2018年10月27日(土)15:00~ シアターシエマにて
自主制作映画 「黒神よう子の人形」
「かくもとしほ」さんと「ヘンリー西正」さんが主演しているとのことで、これは見逃せないと思い、仕事を休んで出かけました。
スタッフにも知っている人がたくさんいて、技術的な部分でも興味がありました。
別件が終わって、時間ぎりぎりに会場に行くと、すでに満席以上という感じでお客さんがいる。
私も臨時的に増やした席に座り、会場を見回すと、知り合いもたくさん来ていました。注目されている作品なのだと感じました。
時間になると司会の女性が全体の流れと作品の概要を説明してくれました。親切。
さが文学賞を受賞した作品が原作で、原作者が監督を務めての映画化だそうです。上映時間は50分、上映終了後にキャスト、スタッフによる座談会があるようです。
上映が始まると、画面はモノクロで、音声は途切れている部分があった(演出だったのだろうか?)けれど、ストーリーに引き込まれて途中で気にならなくなりました。座談会でも言及がなかったので、無音は演出だったのかもしれない。
面白かったです。
もちろん商業映画のような豪華な雰囲気はありませんが、自主制作映画を見慣れている人なら楽しめると思います。
あと、かくもとさんと西正さんのラブシーンと格闘シーンがあって、個人的に衝撃を受けました。
以下は、備忘録として、その場でとったメモを記します。
(気になったことをメモしているので、粗さがしみたいなっております。ご了承ください)
・冒頭部分のバスのシーン。モノクロのせいか、肌の荒れが目立つ。ドーラン塗った方が良い?
・タイトルバックの前に、2シーンあった。タイトルの印象が弱まっているかも。
・方言は難しい。本当の方言はネイティブ以外聞き取れないが、わかりやすい方言だと、どこか「ネタ感」が漂ってしまう。
・みんなでメシを食っているシーンはシュール感あり。なぜだろう。席順?テーブルの片側に並んでいるから?
・夫婦不和のシーンは、セリフ無くても良かったかも。妻と娘が、黙って夫をにらみつけているだけで、十分伝わる。
・1日目で抱くのは、ちょっと早すぎるかも。二人が境界線を渡るまでの過程をもう少し見たい。
・寝室のふすまが開く時、音がしていた。音がない方が「盗み見」してる感じが出たかも。
・無音シーンは、意外と映画を見ている感動がある。
・音で伝えるところ、セリフで伝えるところ、映像で伝えるところ、バランスが難しい。
・音楽はエンディングのみ。自主制作映画や実験映画、クラシック映画を見慣れていない人は辛く感じるかも。
以下は、上映後のスタッフ、キャストによる座談会についてのメモです。
・音楽「山出和仁(やまいでかずひと)」氏。ネットで作品公開とのこと。
・初監督作品とのこと。すごい。
・ロケ地 伊万里市大川内山、黒髪山など。
・実質撮影時間は4日間。古民家で撮影していたが、撮影時間が足りず、小城市の公民館(自治公民館?)で追加撮影した。
・原作は、さが文学賞2015年作品賞「双頭の人形」。県内の図書館でも読める。
・監督「映画は観客のもの、小説は作家のものなので、映画は明るい解釈ができるようなラストにした」
・監督「小説は、國村(西正)が主役のように作っているが、映画はよう子(かくもの)が主役と考えて作っている」
・監督「映画は若者のものだと思った。年齢が若いというより、若い心の持ち主のものと思った。」
・監督「もう一本やりたいと思っている」
・監督「最後に一言。映画は、ほどほどにしないと怒られます」→(笑)
・座談会は良かった。質疑応答も欲しかった。
しかし古湯映画祭とかでも空気を読まない質問が飛び出て、監督が絶句したりするので、なくて無難だったかも。