職場復帰を焦るばかり【9】定時退社の地獄 | ママのうつ病、家族の奮闘記~かーちゃん、うつ病と闘う

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第2子出産半年後にうつ病の診断を受けてからはや15年。病と共存しながら健康体を取り戻すべく、試行錯誤で暮らしてきました。
今では通院も服薬もありません。
そんな私の経験が少しでも参考になれば……。

点滴を打ちながら復職訓練を頑張るかーちゃん。


仕事は・・・・・ない。




ちょっとした雑用をする程度。

業務分掌もないし、他の社員も、上司の指示なしにかーちゃんに仕事をお願いしてはいけないことになっていたので、かーちゃんが「何かありますか?」と言っても、


「うーん・・・本当は勝手にお願いしちゃいけないことになってるんだけど・・・」



と、しぶしぶコピー取り程度の仕事をくれる。





そんなこんなで、かーちゃんは、ブラブラと時間を過ごしていた。

でも、隣りの上司と会話することもあったし、昼休みになれば、旧知の友人とお弁当を食べた。

無難に職場にいることはできたのだ。




では何がしんどかったか。



この当時は気づかなかったが、今になって思うのは、このときかーちゃんが一番ストレスだったのは・・・





定時で退社すること。






うつ病になるくらいのバカマジメだったので、

17時とともに、「お先に失礼します」と言うのが、なんとも後ろめたかった。

特に、かーちゃんの場合は、昼間特段仕事などしていないのだ。

そもそも、かーちゃんの会社には、定時退社する人など、

派遣さんか臨時さんぐらいで、正社員ではまずいない。




とーちゃんに「どうしよう」と泣きついた。


「訓練中なんだよ。会社もそれを認めているんだ。堂々としていたらいい。」


とーちゃんはそうフォローしてくれるが、まだまだ


「アタシってダメ人間」と強~~く思い込んでいるうつ病人間のこと。

「大して仕事もしてないのに、17時で帰るのは気が引けてしょうがない」

と思い続けた。


リワーク支援センターの担当者も、とーちゃんと同様のことを言ってくれたが、

定時退社はなかなか割り切れず、毎日かなりのストレスを感じながら、ぴったり定時で退社する努力をした。





ちょうどこの1年ほど前、テレビドラマでは「ハケンの品格」をやっていた。

「定時と同時に『お疲れ様でした』ときっぱり帰る大前春子さん」は、かーちゃんには憧れだった。



あんな風に帰れたらいーのに(TT)

と何度も思ったが、

大前春子さんがあんな風にできるのは、

エクセレントな業務遂行の結果なのだ。


大して仕事もせずに、とりあえず


定時に出社

就業時間中会社にいる

定時に退社


これをこなすだけのかーちゃんとは、大違いだ。

「アホみたいやな・・・」

我ながら自分を嘲笑してしまうような毎日であった。






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