これは、こころの症状だけではなく、体の症状も関わってくる話なのだが。
かーちゃんの知人で、同じくうつ病を患っている家族を持っている人がいた。
その人はよく、
「朝起きにくくてさ」
とか
「どうしようもなく何もしたくないんだよ」
とか、
「子供の面倒すら見れないぐらいしんどいんだよ」
というかーちゃんの言葉を聞いては、
「そんなのって誰にでもあることだよ~。気にしすぎだって~!」
と言って、笑い飛ばした。
冗談じゃない。
こんなしんどい状況、誰にでもあってたまるか。
別に気にしてなんかいない。
ただただ、しんどいのだ。
そのうちかーちゃんは、この知人の前では、あまり弱音を吐露しないようになった。
彼女にとっては、気さくな励ましだったであろうことは、容易に想像がつく。
しかしかーちゃんにとっては、励ましには受け取れなかった。
たしかに、気が滅入ったり、やる気が起きなかったり、うつ病患者と同じような気分や状況になることは、健常者だってよくあることだろう。
じゃあ健常者とうつ病患者とではどう違うのか?
それは・・・・・・・・・
日常生活に支障をきたすほどのレベルかどうか、ということだろう。
そしてその精神や体調状態によって、
「消えてしまいたい」「死にたい」
と思うほどかどうか、だろう。
決してうつ病患者を過剰に保護しているつもりはない。
ただ、それが事実なのだ。
「健常者には想像すらつかないレベルで、うつ病患者は苦しい思いをしている」
ということだ。
まぎれもなく「病人」であることを、家族も周りの人も、理解してあげてほしいものだ。