「予告編」です。
「豪華版」の「特典映像」の一部も公開されました。
この映像の一部も、「豪華版」の「特典」として収録されています。
http://hitsuji-hagane-movie.com/(映画公式サイト)
https://ameblo.jp/daniel-b/theme-10106609564.html(映画「羊と鋼の森」の記事一覧)
さて、この19日、ついに、この映画のBlu-ray & DVDが発売となりました!!
この作品、「羊と鋼の森」(6月8日公開)は、今年私が見た「邦画作品」の中でも、「最高」のものとして挙げたい、まさに、「名作中の名作」です。
主人公である「外村(とむら)直樹」(山崎賢人)は、「地方(北海道)」に住む、本当に、「ごく普通の」高校生でした。それが、担任の教師に頼まれて、「来校客」の案内を引き受けたことから、その「運命」が、「劇的」に変わることになったのです。
その「客」とは「調律師」であり、体育館の「グランド・ピアノ」を「調律」しに学校を訪れたのですが、その男性、「板鳥(いたどり)」(三浦友和)が鳴らす音を聴いた外村は、「ピアノ」に、「調律」に、「興味」を抱くようになりました。まさに、「運命の出会い」。これが、この物語の「始まり」です。
この「冒頭」のシーンは、キャストの2人も、橋本光二郎監督(1973-)も、特に「大切」にしたということです。
橋本監督は、出演者が揃って「繊細な(演出をする)方」と口にする通り、どのシーンを見ても、「信じられないくらい」の「こだわり」が感じられます。外村の「心象」を表す「木々のシルエット」も、決して「CG」などではなくて、実際に光を当てて映し出すという「アナログ」な手法で撮られています(「演劇の舞台」のようですね)。また、最終盤の、「水の深み」から、「光」を求めて、「必死」に這い上がろうとする「和音(かずね)」(上白石萌音)の「心象」表現も、「監督の発案」だということです。この「監督のこだわり」には、非常に「閃き」というものを感じますし、それが「大きな説得力」を持っていることもまた「確か」だと思います。
外村は、板鳥の言うように、「山で暮らして、森に育ててもらった」ということで、その感覚は、とても「鋭敏」です。「調律師」に、「なろう」と思うだけでも「スゴイ」と感じますが、本人も「気付いていなかった」だけで、その「素質」は充分に「あった」と思います。あとは「経験」ですね。誰だって、最初は「レベル1」。彼のように、「迷って、悩む」のは「当たり前」のことです。その点でも、実に「リアル」な描き方でした。
その「若い」外村を、「間近」で見ていたのが、佐倉和音(上白石萌音)と、「由仁(ゆに)」(上白石萌歌)の姉妹でした。実際にも「姉妹」である2人の息は「ピッタリ」で、その「ビジュアル的な美しさ」もさることながら、「約半年」にもおよぶ「特訓」から、そのピアノの「腕前」は、エンディングテーマを弾かれた辻井伸行さん(1988-)をも「感動させた」ということです(それらの曲の詳細については、「元の記事」に挙げてありますので、どうかご参照ください)。
「自由奔放さ」が持ち味である妹の由仁は、コンクールでの演奏の途中に「失敗」をして、以降、突然指が「動かなく」なり、演奏を「続けられなく」なってしまいました。この「事実」を、「本人」から聴かされるまで、外村は、佐倉家の「突然の調律キャンセル」は、「自分のせい」だと思い悩んでいたわけですが、彼のその「苦労」を、和音も由仁も、すぐそばで見ていてよく分かっています。「(「プロを目指す」と告白した)姉のため」であるとはいえ、その「難しさ」を「承知」の上で、由仁が「柳」(鈴木亮平)に、「調律師になりたい」と告白する場面は胸が熱くなりました。そして、姉が弾くそのピアノを「調律」する外村の「サポート」にもまわるのですが、本当に、「大変素晴らしい」キャラクターだと思いました。
劇中で、「姉妹っていいですね」という外村のセリフが序盤にありますが、これを聴いた萌音さん、萌歌さん姉妹は「泣いてしまった」ということです。こうした「人柄の良さ」が、そのまま「和音」役、「由仁」役に出ていると、まさにそう思いますね。この映画で、ますます、彼女たちのことが「好き」になりました。
この作品には、意外なくらい「多く」のキャラクターが存在し、そのそれぞれが、実に「人間味あふれたキャラ」として描かれていることも「特筆」に値すると思います。
