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子供の頃はご飯を食べるときは正座でした。小学校で叱られるとき、「30分正座」と言われ、板の間に座らされていました。
正座は体罰のひとつでした。
大人になるに従って、正座をする機会は減りましたが、葬式や法事などの場では、当然正座をしています。
武道や茶道も正座で行います。
正座すべきであること、当たり前のように考えられている場や機会はたくさんあります。
正座とは当然、日本古来からある伝統的習慣である、と思っていましたが、正座が一般的習慣として定着したのは、明治時代になってからです。
庶民が正座をするようになってから、わずか100年あまりしか経っていないのです。
正座とは何か?日本人はいつから正座をしているのか?
どうして正座が生まれたのか?
座るということはどういうことか?
本書は、正座のすべてが書かれています。
畳と正座畳は高価で特別のもの、庶民は長らく土間と板の間で生活していました。
板の間では、とても正座は出来ません。
普段は、立膝、アグラなどの楽な座り方をしていました。
畳は平安時代から作られました。
鎌倉時代までは、必要なときに運んできて敷いた「置き畳」と呼ばれる特別なものでした。
江戸時代から、武士、商人などの上流階級によって使われるようになり、
明治以降に、ようやく一般庶民に普及するようになり、庶民も畳の上に座れるようになったのです。
江戸と正座正座は、江戸初期の儒学者が始めたものです。
戦乱の世を経て、戦がなくなりました。
新しい武士像は強さではなく、徳が高く、礼節を重んじ、高潔であるべきと唱えました。
礼節を目に見える型としてあらわしたのが武士の礼法としての正座であったのです。
開国と正座明治維新後に日本政府は外国からの脅威に対して、一刻も早く国民をまとめ上げ、強力な国家を作らなければなりませんでした。
他の民族と日本人を明確な区別する何かを考えなければならないという時代の要請もありました。
産業を興し、軍備を強化させる必要に迫られるようになったのです。
そこで考えられたのが正座です。
正座は、武士において習慣になり始めていた正座、自己を厳しく律する武士像を具現化した姿勢です。
国策と正座正座の習慣は、日本人を象徴する姿として日本のイメージを上げ、日本人を鼓舞するための国策だったのです。
正座の習慣は国家が誘導したとは驚きです。
上流階級である武士がしていた姿勢と同じ格好であるため、庶民は正座を抵抗なく受け入れました。
そして昭和に入って以降は、誰もが昔からの日本の習慣と思い込むようにまでなったのです。
正座は日本の美徳正座の習慣は日本独自のものです。
背筋を伸ばしきちんと正座をしていると、気持ちまで引き締まります。
姿勢良くあるということは心の姿勢も正してくれると感じます。
歴史は浅いですが、正座は武士の礼節を伝える日本人としての美徳です。
何事に対しても、背筋を伸ばし、良い姿勢でありたいと思います。
目次
第1章 座り方の意味
第2章 茶道と正座
第3章 武士から庶民へ
第4章 畳と正座
第5章 着付けと正座
第6章 明治の時代背景と正座
第7章 歴史に見る正座
第8章 正座よもやま話今の常識、再点検
第9章 正座の解剖
第10章 正座の応用
おわりに 正座の使命は終わったか