ホテルに着くと、別だん性欲もなく、彼女にいやらしさは全くないにも関わらず、性行為をする。
骨に響く絞り出すようなすり合わせ。
お互いの、自分の感情すら隠してしまう目配せ。
僕たちがどういう舞台で、どんな演技をしているのかわからなくしてしまう引力。
お互いに、痛みが快楽に代わる安らぎの中で、時計にもらった未来を実行する。
時々彼女にはわからない、コメディアンが意味するところを、そのコメディアンのエピソードを交えながらつぶやく。
彼女はぼーっと、何も考えてないような、全く油断した笑みでうなずく。
そうかれはね。。。
僕自身のつぶやきが聞こえるほどに寝ぼけてくる。
何を言ってるのかわからなくなるほど、心が眠気の世界に行ってしまう。
説明だけが彼女の添い寝をする。
僕らの眠りを見守るテレビ。
僕らがおばえていられない、最も安らぐひと時を、
テレビの瞬く光だけが、
その時間を証明してくれる。