でも、どうしてこんなに時計ばかりあるんだい。それも力を持った時計ばかり。魔法使いでもいるのかい?
まほ使いなんているわけないでしょ。
ちょっとうつむき加減に、含んだ笑いをする彼女が言う。
どうも、からかわれいるのだろうか。彼女の話は幻想的なのに、僕が接している彼女は全てが現実的だった。
島、思い出をなにも呼び起こさない容姿の女性、島独特の街並み、そして、そこら中にかけられた、あまたの時計たち。
ただ、これらが僕の感覚を狂わせ、新しい法則をつかもうとアンテナがぐるぐる回っている。
それを見越したかのように、僕を彼女はからかっているのだろうか。。
じゃあ、こんなに雑多な時計がここかしこにかけられているのは何か理由があるんだね?
島には時計がなかった。
時計が貴重だった。
持ってる人はみんなに見せてあげるのが当たり前。
時計が島にあふれても、時計を建物にかけておく。
かわった風習ってとこかしら。
とても分かりすい、島の歴史と風習の説明ありがとう。
どういたしまして。
でも、一つ説明されてないことがあるよ。どうして時計に力が宿っているんだい?
そお、それがきっとこの島にかけられた、魔法ね。
悪い魔法なのかい?
魔法だからって特別なことはないは、家電と一緒よ。
どう使うのか?
ううん、というよりそれをどう感じるかよ。
なるほど、よくわかって、なおさらわからなくなった。
僕が笑うと。
彼女は
そうよ、だって今この横にある時計は人に考える時間をあたえる時計なんですもん。。
ますます、僕は彼女の魔法に吸い込まれていくように錯覚した。