「les uns contre les autres "人は身を寄せ合って"」(モラーヌ。劇中バージョン)

モラーヌによる「MV」です。

7日に亡くなった、ベルギー出身の女性歌手、モラーヌ(1960-2018)を追悼する、「緊急特集」をお送りしています。

 

私にとっての「モラーヌ」と言えば、やはり、ロックオペラ「スターマニア」の「マリー=ジャンヌ」ということになります。

これまでにも書いているように、「ストーリーの進行役」という面をあわせ持った、大変「重要」なキャラクターであり、この「リメイク版」(1988-89)においては、事実上の「主人公」です。

 

前回までに、次の曲を紹介しています(紹介順)。

https://ameblo.jp/daniel-b/entry-12303153326.html(「自動ウェイトレスの嘆き」)

https://ameblo.jp/daniel-b/entry-12303963120.html(「世界は石になってしまった」)

https://ameblo.jp/daniel-b/entry-12375908895.html(前回の記事「他の人とは違う彼(ジギィ)」)

 

https://ameblo.jp/daniel-b/themeentrylist-10095603016.html(テーマ「スターマニア」の記事一覧)

 

今回紹介する曲は、劇の終盤に歌われるナンバー「les uns contre les autres "人は身を寄せ合って"」です。

 

「終幕」に歌われるナンバー、「le monde est stone "世界は石になってしまった"」はすでに紹介していますので、マリー=ジャンヌの、「ソロ/デュエットナンバー」は、これで「すべて」ということになります(上記の通り、「ストーリーの進行役」ですので、この他にも、「ナレーション部分」を歌ってもいます)。

 

今回は、この「les uns contre les autres "人は身を寄せ合って"」とあわせ、その直前のジギィとの会話、それに続く「duo d'adieu(nos planetes se separent) "別れのデュオ(僕たちの惑星は別れる)"」もお送りすることにします。

「ネタバレ」部分を含みますが、その点は、どうかご了承ください。

 

前回書いたように、「アンダーグラウンド・カフェ」のウェイトレスであるマリー=ジャンヌは、「自分と関係のないことに関わりたくない」という立場にもかかわらず、様々な出来事に遭遇することになります。

 

もともと「孤独」だったマリー=ジャンヌを救ってくれたのが、ジギィという青年です。

 

「c'est mon seul ami(私のたったひとりの友だち)」(「un garcon pas comme les autres "他の人とは違う彼(ジギィ)"」より)

 

こう歌われたように、ジギィは、本当に、マリー=ジャンヌに対しては「好意的」でした...。

これが、「ある出来事」をきっかけに、「突然」、「終わり」を告げることになってしまうのです。

 

「テレキャピタル」の人気番組、「スターマニア」に出演するために書いた「プロフィール」の手紙を手に、マリー=ジャンヌのもとを訪れたジギィでしたが(「la chanson de Ziggy "ジギィの歌"」)、そこに、「エトワール・ノワール(ブラックスター団)」もやって来ました。

 

サディアによれば、彼女自身が電話で直接、司会のクリスタルと話をつけたということで、次回の「スターマニア」は、何と、ジョニー・ロックフォールの「独占インタビュー」となるというのです!! それも、この「アンダーグラウンド・カフェ」で...。

 

「そいつは"スクープ"だ! あんたが"本当のこと"をしゃべるんならな!!」(ジギィ)

 

その3日後、この「独占インタビュー」が本当に行なわれることになり、クリスタルをはじめとした「テレキャピタル」のクルーも、「エトワール・ノワール(ブラックスター団)」も、カフェにやって来ました。

 

カメラを前に、ジョニーは、自分の「生い立ち」を語り、「仲間」のことを、「熱く」語ります。そして...

