ついでのおまけの話:新修ドイツ語辞典(日時移動) | だおなぐのはりぼてマルチリンガル

だおなぐのはりぼてマルチリンガル

(某歴史小説の大先生風に)
だおなぐは大学時代に語学は英語・独語・西語をかじっている。但しその実力ははっきり言って相当怪しい。文字通り「はりぼてマルチリンガル」の語学屋もどきと言っていい。ついでながら、うろ覚えは多々あるのが当たり前という有様である。

お待たせ致しました。

ついでのおまけの話でございます。


アポロン が『新修ドイツ語辞典』(同学社)の源流を汲むことは既に御紹介。


だおなぐの通っていた当時の大学は第一外国語(必修外国語)は英語以外もセレクト可能。

英語以外ではドイツ語、スペイン語、フランス語、中国語、ロシア語がラインナップ。

第一外国語は英語、第二外国語はドイツ語。第三外国語はスペイン語をチョイス。

第二と第三は、いずれもある程度ローマ字読みで何とかなると見込んでのことです。


第三にスペイン語を入れたのは予備校の英語の金口儀明先生のおすすめ(「商社に行くならスペイン語、デパートに行くなら慶應」など。だからと言って就職先を予備校生の時点で決めていた訳ではない)と國弘正雄先生と鳥飼玖美子先生の『英語で何をやる?』を読んでのことです。


当時のデパートはなんてったってアイドルならぬなんてったって流通業界の雄。確かに新聞などのデパートの新社長紹介でも慶應義塾大学出身(特に商学部)が目立っていた印象が。

最近は非慶應出身者が新社長に就任の例も。


余談ながら金口先生のものすごいところは今から40年以上前の時点でYOUTUBEができるはるか前から神奈川大学をおすすめ大学に推していたことはもっともっともっと高く評価されて然るべきところです。


フランス語は、やっぱり発音は難しいです。大学卒業後2回トライし、2回目はフランス語にカタカナのルビを振っているテキストも使いましたが、ドイツ語やスペイン語と勝手が違いました。

例のカタカナのルビ付きのテキスト見ながら音源聴いても、


う~~~~~~~~~~~~~~~~~ん。 


今どのあたり読んでるの?状態。


グリコ! お手上げ!! (古い!!!)


確か講師が何でフランス語のテキストにルビを振った理由にdeを「ドゥ」と読むところを「デ」と読む学生が多いのでルビを振ったとのことでした。


第一外国語は1年生の時にセレクトした外国語を3年間で6科目(普通は1年生で(一)・(二)、2年生で(三) ・(四)、3年生で(五)・(六))を履修。

第一(必修)をコンプリートすれば、その代わり

第二(以降の)外国語(選択外国語)は履修しなくても外国語の卒業条件はクリア。


但し3年生までにコンプリート失敗だと次の年は落とした必修語学の科目名の前に「再」がつく。

当然4年生以降にズレ込む形に。就職活動しながらコンプリートに勤しむことになる (他の卒業条件も全てクリアかつ必修の語学も4年生でクリアできていればめでたく「卒業おめでとう」ですが、下手をすると場合によっては「り」の字がちらつくことになるので以下自粛)。


当時の英語の教員陣の中には単位のめちゃんこどえりゃーなまらめっちゃぶちおそぎゃー厳しい先生方がいて、「英語四天王」として学生に恐れられていました。幸い「英語四天王」に当たらずに3年間で英語(一)~(六)をコンプリートできました。


第二(以降の)外国語、第一や専門科目じゃない英語(選択外国語扱い)は基本的には履修登録前に抽選。定員内で受付〆切なら無抽選で履修登録へ。


ドイツ語は初級の文法(1年生)と読本(2年生)、中級(3年生)、講読(3年生)を履修。


スペイン語は 初級の文法と読本をに2年生の時履修。某超有名大学のスペイン語学科(その大学ではイスパニア語学科)は授業の厳しさからついた別名が「鬼のイスパ」。

ちなみに先程の鳥飼先生の御出身大学が件の某超有名大学でしかも「鬼のイスパ」。

加えて金口先生の御出身大学も同じくこの某超有名大学(但し「鬼のイスパ」ではない)です。


某超有名大学が「鬼のイスパ」なら、 

こっちは「謎のイスパ」 。

(いったい何の向こうを張っている?)

