今回の記事も、こちらの記事と「関連性」が認められることから、その「リブログ」としています(「元の記事」も、どうぞご覧ください)。

 

 

「オリジナル録音」(1962年3月7日録音)をもとに作られた「MV」です。

 

 

こちらは、1963年7月23日、クノック・ヘイスト(ベルギーの「オランダ語圏」の都市)のカジノにて開催された「音楽コンクール」に、「ゲスト出演」した際のライヴ映像からです。

(この「10年前」、ブレル自身も、この「コンクール」に「参加」していますが、結果は、「下から2番目」という、「散々」なものに終わっています...)

 

 

 

 

こちらは、1962年3月23日放送の「テレビライヴ」からの映像です。

 

 

こちらの映像には、詳細なデータはありませんが、たぶん、翌1963年4月15日の、「(同じ)テレビライヴ」のものではないかと思われます。

 

 

 

もう間もなく、「命日」(5月7日)を迎えるモラーヌ(1960-2018)が、急逝する直前に取り組んでいたのが、ブレルの「カバーアルバム」でした。

 

 

「録音」としては、結局「未完成」に終わりましたが、「遺族によるたっての希望」により、発売が「実現」したものです。

 

 

 

 

 

この録音(アルバム)についての記事

 

 

 

 

ブレルは、この曲もやはり、「オランダ語」でも録音しています。

 

 

1965年2月12日に録音されたもので、CDにも、同年録音の「補遺」として収録されています。

 

「オランダ語詞」は、アムステルダム出身の作家、詩人で、「翻訳家」でもある、エルンスト・ヴァン・アルテナ(1933-99)の手によるものです

 

 

 

Blu-rayは、日本のプレ―ヤ―でも、再生が「可能」です(「日本語字幕」もあり)。

 

「クノック1963」は、「Blu-ray」「CD」とも、このセットに含まれます。

 

 

こちらのDVDは、「PAL」対応の再生機器が必要です。

 

 

こちらが、「オリジナルアルバム」(「CD」)となります。

 

 

 

こちらは、最新の「大全集」です(「オリジナルアルバム」、「クノック1963」、いずれも、このセットに含まれています)。

 

 

こちらは、いわゆる「文庫版」の全集です。

 

 

 

以下は、「過去」の「大全集」(現在では、「コレクターズ・アイテム」です)。

 

 

 

 

 

こちらは「全歌詞集」となります(書籍)。

 

 

 

 

「ブレル財団」公式サイト

 

https://fondationbrel.be/maintenance/

 

 

 

これまでの記事

 

 

 

 

さて...

 

 

 

「ようつべ」の不調は、相変わらず続いてはいますが、メゲずに記事を書いていこうと思います。

 

 

 

今年は、「フランスシャンソン界の3大巨匠のひとり」、ジャック・ブレル(1929-78)が、「生誕95周年」ということで「記念の年」に当たっており(「4月8日」が、その「誕生日」)、その作品を、いろいろと紹介していきたいと考えています。

 

 

(そう言えば、もうすぐ「誕生日(5月22日)」のシャルル・アズナヴール「生誕100周年」!!

 

どの曲をテ―マに書こうか...)

 

 

 

今回は、「前回記事」において、大変「珍しい」コンピレーション・アルバムであった「Jef "ジェフ"」(GP-669)(フランスでは「les prenoms "(人物の)名前"」、次いで「la Fanette "ファネット"」として発売)を紹介していることから、その「リブログ」として、「この曲」に、スポットを当ててみることにしました。

 

 

 

「Rosa "ローザ"」(1962)

 

 

 

 

...この曲「Rosa "ロ―ザ"」は、もともと、1962年3月、ブレルがバークレー社に「移籍」したその「第1弾」として録音、発表(発売)された曲のひとつです。

 

 

当時、ブレルの「新たなスタイル」とも言えた、「戯れうた」のかたちをとった作品であり、「学校」が舞台となっているのもまた、「斬新」であると言えると思います。

 

 

この「Rosa (ローザ)」とは、どうやら、「架空の人物」ではあるようですが、ブレルが想いを寄せる「いとこ」の名前であり、それが、学校で習う「ラテン語」と結びついて、ちょっと「変わった歌」ともなっているものです。

