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「飽和点を打ち破る
」本書は将棋界NO.1、勝ち続けている羽生善治が、
勝負に勝つ方法について語っています。
将棋とマーケットは似ています。
マーケットでは、効率的に生産し消費者に届けるというスタイルを確立すればするほど、市場の飽和点は早くなる。
たとえば、自動車産業でいえば、性能や値段の問題ではなく、
もはや、これ以上、新しい自動車はいらないということになってしまっています。
将棋は、駒をあまり動かしていない状況ならば、プラスの手段はたくさんある。でも、プラスを重ねていくうちに、いつかある飽和点に来る。
すると、それ以上広がりがなくなってしまいます。
次に打つ手がなくなるのです。
だから、膠着した状態を流動的に変えるため、
一番手っ取り早い方法として、戦争
を起こしてしまうのです。どうすれば戦争
に勝てるのでしょうか
勝つために大切なことの一つは、
「局面を切り取る」ことです。
ぱっと見た感じは、棋士のほとんどはさほど変わらないそうです。
けれども、局面をどういう風に切り取っていくかでセンスの違いが出る。
プロ間の紙一重の差がそこに出てきます。
問題を小分けにして、厳密に考えることができるだけの範囲に限定して、
その切り取り方をどうするかが「個性」になると言います。
不利な局面で差を広げないような手段をとって、相手がミスを誘うことが大切です。
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○データを集めて分析し、中で一番確率が高いものを選んでゆくという戦略は、
まず、やっている本人が楽しくありません。
それに、将棋に限らず、あらゆるジャンルでも、偶然性や不確定な要素がかなり大きいことを考えれば、
過去の情報だけに頼ることはできないんです。
○考えている中身よりも、費やした時間や努力が、
決断するときの安定剤になるということがあるのかもしれません。
○羽生名人と中原名人は、どちらもよく傘を電車の中に置き忘れるという。
しかし、忘れ物センターに行って、必ず取り戻してくるそうだ。
何時何分どこからどこまで、何両目のどの椅子に座り、どうやって忘れたか、
すべて正確に覚えているからだ。
○新しく覚えなればいけないことがすごくたくさんあるので、忘れないと覚えられないんです。
○なんとなくわかりそうだけれどもわからないことが、一番楽しいんです。
あと、10分、20分頑張って考えればわかるんじゃないか、というところまで考えて、
なおかつわからないということが楽しいんです。
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羽生はかつて、自分の娘に将棋を教えようとして、断念しました。
「子供だから、駒を投げたり、乱暴にあつかったりするでしょう」
それが嫌で、教えるのをやめたらしい。
羽生は駒が好きなのです。
羽生は言います。
「ほんとうにいい形とか、きれいな手をさせたときというのは、駒
が笑う」勝ち続けることや、限界まで思考する道は遠くても、打ち込めば楽しい、
そういう姿勢は誰でも学ぶことができます

人間のもっている潜在的な能力や発想は、
まだまだ一部しか発揮されていないと考えています。
ですから、人間の埋もれている力を見出せた人や、
発掘できた人たちを「天才」と呼ぶのではないでしょうか。
―――羽生善治
目次
第1局 勝つために忘れる
プロ棋士は「天才集団」
羽生善治という存在
だんだん人間が追いつけなくなる
第2局 将棋の手はマイナスばかり
敗者に逃げ場はない
対局室という特別な空間
OEDを作る情熱と同じ
第3局 紙一重を見切る方法
柳瀬尚紀とは誰か
ジョイス語と将棋
将棋・人間・人工知能