通信大学卒業&教員免許用単位取得しました! -8ページ目

スピード違反

今日は悲しいお知らせがあります。なんと夫がスピード違反で捕まってしまいました(泣)しかも、違反したときのスピードは時速28マイル(約45キロ)。世にものんびりしたスピード違反。アメリカでは児童の登下校時のスクールゾーンの速度規制が厳しいのです。ちょうど下校時に学校の前を走っていて、そのときの制限速度は20マイルでした。よって、8マイル(10キロ)オーバー…。そりゃないよぅ。とほほ。


今回捕まってしまったのは夫でしたが、夫の運転は基本的に丁寧で、いつも注意深くしているのです。もしあのときハンドルを握っていたのが私だったら、もっとオーバーしていたことでしょう。英語も「じぇいる」とか「こーと」とか言ってる程度しかわかんなかったし(汗)。おぉ怖。


痛い話 三題

pochiyaさんのブログ で千切り用のスライサーで指をカットしてしまったとありました。うぅ~、痛そう。お大事になさってください。。ほんとに。それで、私も自分の痛かった話を思い出しました。でも、そういうお話を聞くと(読むと?)、心臓がぎゅ~ってなりませんか?私だけ??


ある冬の日のこと。車から降りてドアを閉めようとしたそのとき、目の端に、赤い屋根のおうちの下を黒い猫が通り過ぎるのが見えました。白い雪、赤い屋根、黒い猫…。と、そのとき左手の親指に激痛が。なんと私は親指を置いたまま、勢いよくドアを閉めてしまったのです。そのときは寒さであまり痛みを感じなかったのですが(なんせマイナス10℃)、ウチに帰るとずきんずきんと心臓の鼓動に合わせて痛みます。たまりかねて病院に行ったら、爪に穴を開けて血を抜くか、痛み止めを飲んで我慢するか究極の選択を強いられ、けっきょく痛み止めをのむことに。だって爪に穴ですよ。まるで江戸時代の拷問です。痛み止めを飲むと、アメリカの薬は効き目が強烈なので、夕食も作らず爆睡でした。手をグーにして親指だけ立てたイェーイのポーズで。私は高島忠夫か?思えば彼もうつ病と闘いながらのイェーイだったな。白い雪、赤い手袋、黒い血豆…。そしていつしか爪は伸び、血豆とともにはがれて新しい爪になりましたとさ。


まだあります。


ある夏の日のこと。餃子が食べたくなってラー油を買いに行ったけどなかったので、超激辛唐辛子ハバネロ で作ることにしました。ハバネロの種を取って、ごま油でじっくり炒めるだけでできるんですよ。やってみてください。しかし、これだけはお忘れなく。種を取るときは必ずビニール手袋をしましょう。忘れると、ハバネロのたたりが…というのは冗談ですが、忘れた頃に熱くしびれるような激痛があなたを襲います。さらに眠い目をこすっていたら、激痛はその目も容赦なく攻撃するでしょう。私は痛みのため、心臓より下に手を置くことも、目を開けておくこともできず、また、まぁ例の通り、爆睡しました。今回は勝ち誇ったような万歳のポーズ。負けたんだけど。ちなみに暴君ハバネロ はハバネロを使ったお菓子です。


まだあります。夫編。


ある…季節は忘れました。まだ結婚していない頃。夫のアパートでステーキを焼くという計画が勃発。喜び勇んで肉を買い、ステーキ焼きは男の仕事とばかりに夫に任せ、ジューシーな香りを堪能していたそのとき、夫の悲鳴が。何と彼は肉をひっくり返すとき、手で受けてしまったんです。そのすさまじく肉跡?のついた手を見て、即座に病院へ。肉と一緒に手を焼いた男。なぜ手で受けてしまったのか…。彼は未だに多くを語りません。


おしまい。

予感当たる

悪い予感が当たり、アストロズもタイガースも4敗してあっさりシリーズが終わってしまいました。このチケットのために大金を払った人も多かっただろうに…。このチケット、並んで買える上限は4枚なんですが、これをすべて転売したら1000ドル(約10万円)の儲けになったらしいです。私も買えばよかったかなぁ。ラジオを聞いてたら、転売目的で買う人に怒ってる人もいたけど。


シリーズ観戦のためヒューストンにホテルを予約した人も大勢いて、たまたま重なった毎年開催されるヒューストン・インターナショナル・キルト・フェスティバル のためのホテルがなくて困ったらしいですが、けっきょく週末は試合がないし、キャンセル続出なんだろうなぁ。


ヒューストンの球場の、ドームの天井を開けておくか、閉めておくかでファンの間で物議をかもしたらしいです。閉めた方が勝率が高いとかで。でもコミッショナーの判断で開けておくことになりました。それが悪かったのか。街のいたるところで見かける「Go Astros!」の文字がかなしい…。

