2022年4月30日 埼玉県狭山市入間川の狭山八幡神社に参拝しました。
彫刻が多いため、2つに分けて記載します。
由緒
八幡神社は旧入間川村の総鎮守ですが、過去に数回の火災に遭遇して古記録を失ったため、その創建年月は不明です。しかし、同社に残る『八幡神社縁起』によると、元弘3年(1333)5月に新田義貞が鎌倉幕府を攻めるため当地へ兵を進めた際、戦勝祈願に参拝したとあり、境内には義貞が馬をつないだという「駒つなぎの松」があります。祭神は応神天皇で、慶安2年(1649)10月には江戸幕府から5石1斗余の朱印地を賜っています。境内社には、「思兼神社(太子さま)」「琴平神社(こんぴらさま)」「八雲神社(天王さま)」「大鷲神社(市神さま・お酉さま)」があり、それぞれ祭礼が行われます。
鳥居
拝殿
中備:龍
木鼻:獅子 持送:鳥
拝殿の扉に彫刻
拝殿の扉:小鳥
本殿と玉垣
本殿 狭山市指定文化財
胴羽目三面は七福神の琴棋書画 (寿老人の代わりに吉祥天が入るタイプの七福神)
右面の胴羽目:布袋と大黒天が碁(棋)をしている。
背面の胴羽目:弁財天が「琴」を引き、福禄寿が笛を吹き、吉祥天が笙を吹いている。 一番右の唐子が「書」?をしている
左面の胴羽目:恵比寿天が「画」を書き、毘沙門天が紙を持っている。
脇障子はすべて猩々。扇、大盃、柄杓を持って踊っています。
高風という親孝行な人物が、夢の告げに従って酒を商うと繁盛してお金持ちになりました。高風の店にいくら酒を飲んでも顔色の変わることがない不思議な客がいました。名を尋ねると海中に棲む猩々だと名乗りました。ある夜、高風は猩々と海岸で会う約束をしました。酒を持って海岸で猩々を待っていると、猩々が海中より現れます。そして、酒を飲み、無邪気に酒を讃える舞を舞います。猩々は酒のお礼として、高風に汲めども尽きぬ不思議な酒壺を授けたという。
右面の脇障子(正面側):猩々
右面の脇障子(背面側):猩々
脇障子の上側に可愛い猿がいます
左面の脇障子(正面側):猩々
左面の脇障子(背面側):猩々
コメント:素晴らしい彫刻です。脇障子の上の猿など遊び心もあり、面白い。