例えば、光石研さん(1961-)が演じられた「秋野」は、「ニヒル」で、ちょっと「いや~な」感じもしてしまうのですが、こういった人でも、「若い頃」には「夢」があり、その夢が「破れた」ために「今」がある、という描かれ方ですから「リアル」ですよね。光石さんには悪いですが、「ピッタリ」な役だとも思いました(でも、本当にいますよね、こういう人...)。
城田優さん(1985-)が演じた「上条」も、いかにも「アーティスト」といった感じで、「自分の音」にこだわるあまり、外村には大変「厳しかった」ですね。
これだけ書いただけでも、本当に「実社会」で経験するような出来事ですから、この映画が、「あらゆる面」で、いかに「奥深い」かということです。三浦友和さん(1952-)が演じられた「板鳥」は、「調律の極意」として、詩人で小説家の原民喜(1905-51)の言葉を挙げていました。
明るく静かに澄んで
懐かしい文体、
少しは
甘えているようでありながら、
きびしく深いものを
湛えている文体、
夢のように美しいが
現実のようにたしかな文体
(「沙漠の花」より)
これは、小説家堀辰雄(1904-53)から贈られた、「牧歌」(1949)という作品を読んでの「感想」のようです。「こういった文体に憧れている」とも書いています。その言葉を「板鳥」が語るのですから、本当に「重み」がありますね。
わずかな登場シーンながら、大変印象に残ったキャラクターが、森永悠希さん(1996-)演じた「孤独な青年」南隆志と、吉行和子さん演じた、外村の「祖母」、キヨでした。2人とも、セリフのない、「無言」の役でしたが、その「存在感」は、大変「大きかった」と思います。南隆志は、外村が初めて「1人」で調律に赴いた家でしたが、「両親」を失い、「愛犬」にも先立たれたその「孤独な青年」が、外村のその「調律」によって「笑顔」を取り戻す瞬間が、大変心に残りました。そのピアノの調律は、何と「14年ぶり」ということでしたが、そこからも、「悲しみ」から「意を決して」立ち直ろうとする「南隆志の姿」が、いろいろと見えて来るようでもありました。
外村キヨは、佐野勇斗さん(さのはやと)(1998-)演じた、「弟」の雅樹が、その「言葉」を兄に伝えてはいますが、実際の画面上では、表情の「わずかな変化」だけで、その「すべて」を物語っていたと思います。本当に、「大女優」です。
鈴木亮平さん(1983-)が演じた「柳伸二」は、「中堅」の調律師であり、外村からは、「頼れる兄貴分」として慕われていますが、彼は、「バンドのドラマー」という「側面」も持っています。鈴木さんいわく、「せっかく撮ったのに、"カット候補"だった(笑)」ということでしたが、こういった「幅広さ」があることで、キャラに、いっそうの「厚み」が感じられました。
この作品の原作者は宮下奈都さん(みやしたなつ)(1967-)。全国的にも、「福井県出身」と紹介されていますが、現在も「福井市在住」ということです。この作品は、2015年に発表された「小説」で、「直木賞」にもノミネートされた他、翌年には「本屋大賞」にも輝いた「名作」です(この時の「2位」の作品が、住野よるさんの「君の膵臓をたべたい」でした)。
私は、この作品を劇場で「4回」見ていますが、そのうち「1回」は、9月10日にて「閉館」となった「福井シネマ」ででした。「アレックスシネマ鯖江」での上映時間が「遅い時間」だけになってしまった、「7月の初め頃」のことでしたが、この作品は、その後、「閉館」まで、上映され続けました。
その「9月10日」、この「福井シネマ」の「最終上映作品」が、この「羊と鋼の森」でした。私は、残念ながら、その上映には居合わせることが出来なかったのですが、原作者である宮下奈都さんはその場にいらっしゃったそうです。
https://ameblo.jp/daniel-b/entry-12403759722.html?frm=theme(「福井シネマ閉館」の記事)
「映画化」に「時間」がかかったのも、それなりの「理由」があったこの名作、みなさまもぜひ、ご覧になってみてください。
それではまた...。
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(daniel-b=フランス専門)