アストロズまた負ける…

たった今、ワールドシリーズ第3戦が終わりました。なんと夜中の1時20分。14回まで延長し、しかもホームゲームなのに負け。3戦3敗…(泣)とにかく、長ーーーい、試合でした。ワールドシリーズ史上、その長さにおいてはタイ記録だそうです。ヒューストンにしては寒い今夜、観客席にいたお年寄りたちが風邪をひいていないか心配…。なんたって創立43年目にして初のワールドシリーズ出場ですから、お年寄りも多いのです。


日本シリーズでは、毎日きっかり10点ずつ取られる阪神タイガースの負けっぷりもすごいですね。夫(阪神ファン)は、デジャヴか?とか言ってました。前々からテキサスは関西っぽいと思ってたんですが、阪神もアストロズもいきなり4連敗して終わったりして。はぁ~。。。


ところで、『ワールドシリーズ』じゃなくて、『アメリカシリーズ』だろう!と思うのは私だけではないはず。

Holy Fool 2

「ホーリー・フール」って響きがいいと思う。タロットカードの0を連想させる。訳すと「聖なる愚者」。こっちもいい感じ。川原泉の作品集、『美貌の果実』収録の『愚者の楽園』もついでに思い出した。主人公が想いを寄せる農園家が新しい品種を作るんだけど、その木の名前が「愚者の楽園」というのです。

川原 泉
美貌の果実

Holy Fool

先日観た『ボリス・ゴドゥノフ』の登場人物の一人"ホーリー・フール(Holy Fool)"について、キャサリンから興味深い見解を聞いた。


オペラ『ボリス・ゴドゥノフ』は、権力を得るための罪がテーマとなっているので、登場人物は男性ばかりだ(添え物として姫はいるが)。キャサリンが、登場人物が男性ばかりであることを指して、"because this is a story about power"と言っていたので、主人公ボリスが"power"の象徴なら、ホーリー・フールは何の象徴なの?聞いてみたその回答がこれ。


"I was thinking that the Holy Fool could be the conscience of the opera, or the soul of Russia. He only observed the action, but didn't really participate, so maybe he was Fate."

(ホーリー・フールはオペラの良心か、ロシアの心なのかもね。彼はボリスたちの行動をただ見つめているだけで、そこに加わることはなかったから。たぶん彼は「運命」なんだろうね。)


なるほど~。なんだかすっきり理解できた。オペラを観終えたあと、ホーリー・フールが誰かに似てると思ったけど、それについてもわかった。それは、『平家物語』を吟ずる琵琶法師。無力で子供たちにいじめられたり、かと思えば最大の権力者ボリスの願いを聞き入れなかったりするホーリー・フールが、私には盲目の琵琶法師と重なってみえた。『平家物語』もPower & Fateの物語だし。『平家物語』は作者不詳とされているが、『徒然草』によると信濃前司行長が作者で、彼が盲目の人に教えて語らせたらしい。


祗園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり

沙羅双樹の花の色 盛者必衰の理を顕す

奢れる人も久しからず ただ春の夜の夢の如し

猛き者も終には亡びぬ 偏に風の前の塵に同じ


― 作者不詳 『平家物語』

オペラを観る

キャサリンのお誘いで、ヒューストン・グランド・オペラ にて、オペラを観た。キャサリンのボスがペアチケットを譲ってくれたそう。その席は、グランド・オペラに寄付をしている地元スーパーに割り当てられた最上のBOX席なので、隣のBOX席には市長夫妻がいたりして、とってもゴージャス。でもキャサリンいわく、「お金持ちなのにみんなダサいね~」。たしかに。市長夫人のドレスは瀬川暎子風だし(笑)


演目はムソルグスキーの『ボリス・ゴドゥノフ』。"官吏の身からロシア皇帝の地位についた主人公の顛末と人間模様に、混沌としたロシア史が背後に絡む超大作"だそうで、正当な王位継承者であるまだ子供だった王子を殺した罪とその亡霊に苦しむボリス役のSamuel Rameyの演技は大迫力だった。魔法のような舞台転換にも脱帽。幕が下りないのに、いつのまにか別の場面になっている。印象的なのは物語を通じて影のように存在する"Holy Fool"。彼をどう解釈するかがこの作品の肝になりそう。とはいえ、英語字幕は難しかった。。。


ところで今晩は、我がアストロズがホワイトソックスと対戦するワールドシリーズの緒戦でもある。今朝のTVで、「ワールドシリーズの期間中は白い靴下をはかないように!」とか言っていた市長は、オペラの舞台挨拶に立って、「ほらこのとおり、白い靴下ははいていません!」と証明して見せて、拍手喝采だった。まぁ、それは微笑ましいエピソードだけど、そのあとにオーケストラの演奏付きでアメリカ国歌斉唱となったのには驚いた。ロシアの楽団に演奏させて、オペラの前に国歌斉唱って…。


