私の働いているノルウェーの幼稚園で、今取り組んでいる大人のスタイル、それは、
民主的子育てスタイルです。
以前の記事にも、毅然とした親になる、という話をしましたが、最近さらにこのスタイルの重要さを痛感し始めたので、改めて書かせていただきたいと思います。
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この養育スタイルは4つに分かれます。
民主的スタイル、
消極的スタイル、
独裁的スタイル、
無関心スタイルです。
ここで理想とするのは、民主的スタイルです。
縦軸と横軸があるのですが、
民主的スタイルは、
以下のAとBの両方を兼ね備えた状態です。
A) 愛情を持って温かく子供に接する❤️![]()
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子どもの気持ちに寄り添って共感する。
B) どう子供が行動すべきかを示し、そこを揺るがさない。そうすることで子どものコントロールができている状態![]()
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A)がない場合、子どもの気持ちは無視して、理解を示さず、厳しく接し、子供をコントロールしようとする体制、独裁的スタイル
になります。
B)がない場合、子どもの要望に応えすぎてしまい、甘やかし、子どもの態度を制御できていない状態、消極的スタイル
になります。
AもBもない場合、無関心スタイル
になります。
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この4つのモデル、親のスタイルのうち、「民主的」というのは、温かみもあり、規律も守るというスタイルです。
具体的に簡単にどうするかというと、
【お菓子が食べたい】
子供が夕食前に「お菓子が欲しい」と言ったとします。
そしたら、
「そっか、お腹空いているんだね、お菓子が欲しいんだね。」と子供の気持ちを一旦受け止めて共感してあげます。
でもここでお菓子をあげてしまったら、ただの甘やかしです。これが「消極的、許容的スタイル」
です。
ここで「でも今食べたら、夜ご飯が食べれなくなるから、ご飯の後で食べようね(もしくは、今日は平日だから、土曜日になったら食べようね)」など、きちんとルールを掲示するスタイルのことを、「民主的スタイル」といいます。
逆に、「そんなのダメに決まってるじゃない!」といって持っていたお菓子を取り上げたり、共感せず叱ったり怒ったりすると、
「権威主義的スタイル」となります。
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もう一つ、例を見てみましょう。
【長靴履きたくない】
小雨が降ったり止んだりする日、子供達と外の公園に出かけようとしました。
こだわりの強い息子は、
お気に入りのadidasのジョギングシューズを履きたくてたまりません。
ここであまりにもしつこい息子に、「もういいよ、濡れたら自分の責任だからね」と自分で体験させるやり方もありますが、
ここでのやり方は、
A) まず共感、理解をしてあげる🥰❤️
「adidasの靴がとても気に入っているんだね、大好きだから履きたいんだね」
↓
B)ルール、枠組みを示す![]()
「でも今日は雨で外はベチャベチャだから、長靴かウォータープルーフのvikingの靴だよ」
と、ハッキリ選択肢を示してあげます。
最初はぐずります。泣きます。叫びます。
でもそれでもいい。
とにかく、この親が決めた枠組みを揺るがさないことが大事です。
「泣いてるから、もうadidasでいいかな」
「少し雨も止んできたし、今日はadidasでもいいかな」
親が自分の決めたルールに歪んでしまうと、子供はさらに親の心の隙間や自信のなさに漬け込んできて、さらに泣き叫んだりしてきます。
うまく行く日ももあったり、うまく行かない日もあったりしますが、親がケジメをつけてさえいれば、徐々に徐々に子供もルールを理解し始め、最初の頃のように、年齢とともに子供も親に歯向かわなくなってきます。
ここでのポイント
は、
何度言っても子供がいうことを聞かないので、親の心の余裕がなくなり、ついに親に限界が来て、カッと怒鳴ってしまったり、権威的な態度に出てしまうことです。
気持ちはとてもよく分かりますが、(私も何度もありますが)、良かった試しは一度もありません![]()
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とにかくAとBを穏やかに、そしてハッキリ示し、親はルールを曲げないことを、繰り返し伝えること。
最初は30分、1時間かかるかもしれません。でもある時、ふっと「あれ、もういうこと聞いてくれた?」という具合に、スッと物事が進むことが起こってきます。
この最初のプロセスは、かなり親にとって葛藤で苦しい時期ですが、ここにしっかり投資しておけば、
あとからたくさん利子がタダで返ってくる、と言った具合です。
とてもおすすめです![]()
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『最初からできなくていい』、
『怒りの限界に達しないためには』については、また次回書こうと思っています。
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こちらの理論の詳しい内容を書いた記事を見つけたので、リンクを貼っておきます。