 

「出てくる前に、俺はすべてをぶっ壊してきた
俺には過去もないし、未来もない

この世界にもう未来はない
どうしたらいいんだ!!」(「banlieue nord "北の郊外"」)

https://ameblo.jp/daniel-b/entry-12131093675.html(この曲についての記事)

 

こう語るジョニーに、クリスタルは「恋心」を抱いてしまいます。また、ジョニーも、クリスタルに「ひとめぼれ」の様子です。当然、サディアは「面白く」ありません...。

 

この後、クリスタルが、自身の「ハンディカメラ」とともに姿を消し、「テレキャピタル」では、「誘拐された!!」と大騒ぎになりましたが、実のところは、ジョニーと一緒に「逃げた」のでした。

 

クリスタルは、「エトワール・ノワール」の一員となりましたが、「テレビ局員」だったという「経験」から、「参謀」であったサディアを、「追いやる」ほどの地位となりました。彼女は、テレキャピタルの電波を「ジャック」して映像を流すという手法で、言わば、「広告塔」の役割を担うことになったのです。

 

「エトワール・ノワール」を去ったサディアは、しばらく行方が分からなくなっていましたが、その「真実」が明かされるのが、今回採り上げた場面と曲です。そしてそれは、マリー=ジャンヌとジギィの、「突然の別れ」をも生み出すことになってしまったのです...。

 

姿を見せないジギィを案じるマリー=ジャンヌ。

ようやく姿を現したジギィが口にした言葉は、「衝撃的」なものでした...。

 

その場面がこちらです(対訳は、以下に載せてあります)。1989年盤のレジャンヌ・ペリー(1959-2003)による映像です(以下同じです)。

 

元「エトワール・ノワール」のサディアに誘われて、クラブの「ディスク・ジョッキー」をやるというジギィ。それも、サディアが「敵対」していたはずの「ゼロ・ジャンヴィエ」のもとで...。

 

謎は深まるばかりですが、実は、サディアは、言わば「二重スパイ」であり、ゼロのもとで働いているのが「本当」だったということです。

そしてこのことは、「エトワール・ノワール」の「計画」にも大きな「影響」を及ぼすことに...。

 

突然に「別れ」を告げられたマリー=ジャンヌは、「悲しみ」に暮れます。

ここで歌われるのが、「les uns contre les autres "人は身を寄せ合って"」です(こちらも、以下に対訳を載せてあります)。

 

「全体」をご覧になりたい方は、こちらをぜひどうぞ!!(「1時間51分」です)

 

モラーヌのテレビ出演映像がありました(2009年)。こちらも、フランス・ギャル(1947-2018)との共演です。

 

それでは、以下に、両曲の歌詞を載せておくことにいたしましょう。

 

歌の部分は、公式の「ソングブック」(楽譜)より転記し、「セリフ」の部分は、以下のサイトを参考にしています。

http://www.celeri.net/starmania/paroles.html

 

それではまた...。

 

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(Marie-Jeanne)

Ziggy qu'est-ce que j'f'rais sans lui

il est toute ma vie

il arrive toujours a minuit

quand je l'attends j'ai peur pour lui

je m'demande ce qu'il fait

pourvu qu'il ne lui soit rien arrive

 

ah te voila j'etais inquiete

prends ton cafe et je suis prete

 

(マリー=ジャンヌ)

ジギィ、彼なしで何をしたらいいの

彼は私の人生そのもの

いつも真夜中にやってくるのに

彼を待つ時はいつも不安

何をしているのだろうと思う

何ごともなければいいと思う

 

ああ、来てくれたのね 心配だった

コーヒーにしましょう 出かける用意も出来てるわ

 

(Ziggy)

Marie-Jeanne je regrette

ce soir on n'ira pas danser

je suis venu t'annoncer quelque chose

qui va te faire de la peine je suppose

je n'viendrai plus te chercher

tous les soirs pour aller danser

je suis venu t'annoncer que je pars

nos planetes se separent...

 

(ジギィ)

マリー=ジャンヌ、残念だけど

今夜は踊りには行かない

君に言わなくてはいけないことがあって来たんだ

君をつらくさせると思うけど

もう、君を迎えには来ない

いつも踊りに行っていたけれど

僕はここを去ると言いに来たんだ

僕たちの惑星(ほし)は別れる...

 

(Marie-Jeanne)

Ziggy t'es mon seul ami...

 

(マリー=ジャンヌ)

ジギィ あなたは私のたったひとりの友だち...

