1.トーマ(ス)・デュトロン(1973-) 「Vesoul "ヴズール(お前の言いなり)"」(1968)
2.ゴーヴァン・セール(1989-) 「la valse a mille temps "華麗なる千拍子(千拍子のワルツ)"」(1959)
3.マリアンヌ・フェイスフル(1946-) 「Port of Amsterdam "アムステルダム(英語版)"」(1964-68)
4.スリマヌ(1989-) 「ne me quitte pas "行かないで"」(1958-59)
5.ベルナール・ラヴィリエ(1946-) 「la chanson de Jacky "ジャッキー"」(1965)
6.メロディ・ガルドー(1985-) 「la chanson des vieux amants "懐かしき恋人の歌"」(1967)
7.オクスモ・プッチーノ(1974-) 「il nous faut regarder "見なくてはならない"」(1953-54)
これは「素晴らしい」!! 「必聴」!!
ちなみに、原曲は「コレ」です。
バルバラ(1930-97)も歌っています(こちらは、1959年の「最初の録音」です)。
8.リヴ・デル・エスタル(1997-) 「l'ivrogne "酔っぱらい"」(1961)
9.カーラ・ブルーニ(1967-) 「quand on n'a que l'amour "愛しかないとき"」(1956)
10.ミシェル・ジョナス(1947-) 「les vieux "老夫婦"」(1963)
11.ZAZ(1980-) 「Bruxelles "ブリュッセル"」(1962)
12.マドレーヌ・ペイルー(マデリン・ペルー)(1974-) 「voir un ami pleurer "泣く友を見る(涙)"」(1977)
13.クラウディオ・カぺオ(1985-) 「ces gens-la "あの人たち"」(1965)
https://ameblo.jp/daniel-b/entry-12452881722.html(「ブレル」がテーマの前回の記事)
https://ameblo.jp/daniel-b/theme-10096189787.html(「ブレル」がテーマのこれまでの記事)
昨年、「没後40周年」(「10月9日」が「命日」)を迎えた、シャンソン界の「3大巨匠」の1人、ジャック・ブレル(1929-78)ですが、今年は「生誕90周年」と、これもまた「記念の年」に当たっています。
その「誕生日」は、「4月8日」でした。
というわけで、「特集」にてお送りしていますが、今回は、フランスにて、「久しぶり」に発売された、ブレルの「トリビュート・アルバム」、「CES GENS-LA "あの人たち"」(4月5日発売)について書いてみたいと思います。
![]() |
Brel Ces Gens-La
2,901円
Amazon |
最近あまり「アマゾン・フランス」をチェックしていなかったこともあり、「ユトリロさん」の上掲の記事(この記事は、その「リブログ」です)で「初めて知った」という有様でしたが、いつものように、「最速の配送モード」である、「AmazonGlobal Eclair」を利用したおかげで、「9日火曜日」には手にすることが出来ました(送料は「高い」ですが...)。
現地時間4日の夕方、まず、「ドイツ」の空港に運ばれた後、「香港」を経由して「中部国際空港」へと入り、「通関手続き」を経て「配送」と、実に「スムーズ」な流れです。
ブレルの「トリビュート・アルバム」(ジュリエット・グレコなどの、「単独」の「カバー・アルバム」は除く)というのも、ちょっと「久しぶり」なような気がしますが、中でも「印象」に残っているのは、「没後20周年」である1998年に発売された、「AUX SUIVANT(S) "続く(次の)人たち"」でしたね(このタイトルは、ブレルの1964年の作品、「au suivant "さあ続け"」から採られています)。
![]() |
Aux Suivants
Amazon |
「Tetes Raides(テート・レード)」の歌った「les vieux "老夫婦"」が、そのアルバムに収録されていましたが、このバンドでアコーディオンを弾いていたのが、この曲の「作曲者(の1人)」で、「ブレルのアコーディオニスト」でもあった、ジャン・コルティ(1929-2015)「その人」です。
https://ameblo.jp/daniel-b/entry-12402805049.html?frm=theme(参考:「老夫婦」の記事)
