こちらは「オリジナル録音」です(1981年9月3日発売)。
こちらは、1983年5月に、パレ・デ・スポール(ドーム・ド・パリ)にて行われた公演のライヴ録音です。
この音源は、「大全集」にのみ収録で、「ゼニット・パリ1986」のように「分売」はされていませんが、それが「疑問」に思えるくらいの「名盤」に仕上がっています。
歌われている曲目は、アルバム「beaurivage "ボーリヴァージュ"」(1981)、「voyou "ろくでなし"」(1983)に収録の曲を中心とした、「1980年以降」の曲がほとんどですが、「それ以前」の作品も含めることで、やはり、「ベスト」的なライヴとなっています。
以下は、「テレビ出演」の映像です。
後の方の動画は、「1983年」と書かれていますが、それ以上の詳しい日時は「不明」です。
https://ameblo.jp/daniel-b/theme-10097776129.html(これまでの記事)
https://ameblo.jp/daniel-b/theme-10095603016.html(「スターマニア」がテーマの記事一覧)
さて、「夏のシャンソン/フレンチポップス特集」の「第5弾」、今回は...
「8月2日」は、1992年、休暇中の「突然の心臓発作」により、本当に「突然」にこの世を去ってしまった、フランスの偉大な「音楽プロデューサー」で「歌手」の、ミシェル・ベルジェ(1947-92)の「命日」です。
日本では、フランス・ギャル(1947-2018)の「夫」ということぐらいでしか知られていないのが「事実」ですが、そのフランス・ギャルのために、数多くの「名曲」を書いただけではなく、自身が歌った作品も、「珠玉の名曲」と言えるものばかりです。
また、ロックオペラ「スターマニア」(1979年初演)を「大成功」させた「作曲家」として、「44歳」という「短い」生涯ながら、現在でもなお、その名は輝き続けています。
そう、前回の記事、シャグラン・ダムールのグレゴリー・ケン(1947-96)は、その「初演版」で、「ジギィ」役を演じていましたから、「そのつながり」もありますね、「今回」の記事は...。
https://ameblo.jp/daniel-b/entry-12614201613.html(参考:前回の記事)
また、「スターマニア」は、2021年にも公演が「予定」されています。
こちらは「公式サイト」となります。
今回紹介する作品は、1981年9月に発売された、アルバム、「beaurivage "ボーリヴァージュ"」からの1曲、「deja je suis loin "すでに遠くへ..."」です。
アルバムタイトルの「beaurivage」というのは「造語」と思われます。
「beau」は、「美しい/素晴らしい」、「rivage」は、「岸辺」を表しますが、これを「一体化」させたものです。
同じように、1980年1月に発売された前作、「beausejour」も、「beau」と、「sejour(滞在)」を合わせたもの。
他には、大規模な工事の末、2013年に「完成」し、「(リニューアル)オープン」となった、パリのショッピングモール、「Beaugrenelle(ボーグルネル)」(所在地周辺の「地名」に由来)もそうですね。
公式サイトはこちら。
https://ameblo.jp/daniel-b/theme-10097133133.html(参考:「パリ&ブリュッセルの旅行記」他の記事一覧。2008年と2010年、まさに「工事中」であった頃に、すぐ近くのホテルに「宿泊」しました...)
さて、4月に書いた、このテーマの「前回の記事」、「plus de sentiments "もっと愛情(思いやり/優しさ)を"」(1985)でも書きましたが、妻、フランス・ギャルのために書いた曲が、「外側」へ向かって「広がる」ような、「力強い」イメージがあるのに対し、ミシェルが「自身」のために書いた曲では、「不思議な孤独感」に彩られ、その心情の「内面」を描いた作品が数多く見受けられます。
https://ameblo.jp/daniel-b/entry-12587280583.html?frm=theme(参考:「plus de sentiments」の記事)
「同じ年」の作品で「比較」してみましょう。
曲調がまったく「違う」ので、「分かりにくい」比較かも知れませんけどね...。
こちらは、1981年12月に発売された、フランス・ギャルのための曲、「resiste "レジスト"」です(映像は、1983年のものです)。
https://ameblo.jp/daniel-b/entry-12347051080.html?frm=theme(この曲の記事。この曲をもとにした、2015年のミュージカル「RESISTE」についても触れています)
アルバム「beaurivage "ボーリヴァージュ"」からの曲を、「パレ・デ・スポール1983」、そして、「ゼニット1986」のライヴ録音から拾ってみました...。
「ballade pour une Pauline triste "悲しげなポーリーヌのためのバラード"」。
1978年11月に誕生した、まだ幼い、長女ポーリーヌに捧げられた曲ですが、一抹の「寂しさ」も感じさせる内容です。
残念なことに、ポーリーヌは、1997年12月、欧米人に多い難病、「ミュコヴィシドーズ(嚢胞性繊維症)」により、わずか「19歳」で、この世を去ってしまいました...。
「Maria Carmencita sourde et muette "(耳と言葉の不自由な)マリア・カルメンシータ"」。
この「マリア・カルメンシータ」の「モデル」は、哲学者アンリ・ベルクソン(1859-1941)の娘、ジャンヌだということで、「実在の人物」です。
「耳と言葉が不自由」なことで、生活する上で、いろいろと「制限」のある彼女ですが、それにも負けない、「自由さ」を持っていると歌われる、とても「優しい」響きを持った歌です。