 

 

「学校」がテ―マなだけに、ベルギーでは実際に、この曲を教えてもいたようで、「ルフラン(「繰り返し」の部分)」を「合唱」する映像が残されていたりもしました。

 

 

 

こちらは、パリ近郊のブリュイエ―ル=シュル=オワ―ズにて、2018年7月7日に開催されたコンサートの映像だということですが、このように、やはり「児童合唱」がフィ―チャリングされています。

 

 

 

また、何と、このような演奏もありました。

 

 

2007年11月15日、ポ―ランド・カトヴィツェの「リアルト劇場」にて行なわれた、「私的なコンサート」からということですが、「オケ」は、「ワルシャワ新室内管弦楽団」だということです。

 

 

こちらは、「アマルガム」という、ミュージカル劇団の公演からの映像ということで、2009年にアップされたものです。

 

 

 

 

それでは以下に、今回の曲、「Rosa "ローザ"」の歌詞を載せておくことにいたしましょう。

 

 

 

「詞」「曲」ともに、ブレル自身の手による作品で、もはや言うまでもなく、「タンゴ」そのもので書かれている曲ですが、これは「中期」以降、ブレルが好んで採り入れた形式でもあり、翌1963年の「les toros "闘牛"」や、1964年の「tango funebre "葬送のタンゴ"」、また、「最晩年(1977年)」にも、「Knokke-le Zoute tango "クノック・ル・ズート・タンゴ"」という曲を残しています。

 

 

 

この曲の歌詞は、従来、「意味が取りづらい」と思うことも多かったのですが、以下の記事を参考に、訳文を「整理」してみたところ、ようやく、「スッキリした」と思います。

 

 

 

 

(参考)「名詞」でも「活用」のある「ラテン語」...。

 

 

こちらは、そのものズバリ、「rosa (バラ)」の「活用」についてです(笑)。

 

 

こちらは、やはりブレルの、「Rosa "ローザ"」について書かれた記事です。

 

 

 

 

このように、ラテン語の「rosa」の活用を憶えるためなのか、ブレルがライヴで、顔をしかめたりしながら歌っているのが、意味が分かると、とても「面白おかしく」も感じられますよね。

 

 

 

なお、ブレルは、「rosae (ローサエ)」を、フランス式に、「ローゼ」と発音しています。

 

 

 

 

最後に、同年発表されたこの曲、「les paumes du petit matin "夜明け前の呆つけ者"」をどうぞ(正確には、移籍前年、1961年10月のオランピア劇場公演にて発表で、その「ライヴ録音」です)。

 

 

「次回記事」の「候補」でもあります...。

(「邦題」は、従来使用されていたものですが、「変更」する可能性もあります)

 

 

 

 

 

ありがとうございました。

 

 

 

それではまた...。

 

 

 

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Rosa  ロ―ザ

 

Rosa rosa rosam

rosae rosae rosa

rosae rosae rosas

rosarum rosis rosis

 

ロ―ザ、ロ―ザ、ロザム

ロ―ザエ(*ロ―ゼ)、ロ―ザエ、ロ―ザ

ロ―ザエ、ロ―ザエ、ロ―ザス

ロザルム、ロ―ジス、ロ―ジス

 

c'est le plus vieux tango du monde

celui que les tetes blondes

anonnent comme une ronde

en apprenant leur latin

c'est le tango du college

qui prend les reves au piege

et dont il est sacrilege

de ne pas sortir malin

c'est le tango des bons peres 

qui surveillent l'oeil severe

les Jules et les Prosper

qui seront la France de demain

 

それは、世界最古のタンゴ

金髪頭(子ども)たちが

ラテン語を学びながら

たどたどしく(繰り返し)唱えるもの

それは中学校のタンゴで

夢を罠で捕らえるもの

抜け目なく卒業しないことは

まさに、冒とくとも言えるもの

それは、良き父たち(神父さま)のタンゴで

明日のフランスを担う

ジュ―ルやプロスペ―ルたちを

厳しい目で、見守っているもの

 

Rosa rosa rosam

rosae rosae rosa

rosae rosae rosas

rosarum rosis rosis

 