「謎のイスパ」については別の機会に。


『新修ドイツ語辞典』(現在は絶版)を知ったのは大学3年生のドイツ語講読でのこと。

この科目は第二外国語のドイツ語クラスだけでなくドイツ語必修クラスのドイツ語((五)?(六)?) と科目名は別だけど授業曜日や時間帯(金曜日の3限)、担当教員(ドイツ人のネイティブ)も授業内容も同じ。


飛行機で同じ発着便だけどANAから予約するとANAあ~たら便でAIRDOから予約するとAIRDOど~たら便になるみたいな感じ。


この担当教員は授業で日本語は殆ど全くと言っていいくらい使わなかったけど実は日本語堪能。なぜか一体どこで知ったのかわからないが揚げ出し豆腐を知っていた。なんや知らんけど。ネイティブは授業中よく「Warum?(どうして?)」と発していた。


それが「バウ?」とも聞こえた。

で、友人と当時OAしていたアニメの『めぞん一刻』のヒロイン・音無響子サンの飼い犬の鳴き声にも似ていたのでネイティブのあだ名は「惣一郎」とつけた。


ちなみにこの友人は各種試験日の朝に毎回必ず『めぞん一刻』のビデオを再生して、自分の名字は違っても響子サンの

「五代さん、がんばってくださいね」 

のシーンを見てから当日の試験に臨んでいた。


ある日、受講生全員が「惣一郎」の質問に対して授業中一斉に辞典を引く場面があった。

ドイツ語必修組と講読以前に初級の文法と読本から必修組と同じクラスを履修登録していた非必修組(但し中級と講読は各1科目)は相次いで正解を出していて、こっちは最後に近い方だった。


一緒にネイティブに「惣一郎」のあだ名をつけた友人もすぐ正解を出していた組だったので

「何でそんなに速く引けるんだ」

と聞いたら使っている辞典を見せてくれた。


その辞典が現在のアポロン独和辞典の源流の

『新修ドイツ語辞典』(現在は絶版)。

こっちの手元の辞典(『現代独和辞典』(三修社))より薄くて軽量。

現代独和になくて新修や今日のアクセスやアポロンにあるもの。


それは本来の和独辞典ほどではないが、簡易なものながら和独がついていたことです。

新修は以前紹介したデイリーコンサイスやポケットプログレッシブのように独和と和独の合本ではない。


簡易でも和独付き独和だと独和だけで引くよりそりゃあ確かに速いはずで。


当時(学生時代)の独和辞典に比べて今の独和辞典で便利だと思うのは簡易の和独付きや音源付きだけでなく、何と言っても動詞の人称変化形(定形動詞・定動詞)からでも辞典が引きやすいこと。

以前はわからない動詞が出ても動詞のもとの形(不定形・英語だと動詞の原形)がわからないと(特に不規則動詞)、辞典を引くのにより時間がかかったものです。

現在形でこんな感じなので、それ以外の時制が絡んだらもうそれこそ本当に立ち往生。


う~~~~~~~~~~~~~~~~ん。


当時、少なくともアクセスやアポロンがあったらドイツ語学習ももっともっともっとだいぶ楽だったはず。


それから14,5年ほどして他大学のイベントに出かけた。そこの大学の看板学部は外国語学部ドイツ語学科。大学案内をめくるとドイツ語学科の教員陣が掲載されていた。

最近の大学発行の大学案内は教員陣は専任教員のみ載っていて非常勤教員は割愛されていることが多いが、当時は非常勤教員も載っていた。

だおなぐの出身大学でも約40年以上前の大学発行の大学案内には専任教員だけでなく非常勤教員でも前年度の担当科目も一緒に載っていた。


さて、他大学のドイツ語学科の教員陣を見ていたら例の「惣一郎」の名前が出ていたのに驚いた。

専任教員だったらこのイベントで顔を合わせる可能性があったが非常勤教員だったし、夏休みシーズンだったこともあり、当日来学の可能性はほぼゼロだった。




 


老眼鏡代わりのルーペ。






2023-DEC.-25-MON.-09:45(JST)