「pour etre moins seul(on n'est pas seul) "ひとりじゃない"」は、ライヴの冒頭に歌われました。
「短い」曲ですが、「ライヴ」に臨むアーティストの心境を歌った、大変「深い」内容を持っています。
https://ameblo.jp/daniel-b/entry-12258514618.html?frm=theme(この曲の記事)
こちらは、「ゼニット1986」の映像から、「Mademoiselle Chang "マドモワゼル・チェン"」。
「故郷」を遠く離れて暮らす、「中国系」女性を歌った作品で、「社会派」的な内容を持っています(アルバム「beaurivage」を「代表」する名作です)。
いずれも、「絶頂期」に書かれた作品で、またの機会に採り上げてみたいと思っていますが、「名曲」は「まだまだ」たくさんありますので、どの順番で書いていくかは、本当に「悩みどころ」だと言えますね...(「今回」も、非常に「悩み」ました...)。
「夏」ですので、本当ならば、次のような、「盛り上がる」曲について書くべきだったでしょう...。
1983年の「大ヒット曲」で、アルバムの「タイトル曲」にもなっている名作、「voyou "ろくでなし"」です。
(追加)1976年の名作、「mon piano danse "僕のピアノは踊る"」。
かつてない、「愉悦感」に満ちた名演奏です。これは「お薦め」!!
ユトリロさんのこちらの記事もどうぞ(昨年7月28日付け)。
私もコメントしています。
以下に、「deja je suis loin "すでに遠くへ..."」の歌詞を載せておくことにいたしましょう。
ミシェルらしい、「孤独感」に満ちあふれた作品で(「indifference(無関心)」という言葉が「象徴的」です)、「深い嘆き」が感じられますが、強く「共感」もします。
私自身、とても「お気に入り」の1曲です。
ぜひ、お聴きください。
それではまた...。
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deja je suis loin すでに遠くへ...
perdu
dans des jardins d'hiver
a chercher des regards
d'amour ou de grands freres
lasse
de percer des mysteres
du bonheur qui s'en va
et reste toujours a faire
見失った
冬の庭で
恋人や、兄たちの
視線を探し求めながら
疲れた
秘密を見通すことに
幸せは去って行き
すべきことは、相変わらず残っている
beaucoup trop d'indifference
et je rejoins mon silence
あまりにも多くの「無関心」
そして僕は、その「静けさ」に帰り着く
loin, loin, loin, va mon coeur
loin, loin, loin, va mon reve
ma tete entre mes mains
loin, loin, loin, va mon coeur
loin, loin, loin, va ma vie
ne me demande rien
deja je suis ailleurs
deja je suis demain
loin, loin, loin, tu me cherches
loin, loin, loin, tu m'appelles
mais deja je suis loin
遠く、遠く、遠くへ、僕の心よ
遠く、遠く、遠くへ、僕の夢よ
僕は両手で頭を抱える
遠く、遠く、遠くへ、僕の心よ
遠く、遠く、遠くへ、僕の人生よ
何もきかないで
僕はもう他の場所にいる
僕はもう明日にいる
遠く、遠く、遠く、君が僕を探しても
遠く、遠く、遠く、僕に呼びかけても
僕はすでに(さらに)遠くへ去っている
perdu
dans des nids a poussiere
a chercher la lumiere
dont nos yeux ont besoin
lasse
de luxe et de misere
de plaisirs et d'enfers
qui nous sont quotidiens
見失った
ほこりかぶった巣(家)の中で
僕たちの眼が必要な
光を探しながら
疲れた
贅沢と貧しさ
楽しみ、喜びと地獄
それらは、僕たちの中にいつもあるもの
beaucoup trop d'indifference
et je rejoins mon silence
あまりにも多くの「無関心」
そして僕は、その「静けさ」に帰り着く
loin, loin, loin, va mon coeur
loin, loin, loin, va mon reve
ma tete entre mes mains
loin, loin, loin, va mon coeur
loin, loin, loin, va ma vie
ne me demande rien
deja je suis aillleurs
deja je suis demain
loin, loin, loin, tu me cherches
loin, loin, loin, tu m'appelles
mais deja je suis loin...
遠く、遠く、遠くへ、僕の心よ
遠く、遠く、遠くへ、僕の夢よ
僕は両手で頭を抱える
遠く、遠く、遠くへ、僕の心よ
遠く、遠く、遠くへ、僕の人生よ
何もきかないで
僕はもう他の場所にいる
僕はもう明日にいる
遠く、遠く、遠く、君が僕を探しても
遠く、遠く、遠く、僕に呼びかけても
僕はすでに(さらに)遠くへ去っている...
(daniel-b=フランス専門)