ロ―ザ、ロ―ザ、ロザム

ロ―ザエ(*ロ―ゼ)、ロ―ザエ、ロ―ザ

ロ―ザエ、ロ―ザエ、ロ―ザス

ロザルム、ロ―ジス、ロ―ジス

 

c'est le tango des forts en themes

boutonneux jusqu'a l'extreme

et qui recouvrent de laine

leur coeur qui est deja froid

c'est le tango des forts en rien

qui declinent de chagrin

et qui seront pharmaciens

parce que papa ne l'etait pas

c'est le temps ou j'etais dernier

car ce tango rosa rosae

j'inclinais a lui preferer

deja ma cousine Rosa

 

それは、作文に強い者たちのタンゴで

吹出物だらけ

ウ―ルを着込んでいても

心はすでに冷え切っているもの

それは、何ごとにも強い者たちのタンゴで

悲しみで弱りながらも

父親がなれなかったからといって

薬剤師を目指している者たちのもの

僕がビリだったそのころ

この、ロ―ザ、ロ―ザエのタンゴのために

僕はもう、いとこのロ―ザに

心が傾いていたんだ

 

Rosa rosa rosam

rosae rosae rosa

rosae rosae rosas

rosarum rosis rosis

 

ロ―ザ、ロ―ザ、ロザム

ロ―ザエ(*ロ―ゼ)、ロ―ザエ、ロ―ザ

ロ―ザエ、ロ―ザエ、ロ―ザス

ロザルム、ロ―ジス、ロ―ジス

 

c'est le tango des promenades

deux par seul sous les arcades

cercles de corbeaux et d'alcades

qui nous protegeaient des pourquoi

c'est le tango de la pluie sur la cour

le miroir d'une flaque sans amour

qui m'a fait comprendre un beau jour

que je ne serais pas Vasco de Gama

mais c'est le tango du temps beni

ou pour un baiser trop petit

dans la clairiere d'un jeudi

a rosi cousine Rosa

 

それは、散歩道のタンゴ

ア―ケ―ドの下で二人きり

不良や、役人たちに取り囲まれても

僕たちを、質問の嵐から守ってくれるもの

それは、中庭での雨のタンゴ

愛のない、水たまりの鏡

ある晴れた日、僕は

バスコ・ダ・ガマにはなれないことを思い知らされた

でも、このタンゴは、祝福されし時のもの

ある木曜日、空地にて

頬を赤らめた、いとこのロ―ザに

とても小さなキスをするためのもの

 

Rosa rosa rosam

rosae rosae rosa

rosae rosae rosas

rosarum rosis rosis

 

ロ―ザ、ロ―ザ、ロザム

ロ―ザエ(*ロ―ゼ)、ロ―ザエ、ロ―ザ

ロ―ザエ、ロ―ザエ、ロ―ザス

ロザルム、ロ―ジス、ロ―ジス

 

c'est le tango du temps des zeros

j'en avais tant des minces des gros

que j'en faisais des tunnels pour Charlot

des aureoles pour saint Francois

c'est le tango des recompenses

qui allaient a ceux qui ont la chance

d'apprendre des leur enfance

tout ce qui ne leur servira pas

mais c'est le tango que l'on regrette

une fois que le temps s'achete

et que l'on apercoit tout bete

qu'il y a des epines aux Rosa

 

それは、ゼロ(難局)の時代のタンゴ

シャルロ(チャップリン)へと通じるために作ったトンネルや

聖フランソワの後光のためにしたことは

貧弱だったり、雑だったものがいっぱいあった

それは、ごほうびのタンゴ

幸運な人たちのもとへ行くためのもの

子どものころから学んだところで

彼らにとっては、何の役にも立たないだろう

でもそれは、人が後悔するときのタンゴ

ちょっと時間が買えたところで

人は、それが本当に愚かなことだと気付く

ロ―ザ(バラ)にはトゲがあるということを

 

Rosa rosa rosam

rosae rosae rosa

rosae rosae rosas

rosarum rosis rosis

 

ロ―ザ、ロ―ザ、ロザム

ロ―ザエ(*ロ―ゼ)、ロ―ザエ、ロ―ザ

ロ―ザエ、ロ―ザエ、ロ―ザス

ロザルム、ロ―ジス、ロ―ジス

 

(daniel-b=フランス専門)