女性お笑いトリオ「森三中」の大島美幸さんが主演した「福福荘の福ちゃん」を鑑賞しました。
(※ネタバレあるので、未見の方はご注意ください)
カナダのファンタジア映画祭で、大島さんは主演女優賞を受賞しています。芸人さんが主演の軽い作品だと思っていたら、意外な良作でした。
大島さんは男性役を演じており、違和感があるのではないかと思っていたけれど、芸人的な荒っぽさや鷹揚さと、女性的な繊細さ、やわらかさが絶妙に混ざり合っていました。
この作品、この配役でなければありえない唯一無二のキャラクターになっていた。イロモノ的な雰囲気は、ほとんどありません。
大きな事件は起こらないけれど、どうにもならない悲しさや苦しさも描かれ、最後はみんなが少しずつ成長して終わる。独自の気持ち良さがありました。(最初の方に登場する有名カメラマンは、ちょっとイロモノというか、ディフォルメされた感じもするけれど、嫌悪感ギリギリのところでかわしたと思います)
ここ最近、dTVのおかげで「もらとりあむタマ子」「麦子さんと」「あん」「福福荘の福ちゃん」と、立て続けに地味目の日本映画を見た。どれも『一大エンターテインメント!』とは言えないけれど、面白かったです。
「福福荘の福ちゃん」は、主演女優賞を獲ったことで話題になったけれど、それがなければ、私が見ることはなかった作品だったと思う。
勿体ないなぁと思うけれど、予備知識なしに映画館に見に行くかと言われると、たぶん見に行かない。
映画って何だろうなぁと、ちょっと思う。