さて、今回のこの「トリビュート・アルバム」、「CES GENS-LA "あの人たち"」ですが、その「ジャケット写真」は、まさに「本家」のアルバム、「Ces gens-la」(1965-66)が「モデル」です。
「これ」ですね。
![]() |
Ces Gens-La
772円
Amazon |
これならさらに分かりやすいでしょう。
せっかくなので、これまでまったく採り上げていなかった曲、「les bergers "羊飼い"」(1964)をどうぞ。
収録されている「全13曲」のうち、実に「10曲」までが、「正式な記事」として書いているものですから、「詳しい解説」は、そちらをぜひ「参照」いただきたいと思いますが(「残りの3曲」についても、「書く予定」となっております)、今回、思い切って「全曲」を載せてみましたので、「触り」だけでも聴いてみていただければ「幸い」だと思います。
第1曲目の「Vesoul(ヴズール)」というのは、フランス東部にある都市の名前で、「オート・ソーヌ県」の「中心都市」でもありますが、この街の劇場に、ブレルの「胸像」が展示されている(2016年)というエピソードを、つい先日書きました。
この曲を歌っているのは、トーマ(ス)・デュトロン(1973-)ですが、この名前からも分かるように、あのジャック・デュトロン(1943-)と、フランソワーズ・アルディ(1944-)の「息子」です。彼自身の歌にも、その「影響」がうかがえると思いますが、この「Vesoul "ヴズール(お前の言いなり)"」(1968)は、ちょっと「アンニュイ」ですかね...。
詞の中に出て来る「デュトロン」というのは、その「ジャック・デュトロン」のことだとも言われていますから、今回、「その息子」であるトーマ(ス)が歌うのは「必然」だったのかも知れません。
ただ、「彼の歌い方」からすれば、「オリジナル同様」に挿入される、「chauffe!!(熱く!!)」や、「qu'aille!! qu'aille!! qu'aille!(go!! go!! go!!)」が「空しく響く」ことも否めませんね...(元々は、「新しい」アコーディオニストであった、当時のマルセル・アゾーラに対する「掛け声」です)。
つい先日採り上げた、第2曲目、「la valse a mille temps "華麗なる千拍子(千拍子のワルツ)"」(1959)を歌っているのは、ゴーヴァン・セール(1989-)という歌手ですが(けっこう「イケメン」!?)、彼の「甘い声」は、ブレルには少し「合わない」かも知れませんね...。
こちらは、彼自身の最新ヒット、「les oublies "忘れられた人々(仮)"」(2018)です。
![]() |
Les Oublies
1,717円
Amazon |
第3曲目、「port of Amsterdam "アムステルダム(英語版)"」(1964-68)を歌っているマリアンヌ・フェイスフル(1946-)は、イギリス出身の歌手・女優ですが、「現在の声」は、「若い頃」のものとは「別人」のようです。
第4曲目、「ne me quitte pas "行かないで"」(1958-59)を歌うスリマヌ(1989-, 「誕生日」は、何と、私と同じ「10月13日」です!!)は、オーディション番組「The Voice(5thシーズン)」の出身ということです。「正統派」の歌ですね。
第5曲目、「la chanson de Jacky "ジャッキー"」(1965)を歌うのは、「御大」ベルナール・ラヴィリエ(1946-)ですが、「軽妙」なアレンジで、何だか「別の曲」のような感じもしますね。「普通」に聴くぶんには「心地良い」と思います。が、「精神性」を求める向きには...。
第6曲目、「la chanson des vieux amants "懐かしき恋人の歌"」(1967)を歌うメロディ・ガルドー(1985-)は、2014年に日本でも発売された、「ジャック・ブレルを歌う/ジュリエット・グレコ」の「日本盤ボーナストラック」で、このグレコと「デュエット」もしており、何か、「感じるもの」があったのでしょう。どことなく、「ジュリエット・グレコ」(1927-)の「影響」が感じられる歌唱です。
![]() |
ジャック・ブレルを歌う
2,333円
Amazon |
第7曲目、「il nous faut regarder "見なくてはならない"」(1953-54)こそ、今回聴いていただきたい「イチオシ」です!!
