暗黒の相棒の旅館再生の裏側お話します・・・ -6ページ目

ど~もです。

配信が遅くなり申し訳ありません。


突然ですが、皆様はこの人ならついていける!

という信頼のおける理想の上司や先輩はいますか?

そう感じるためには人それぞれ色々な条件がありますね。

優しい人が良い人がいれば、厳しい人が良い人もいる。

理想の上司や先輩に出会えた方は幸せ者ですね。


なぜ、そんなことを聞いたかというと・・・

もちろん、今回のお話が私の理想の上司であり、先輩である

Iさんのお話。

恐らく私がこの旅館にきて最も良かった事はIさんに出会えた事

だと思います。

それではスタート!!


Iさんと私の出会いは以前お話しましたね。

この旅館に来た初日に一人寂しく、心細く食事をしていた際に

一人来てくれた。ほんの些細なことでしたが、見知らぬ土地で

新卒の若造が安心するには十分でしょう。

この一件からIさんに好感を持ちましたが、もちろんこれだけで

理想の先輩と感じるほど私も甘くはありません。


それどころか、これも以前お話しましたがIさんは本社の

やり方に大きな不満を持っており、その度合いは本社の部長から

要注意人物と言われるほど・・・

つまり、本来であれば最も対立すべき、そして仲良くしてはいけない

人間ということです。

確かに私がいた間何度となく会員に関して否定的な発言もしてましたし、

そのために会員の予約をたくさん取ったことで

私が思い切り叱られたこともたくさんありました。


しかし、それにはちゃんとした理由があったのです。

それが、私がIさんを理想の上司と呼ぶ理由となっています。

会員に対して否定的な考えを持つ理由とは・・・

旅館の売り上げに対して他の従業員とは比べ物にならないほどの

こだわりを持っているからです。

これだけ聞くとただ単に儲けたいからという感じがしますが、

決してそうではありません。

Iさんは営業課長代理という肩書がありました。

営業課長は支配人が兼任しておりましたので、実質的には

営業の責任者です。

板長が料理によるおもてなしの責任者であるなら、

Iさんはお客様を呼ぶことが仕事の責任者です。

さらに言うとお客様が入らなければ売り上げもありませんし、

従業員の給与も払えません。給与がなければ生活もできません。

つまり、Iさんはただ単に儲けたいからではなく、従業員の生活を

守るために売上をあげたいという気持ちが大変強い人なのです。


それがわかるとなぜ私が会員の予約を大量にとったことで叱られたかも

容易に想像が出来ます。会員のお客様が予約を大量にしてくるということは

一般のお客様の予約も大量に入る時期です。

そう。私が叱られたのは夏休みや秋の行楽シーズン、そして2月3月、GW、

年末年始なのです。

以前もお話しましたが、会員のお客様は通常よりもかなり安い宿泊費で

泊まることができます。お客様にとっては魅力的ですが、旅館にとっては

繁忙期においてはそれだけ売上が減ってしまいます。

それは、従業員の生活を背負っている営業の責任者として我慢が出来ないのは

当然です。そのため、閑散期において会員の予約を取ることには

何も言いません。むしろ全力で会員を取ろうとします。

そう。会員を否定する理由は繁忙期において売り上げを下げるからである。

それは、従業員の生活を背負っている責任を強く感じているからであり、

会員に頼らずとも繁忙期においてお客様を呼ぶ事の出来るという従業員、

そして旅館への愛情と信頼があるから出来るのである。

今の世の中に心の底から仲間や旅館を信頼して、その人達の生活を背負って

仕事が出来る人がいったい何人いるでしょうか?

それを感じ取ったから私はIさんを理想の上司、先輩と思えたのです。


しかし、繁忙期において会員を拒否し一般のお客様や団体のお客様を

取り続けることは従業員の生活を守るためには必要なことですが、

本社の方針とは大きくずれてしまいます。

本社は旅館のオーナー企業です。いくら旅館の売上のためには

会員が良くないとわかっていても組織において上からの命令に背くことは

なかなか出来る事ではありません。

しかし、旅館を再生させ高く第3者に売ることしか考えていない本社と

従業員の生活を背負っていると本気で思って仕事をしているIさん。

どちらが売上に対する重いが強いかは一目瞭然。

Iさんは私がこの旅館にくる前からずっと本社と闘っていたのです。

そのため、本社にとってIさんはまさに目の上のたんこぶ。

ましてや会員のお客様だけで十分に売り上げをあげられると

心の底から勘違いしている本社にとっては・・・


そのため、ちょうど私がこの旅館にきて2年目のGW後。つまり、

前回のお話以降Iさんに対する風当たりが強くなっていきます。


最初に言っておきます。第1章から今までのお話をご覧の方は

うちの旅館のお客様は会員のお客様が最も多いと思われる方が

多いかと思いますが、実はそれ以上に多いのが団体のお客様なのです。

そのほとんどが埼玉、群馬、そして関西です。そして、

その地域の営業担当は・・・そうIさんです。

つまり、100%とは言いませんが、営業に関してIさんの貢献度は

最も高く、運営の部分も私同様に全ての業務に関わりその貢献度の高さは

誰もが認めるもの。

つまり、お客様を連れてくるのも、もてなすのもIさんは大きな役割を担っていたのです。

なぜ、そのような話をしたのか?