 

(Ziggy)

tu sais j'ai revu Sadia quelques fois

elle m'a fait engager

comme disc-jockey

au Naziland

la discotheque de Zero Janvier

 

(ジギィ)

いいかい 僕はサディアに何度か会っている

彼女は僕を

「ナチランド」のディスク・ジョッキーとして

雇うよう勧めてくれた

「ゼロ・ジャンヴィエ」のディスコのね

 

(Marie-Jeanne)

qu'est-ce que Sadia vient faire dans cette histoire?

 

(マリー=ジャンヌ)

この話にどうしてサディアが出て来るの?

 

(Ziggy)

elle a des amis au pouvoir...

 

(ジギィ)

彼女は、「権力側」に友人がいるからさ...

 

(Marie-Jeanne)

alors ella a laisse tomber les Etoiles Noires?

 

(マリー=ジャンヌ)

じゃあ、彼女は、「エトワール・ノワール(ブラックスター団)」を見捨てたと言うの?

 

(Ziggy)

si tu veux savoir la verite

Sadia travaille pour Zero Janvier

 

(ジギィ)

本当のことを言えば

サディアは、ゼロ・ジャンヴィエのために働いているんだ

 

(Marie-Jeanne)

Ziggy tu m'fais marcher

dis-moi qu'c'est pas vrai...

 

(マリー=ジャンヌ)

ジギィ ウソでしょう

本当じゃないって言って...

 

~「duo d'adieu(nos planetes se separent) 別れのデュオ(僕たちの惑星は別れる)」~

 

(Ziggy)

nos planetes se separent

aujourd'hui pour toujours

 

faut pas me retenir

m'en vouloir si je pars

 

(ジギィ)

僕たちの惑星は別れる

きょう、永遠に

 

引き止めないでほしい

僕が行っても、恨みには思わないで

 

(ensemble)

nos planetes se separent

comme la nuit et le jour

 

(2人)

僕たちの惑星は別れる

「夜」と「昼」のように

 

(Marie-Jeanne)

a quoi ca sert de vivre

s'il faut vivre sans amour?

 

(マリー=ジャンヌ)

生きることが、いったい何の役にたつの?

愛もなしに生きなくてはならないのなら

 

(ensemble)

a quoi ca sert de vivre

s'il faut vivre sans amour?

 

(2人)

生きることが、いったい何の役にたつの?

愛もなしに生きなくてはならないのなら...

 

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les uns contre les autres  人は身を寄せ合って

 

on dort les uns contre les autres

on vit les uns avec les autres

on se caresse, on se cajole

on se comprend, on se console

mais au bout du compte

on se rend compte

qu'on est toujours tout seul au monde

 

人は身を寄せ合いながら眠り

人は他人とともに生きている

触れ合い、甘い言葉をささやき合い

理解し合い、慰め合う

でも結局、

人はやはり

この世でたった独りだということに気付かされる

 

on danse les uns avec les autres

on court les uns apres les autres

on se deteste, on se dechire

on se detruit, on se desire

mais au bout du compte

on se rend compte

qu'on est toujours tout seul au monde

 

人は、他人とともに踊り

互いに追いかけ合う

憎み合い、傷つけ合い

壊し合い、求め合う

でも結局、

人はやはり

この世でたった独りだということに気付かされる

 

on dort les uns contre les autres

on vit les uns avec les autres

on se caresse, on se cajole

on se comprend, on se console

mais au bout du compte

on se rend compte

qu'on est toujours tout seul au monde

 

人は身を寄せ合いながら眠り

人は他人とともに生きている

触れ合い、甘い言葉をささやき合い

理解し合い、慰め合う

でも結局、

人はやはり

この世でたった独りだということに気付かされる

 

on danse les uns avec les autres

on court les uns apres les autres

on se deteste, on se dechire

on se detruit, on se desire

mais au bout du compte

on se rend compte

qu'on est toujours tout seul au monde

 

人は、他人とともに踊り

互いに追いかけ合う

憎み合い、傷つけ合い

壊し合い、求め合う

でも結局、

人はやはり

この世でたった独りだということに気付かされる

 

mais au bout du compte

on se rend compte

qu'on est toujours tout seul au monde

toujours tout seul au monde...

 

でも結局、

人はやはり

この世でたった独りだということに気付かされる

いつも「たった独り」だということに...

 

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(daniel-b=フランス専門)