とは言っても、「正統派」を好む方には「お薦め」はしませんが...。
この「最初期の曲」を歌うオクスモ・プッチーノ(1974-)は、アフリカ、「マリ共和国」(ダニエル・バラボワーヌ「終焉」の地...)出身の「ラップ歌手」です。
「原曲」を聴いていただければ分かりますが、まったく「別の曲」であり、「ラップ(ヒップホップ)」となっています。
しかし、この「解釈」は、まったく「素晴らしい!!」と、私なら「絶賛」しますね。
まさに、「彼のスタイル」で、この曲を、「現代」に「甦らせている」と感じます。「ラップの精神」にも「合っている」と思います。「拍手」!!
第8曲目、「l'ivrogne "酔っぱらい"」(1961)を歌うリヴ・デル・エスタル(1997-)も、「The Voice(7thシーズン)」の出身です。名前だけ見ると「スペイン系」のようですが、「パリ出身」だということです。
この曲を歌うには「若過ぎる」のではないかとも思いますが、これはこれで、「雰囲気」が「出ている」と思います。ブレル本人の歌はもっと「硬質」であり(「オランピアライヴ1961」の記事その3に載せてあります)、その点で「異論」もあるかと思いますが、「若い女性」らしい表現だと、私は思います。
https://ameblo.jp/daniel-b/entry-12150098449.html?frm=theme(参考:「オランピア1961」その3の記事)
第9曲目、「quand on n'a que l'amour "愛しかないとき"」(1956)を歌うのは、カーラ・ブルーニ(1967-)。二コラ・サルコジ元大統領(1955-)の「夫人」でもあります。「美しい声」ですが、「高音域」がやはり少し「キツそう」な感じを受けますね。そのために、「弱々しく」も感じてしまいます...。
第10曲目、「les vieux "老夫婦"」(1963)を歌うのは、やはりブレルの影響を受けている「実力派」歌手、ミシェル・ジョナス(1947-)です。
「ブルース」の影響も感じさせる、実に「正統派」な歌唱だと思います。「名唱」です。
第11曲目、「Bruxelles "ブリュッセル"」(1962)は、5月の終わりに「来日公演」が決定しているZAZ(1980-, 本名イザベル・ジュフロワ)による歌唱です。日本のステージでも、この「軽快な歌」が聴けるでしょうか。
「パリ」をテーマに歌ったアルバムも発売されているZAZですが、同じように、「Bruxelles "ブリュッセル"」でも「盛り上がる」と良いのですが...(ちなみに、2017年の「前回の公演」では、ダニエル・バラボワーヌの曲「tous les cris les S.O.S "すべての叫びはS.O.S."」を歌ってくれましたね...)。
![]() |
PARIS~私のパリ~ <アンコール・エディション>(DVD付)
3,192円
Amazon |
第12曲目、「voir un ami pleurer "泣く友を見る(涙)"」(1977)を歌うのは、マドレーヌ・ペイルー(マデリン・ペルー)(1974-)です。
彼女は、アメリカ出身の「ジャズ・シンガー」ということですが、そのキャリアを「スタート」させたのは、「パリの街角」だったということです。
「ストリート・ミュージシャン」ということでは、前曲のZAZとも「共通点」が感じられますね。
彼女も、「正統派」の歌唱で、この「名曲」を聴かせてくれます。
「ラスト」、第13曲目が、「タイトル曲」でもある「ces gens-la "あの人たち"」(1965)です。歌っているのは、クラウディオ・カぺオ(1985-)。
彼もまた、「The Voice(5thシーズン)」の出身だということです。
何やら、「ミステリアス」な雰囲気を感じさせる「ces gens-la "あの人たち"」ですね。
歌われている内容が、何だか「人間ではない何か」のような気がしてなりません。
また、「ブレル」というよりは、「アンジュ」の影響を受けているような感じも受けますね。
これです。
https://ameblo.jp/daniel-b/entry-12409744292.html?frm=theme(参考:「あの人たち」の記事)
現在でも、このようなアルバムが「作られる」という点で、フランスはやはり「スゴイ」国だと思います。
自国の文化を発展させた「偉人」を「決して忘れない」といった「お国柄」です。
というわけで、トリビュート・アルバム「CES GENS-LA "あの人たち"」の全曲を見てきました。
お気に入りの曲は、見つかりましたでしょうか。
それではまた...。
(daniel-b=フランス専門)





