかき消されて少年には届かず(当たり前だ。)、少年は何度も崩れる塔作りに苦戦していた。
その時どこからか少年の友人たちが現れ、塔作りを手伝い始めた。
仲間を得た少年はみるみる塔を積み始めた。
しかし欲張りすぎて高く積まれた塔は、神の怒りに触れて脆くも崩れ去り、失意の彼らは去って行った。
不幸中の幸いか、言語を分けられることは無かったようだが。
崩壊した残骸はバベルと名付けることにした。
川の流れに負けず悠然と建っていた塔だが、呆気なく終焉を迎えることとなる。
鬼が来たのだ。
イスラム教の手先の鬼が。
彼の投石によって、塔は一瞬で瓦解した。
『うわぁぁぁぁ』、『もう成仏できねぇ』
という断末魔を響かせながら。
これは仏教徒とイスラム教徒の宗教戦争に発展か…と思ったが、後に調べてみると仏教に民間信仰が多分に加えられて生まれた概念だということなので、許すことにした。
そもそも私は葬式は仏教式で行うというだけで、熱心な人間ではないからね。
しかし、これで終わりではなかった。
駐車場に戻った際に発見してしまったのだ。
壁際に建てられた、新たな塔を。
あまりにも唐突に発見してしまったので、思わずツッコミが飛び出してしまった。
『誰だよ!?』
―その時、背後からインドネシア人の声がした。
『ワタシだよ。』































































