うつ病初期の頃。
かーちゃんは、母にこう言われたことがあった。
「自分の能力なんて所詮それなりの程度。サッサと白旗挙げなさい」
と。
「無理なことは無理、できないことはできない。」
と認めなさい、ということなのだが。
そんな考え方ができる人間だったら、そもそもうつ病になんてならなかったんじゃないかとも思うが。
かーちゃんは、自他共に認める「超プライドの高い女」だった。
プライドが高い分、自分に課す課題もストイックだったし、その課題がこなせなければ、自分を責めた。
「私はこれぐらいできなきゃいけない」とか、
「ふつうならこれぐらいできて当たり前」とか
勝手に自分の限界を引き上げていた。
これって言い換えれば、
自分を過大評価していた、ということ。
実は今でもかーちゃん、気をつけないとプライド高めの路線を突っ走りそうになる。
そうすると当然、そのプライドの高さのレベルに自分を引き上げようとするので、結果としてしんどくなる。
そこで自分に言い聞かせるのだ。
「オイオイ、アンタが一体なんぼのもんなの?」
と。
うつ病を患っている病体の身、
「アタイ、そんなのムリムリ♪できないできな~い」
と思うくらいでちょうどいい。
これが、人間性を磨くべき10代の人間だったらちょっと問題だけど、大人になるとね。
自分にも「限界」というものがあることを知って、その範囲内で頑張るというコントロール法を習得していなければならない。
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