日本では考えられないことだが、アメリカでは、スポーツの試合の前に客席も選手も一体となって、国歌斉唱をするのは当たり前に行われている。でも、オペラの前は、普通しないと思う。少なくても何年か前、NYのメトロポリタンオペラに行ったときにはしなかった。…とびっくりしていると、キャサリンが「なんかこわいねー。たぶんアストロズの試合の日だから特別なのかな。」と言っていた。だといいんだけど…。

かなしくうたふ

ふるさとは遠きにありて思ふもの そしてかなしくうたふもの

-室生犀星

「今週のお題」にも引用されているこの詩は、犀星が29歳のとき自費出版した『抒情小曲集』収録の詩。私がアメリカ生活で一番恋しく思うものはまさに「日本の抒情(叙情)」です。桜の散るのを見るときの、あの感じですね。


秋など特に日本は情緒に満ち溢れるのに、ここヒューストンは相変わらず有無を言わせぬ夏の太陽です。思えばミシガンも秋が短く、大きな刷毛で一塗りするように素早く木々が色づくと、あっという間にばさばさ散って冬が来た。アメリカ大陸の広さのせいか、ハリケーンよろしく、とにかくこちらの自然はダイナミック。そのため、四季をめぐり、「かなしくうたふ」という感情が存在する余地はないのだと思うのです。


トラックバックステーション の「今週のお題」の文の中でも、本文では「ふるさとは遠きにありて…」と原文引用してあるのに、タイトルは「故郷は遠くありて…」とある。叙情は切り捨てた方が、ぱっと見の通りはいいし、合理的なのかも?


「かなしく」にも、「悲しく」、「哀しく」、「愛しく」とあり、「うたふ」も、「歌う」、「唄う」、「詠う」…といろいろ。でもこの場合はやっぱり「かなしくうたふ」かな。書き言葉の日本語は細やかですね。


とはいえアメリカに叙情や詩がないのかと言えば、まったくそんなことはなくて、S.フィッツジェラルドの『グレイト・ギャツビー』は素晴らしい叙情-パーティーの叙景があると思う。原文ですらすら味わえればなぁ。


さらに以下の犀星の詩はなんとなく英文のエッセイの書き方(introduction-body-conclusion)を彷彿とさせるし、言ってることは「実存主義」っぽい感じ。


「切なき思ひぞ知る」


我は張りつめたる氷を愛す

斯る切なき思ひを愛す

我はそれらの輝けるを見たり

散る花にあらざる花を愛す

我は氷の奥にあるものに同感す

我はつねに狭小なる人生に住めり

その荒涼の中に呻吟せり

さればこそ張りつめたる氷を愛す

斯る切なき思ひを愛す


-室生犀星


犀星の詩はこわれものっぽくて綺麗です。

室生 犀星
愛の詩集―室生犀星詩集

もちろん英文にもアメリカにも叙情は存在するし、少しくらいはそれを味わうこともできるけど、詩を読んで、イメージする原風景が違うので、自分にフィットした日本の景色や空気を恋しく思い、故郷にいない私は、より強く故郷を思い描くのです。


なんだか今回はブンガク趣味炸裂な記事でした。

アストロズ ナショナルリーグ優勝!

ヒューストンを本拠地とする我がアストロズが、ついに、初の、ナショナルリーグ優勝を果たしました!


我が…っていうほど、ヒューストンに住んでないけど(笑)。今晩はメインストリートに若者やおっさんが集まって、大騒ぎをしている模様。恐ろしいので私たちはその様子をTVで観てます。川はないので飛び込む人はいませんが。レポートもこんな調子。"people excited..yeah...honk-honk!"


でもこの試合、相手チームカーディナルズ(田口がいます)の本拠地で行われたんで、ちょっと残念。おとといの試合で勝っていればヒューストンで優勝を飾れたのに。なんと9回表2アウトであと1つストライクが取れれば優勝っていうところからホームランを浴びてまさかの逆転負け。”野球は2アウトからは面白い”という我が父の持論を地で行く試合でした。負けた瞬間、上の階から地団駄を踏む音が…。


京都では阪神ファンの雄たけびが、ミシガンでは州立大バスケファンの歓声が、アパートのどっかから聞こえたことを思い出しました。

風邪をひく

くしゃみ連発、喉がひりつき、鼻が乾き、こめかみが押さえつけられるように痛い。風邪の見本市の様相。昨日も今日もさわやかな良いお天気なのに、散歩にさえ行けないのが残念。でもミシガンなら、2週間くらいしかないこんな日和が、ヒューストンではまだあと数週間も続くらしいので、まぁいいか。それにしても風邪をひくと、つくづく家事一般ができる夫を持って幸せだと思う。夫よ、煮込みうどんをありがとう。