伊予小松の八咫烏だんじり(前編) | 樂車道樂のお旅所巡礼/DanjiriDouraku

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いつも出会いとは不思議なものだ。

数年前に新調した地元西条の錦町だんじり、
歌手の秋川雅史さんが愛した地元の屋台。
彼は私の高校の母校の先輩だった。



かつての屋台は売却されたと聞き、
その後その屋台はどうなったのかを 
いろいろな人に聞いて回った。

小松の南川っちゅうところに買われたよ」、

 

やっと見つけた。

 

「高鴨(たかがも)神社」、
そこの祭礼に今は奉納されているようだ。
神社に直接電話して確認する、
「お祭りは毎年10月の17日にしよる」
とのこと。

他の神社の祭りの撮影との予定を組みなおして
なんとか段取りを整えた。
撮影当日は午前3時に起きて
まずは予定していた飯積神社の太鼓台の撮影。

太鼓台が集合する場所までは遠くて、
タクシーが必要だったがなかなか掴まらない。
そうこうしているうちに時間は過ぎていき
30分ほどしてようやく1台手配することができた、
 

ひさびさに見る太鼓台の群れ。
撮ろうとしていた場面はもう終盤を迎えていた、
かつぎ上げられては次々と落ちる屋台たち。
期待していた光景とは違ったが、
それでも別の意味で壮絶な場面を撮ることができた。

 


現地で小一時間ほど撮影をして
西条の拠点のホテルに戻り
 再度、所持品のチェックをする。
できるだけ装備を軽くして
長丁場になるであろう
 祭りの準備を整えて出発。

慣れないワンマン電車にゆられて20分、
懐かしのわが母校の最寄り駅に着いた。
タクシーで「南川まで」と伝えて
現地に着いたのはもう朝の8時ごろ。

見覚えのある屋台が据えてあった。
かつて十数年前に伊勢神宮で奉納された
先代の錦町だんじりだった屋台。

運転手に礼を言い車を降りる、
まだ誰も来ていない。
とりあえず何枚かパチパチと写真を撮る。





しばらくしてぞろぞろと
地元の人たちの法被が集まってきた。
染め抜きの背中には3本足の鳥の紋様、
どうやら八咫烏を祀っているようだ。



「明日は町内を廻るだけ」、
電話でそう話した神職の人の言葉を思い出す。
もしかしたら昨日から
祭りをしていたのかもしれない。

撮り切れなかったのであろう
あとの祭りを悔やんだが
なにぶん足を踏み入れたことがない場所だ、
気を取り直して
何があるのかもわからない
 今日の一日に思いを向ける。

ほどなく青年団の人たちが集まって
屋台から鳴り出した太鼓の音、
祭りが始まった。

 

 

屋台はきれいに磨かれており、
細部の金具などはピカピカの金色に輝いていた。
後で聞くと金箔を使っていると聞く。
すごく大切に使われているのがわかる。





出発した屋台を撮りながら移動、
荘厳な神社の入り口に到着した。
小さな鳥居をくぐり 長い階段を上る、
拝殿の奥に神輿が鎮座してあった。

よその神社より大振りの神輿、
だいぶ使い込まれているようで 
かつて金色だったはずの部分は 
全体がくすんだ鈍い色だった。

 



しばらくして神輿が出発、
境内の脇にあった急な坂を下っていく。
あわてて階段を下って先回りする。
境内の下で鎮座していた屋台と合流、
これから南川の町内を巡幸する。

いつのまにか増えていた八咫烏たちとともに
 すっかり明るくなっていた境内を後にした。

(続く)
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