あなたが育休取る前に~何のための「イクメン」提唱か? | ママのうつ病、家族の奮闘記~かーちゃん、うつ病と闘う

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第2子出産半年後にうつ病の診断を受けてからはや15年。病と共存しながら健康体を取り戻すべく、試行錯誤で暮らしてきました。
今では通院も服薬もありません。
そんな私の経験が少しでも参考になれば……。

最近、ことさらよく目にする「イクメン」の文字。

このブログで論説めいたことを唱えるのはあまりやりたくないのだが、

ここは一つだけ、言いたいことがある。



イクメンという言葉には、いろんな角度から批判の言葉が寄せられている。

かーちゃんは、自身の経験から、うつ病の視点でこの言葉を批判的に見ることが多い。




そもそも、何のために「イクメン」という言葉が掲げられたのだろうか。



「男性も育児ができるように、仕事一筋ではなく、早く家庭に帰って子育てに参加しなさい」



という意図なのか。

その陰には、


「女性が働きやすいように、男性も協力しなさい」



という思惑があるのか。



実際のところ、本当の目的はわからないが・・・・







何か大きく間違ってない???





男性が育児に参加できるように推し進めるのは悪くない。

でも、その前に、もっと大事なこと忘れてませんか???



そう、女性です。



女性がもっと安心して妊娠&出産できるように

女性がもっと安心して育児できるように



これはどこに行ったんだろう???






「妊娠したら、産休も育休も取得実績がない会社だから辞めないといけない」

なんて会社、世の中まだまだいっぱいあるんじゃないの?


かーちゃんは、

「小学生未満の子供がいる職員は、時間短縮(時短)勤務を認める」

と就業規則に書いてあったけど、取得している人は誰もいなかったし、

「時短使ったら?」と言ってくれる上司もいなかった。

一応、大手と言われる企業だったんだけどもね・・・。





友人は、

「時短勤務のはずなのに、結局22時まで残業の毎日。時短の意味全然ない」

と言う。

この友人も、知らない人はいない大企業にお勤めだった人だ。



またある人は、

「会社から『時短を取得していることにしてくれ』と言われて、人事上は時短勤務していることになってるけど、実際はフルで働いている」

というこんなひどい話も聞いた。



今のところ、ひがんだ言い方で申し訳ないが、しっかりと産休・育休・時短を利用しているのは、公務員の人しか知らない。






「女ですから!」と声を荒げるつもりはさらさらないが。





考えてもみてください???





確実に体を傷めて出産しているのはお母さん


母乳育児なら、ミルクタンクを持っているのはお母さん



なんですよ?





「出産なんて病気じゃない」

「犬や猫でも子は産む」

「昔はみんな畑で産んで、身二つになって家に帰ってくるということもザラだった」



とか。

こんな心無い話聞くけど

(実際、親に言われた)。




ホントにそう思うだろうか?

出産て、命がけだと思うし。

当たり前に「母子共に健康」があるなんて思わないし。


よく、「お腹傷めて産んだ子」とかいう表現あるけど、

実際には「身体傷めて産んだ子」だとかーちゃんは思う。







以前、


「産後1ヶ月もすりゃ動けるだろ。産休なんてそれぐらいありゃいいんじゃないかね」


と、子供3人いらっしゃる男性が口にするのを聞いて、あきれたことがある。



ハイ、動けることは動けますよ?

でも、目まいもするし、体はフラフラするし。



男性が一番忘れていると思うのが、



赤ちゃんは、2歳近くになるまで、夜じゅうずっとは寝てくれませんよ?


ときどき、

「うちの子、起こすまで寝てて、夜中起きないのよ」

という羨ましい限りの話を聞くこともあるが、

基本的には、



「まとめて4時間でいいから寝かせてくれ!!」


と泣きたくなるくらい、赤ちゃんて、夜どおしは寝ないもの。

日中仕事して、夜は赤ちゃん寝なくて、

それでよく「もう体は動くだろ?」なんて言えますね。

パパさんが頑張ってくれたとしても、母乳育児をしているお母さんなら、パパさんにミルクタンクはありませんよ?

粉ミルクだったとしても、100%パパさんが面倒見るわけでもないし。

「お母さんが抱っこすると泣き止む」なんて日常茶飯事だし。

そりゃそーだ、お腹の中で聞いていたのは、ずっとお母さんの心音だもの。

お乳のにおいがするのはお母さんだもの。



「産休なんて、1ヶ月で十分」と言った男性は、

おそらく団塊世代で、子育てなんて何もしなかったのだろう。


だからこそ、

「女性の出産・育児の大変さを知ってもらう」ためには、イクメン提唱はいいことだと思う。



ならばぜひ、女性の出産・育児を知っている者として、女性がもっと安心して出産・育児ができる体制を、男性が作っていってもらいたい。

女性を守る法律は、えてして男性が作るものだからね、結局。




まずは、子供を「産む側」である女性に、もっと視点を向けてもらいたい。

イクメン提唱を都合よくとらえて、

「男も育児するべきだから」

「男も子供と一緒にいる時間をもつべきだから」

と表面だけ考えるのではなく、

イクメンになることによって、女性にどんなサポートがあれば働きやすくなるのか、それを考える視点を持ってもらいたいと思う。




以前、官公庁でパートをしていたとき、

奥さんが出産したという男性職員が、

周囲に何の挨拶もなく、引き継ぎもなく、

突如予定表にビーッと赤線を引いて、

有無を言わさず「育休」を取得したのを見たことがある。



女性は、

「産休中ご迷惑をおかけしますが、すみません」

と一言も二言も頭を下げ、

復帰すれば菓子折りの一つでも配り、

「頭を下げて、謝って」子供を産むのに、

この男性職員の行動はどうか。


こんな男性、イクメンでも何でもない。

ただの

「育休取れるんだから取らしてもらう」

といった身勝手にしか見えない。




産後のホルモンバランスの乱れから、

いまだに呪縛が解けずにうつ病で苦しんでいるかーちゃんからしたら。


セクハラにもパワハラにも耐えて、出産・育児をしながら働いたかーちゃんからしたら。


今現在、

「育休取るんで」

というメンズには、心から賛同してあげられない複雑な思いがある。




「あなたが育休取る前に、職場の女性はどうですか?」



この一言につきる。









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