勘のするどい方は何となくお分かりですね。

ただ、そのお話はまだ少し先かな??


さて、本編に戻ります。

旅館のGWにおける売り上げが予想を大きく下回る結果に終わった本社は、

GW終了後今まで以上に経費の削減を指示します。

唯一の福利厚生であった従業員食堂の経費削減や出勤管理の厳格化。

そして、旅館経営に大打撃を与えたのは営業戦略の見直し。

そう、お客様を呼ぶために最も減らしてはいけない営業費を減らしたのです。

まず、今まで毎年行っていた某有名旅行雑誌への掲載の中止を行いました。

これをなくすことによって年間百万単位の経費削減にはなりましたが、

その結果旅館の認知度が大きく下がり、雑誌と併用していたインターネットの

閲覧数が大きく下がりました。もちろん予約数もね。。。


そして、それ以上に大きかったのが営業活動の停止。

4月から7月の前半にかけては秋の行楽シーズンを戦ううえで最も重要な

営業活動の時期。。。

その時期に営業活動を停止することはまさに自殺行為。

そのリスクを負ってまで活動を中止する理由は営業が経費負担になるということらしいが、

私はその本当の理由を知っています。

先ほどもお話しましたが、団体で成果をあげている地域は全てIさんの担当です。

そして、本社は会員のお客様だけで十分やっていけると考えており、Iさんのことを

良く思っていない。


そう・・・Iさんの仕事を取り、Iさんをこの旅館から追い出すことが目的だったのです。

たとえ営業をせずに秋の行楽シーズンに団体のお客様が減ったとしても

本社には会員のお客様がいる。

秋の団体数が減ることを心配することよりも邪魔者を排除することを第一に考える。

自分のやりたいようにするためには従業員の生活などどうだっていい。

嘘のようですが、それが現実でした。

しかし、私がこの事を知ったのは9月になってから。。。

これもどういうことかは何となくお分かりですね・・・

そんなリスクを取らなくてもIさんを営業から外せば良いじゃん!そう思われる方も

いらっしゃると思います。これについては真意は明らかではありませんが、

恐らく1つはこの旅館にIさん以上に営業の戦力になる人がいなかったから。

残念ながら本社からきた私もIさんの部下という事で本社から良く思われていなかった

ですし・・・笑

そして、もう1つはたとえ外したとしてもIさんの営業に対する影響力は排除できないから。

そう私は考えています。


さて、そんなことで営業という重要な仕事を取られたIさんはというと・・・

そんなことでくじけるIさんではありません。本社は営業の仕事を取れば辞めると

思っていたと思いますが、Iさんは自分が行けないなら電話でと仲の良い業者への

電話営業を増やし、営業がだめなら運営を・・・と運営部分で夏へ向けて

様々な事を試していました。

味噌汁やご飯のセルフサービスにするテストや夏の海の家の準備など、

これは結果的に運営面に大きな成果を果たすことができました。

特に今後の話題になりますが、セルフサービスに関しては昨年と比べ人員が少なく

なった夏休みにおいて、運営面においてもサービス面においても従業員、お客様双方に

とって良い効果をもたらしました。


ちなみに・・・経費削減と言っておきながらどう見てもいらないだろう!と思いながらも

減らされなかった経費が1つ。。。

それは・・・本社から部長が来た時の接待費・・・

旅館の経費なのか、本社の経費なのかはわかりませんが、経費削減が強くなったこの時期も

部長が泊まるときには必ず飲み会があり、そのたびに経費を使っていました。

そのお金があれば1週間の営業なんて簡単に出来るのに・・・

そう思っていたのは私だけではなかったと思います。。。



さて、今回のお話はここまで。次回はいよいよ2年目の夏休み。

まだ、未定ですが2回位に分けてお話することになると思います。

1年目は異常なまでに忙しかったがまだ職場に笑顔があふれていました。

2年目はそれがいったいどうなったか??

経営戦略が見直された2年目。夏休みにはどのような影響が出たのか?

などを中心にお話ししていこうと思います。


思い出話も今回で15章。だんだんと終わりに近づいてきましたが、

最後まで気を抜くことなく事実を書いていこうと思います。

お付き合いよろしくお願いいたします。


今回もご覧いただき誠にありがとうございました。

次回もお楽しみに~


以上です。


※こちらのランキングにも参加しておりますので、恐れ入りますが

ぜひ下(旅館マーク)をクリックいただき投票いただけると嬉しいです。

よろしくお願いいたします。

(クリックいただくだけで終わります)



にほんブログ村 旅行ブログ 旅館へ