ぴのこがプライベートで男を連れてくるのはめずらしい事だ。
大抵が、一人で現れるか、女友達とだけだからだ。
そんなぴのこにお店のスタッフが挨拶と共に驚き、誰?と聞いてきた。
ぴのこは引きつりながら言った。
ぴのこの婚約者よ・・・・・・ひぃぃぃ・・・・
するとスタッフの顔も引きつった。
とうとう、ぴのこにもそんな人ができたんだって喜びの顔じゃなく、え?これが?みたいな。
そうよ。これがなのよ。どうするよ。ぴのこが1番焦っているのよ。
だからスタッフの耳元でささやいた。
一応よ。多分、大間違いをしていると思うから今日はそういう事にしておいて。
そして、ぴのことムーミンは酒を頼んだ。
だが、ムーミンは払う態度をとらない。
な~ぜ~。
もういいよ。ぴのこが払った。こうなりゃ今日はヤケ酒さ。
てかさ~あんた何しに日本に来たんだよ。
ぴのこは聞いた。
この貧乏な時に、てか貧乏って知ってるぴのこに金払わせるなんてよ~。
それでなくても、疲れて休んでいたい時に時間作って会ってるって~のによ。
するとムーミンが言った。
「君を助ける為だよ。」
は~?助ける?何を?てか助けてないじゃん。
ぴのこはムゥ~っときた。
すると、ダ~ダン、ダ~ダンなんかすごい物が近づいてきた。
ムーミン、あんたがしたい事もうわかってますよ。
ぴのこはもう見抜いている。
お前はぴのことチュ~したいんだろ!ってね。ムゥ~だよ!
そんなの顔面でお断りだよ。てか怖いよ~うぇ~んだよ。
てか、ここに中華鍋あったら、それ顔にくっ付けてブロックするよ。あたいってね。
やっぱり、ムーミンはそうだった。
「ね~キッスしてもいい?」
ぴのこは怒りがこみ上げてきた。
は~?この野郎~てめ~ってね。
あの~すみませんが、ここは私の知り合いのお店なんですよ。そんな事できません。
そう言うと、巨大な顔はまた元ある場所に戻ってくれた。
そして、ぴのこは怒りと共にカマかけてみた。
ね~私達、結婚するんだったら婚約指輪くれない? ってさ。
すると、ムーミンは即効いいよって言った。
ぴのこは驚いた。あれま、そういう事はキチンと買ってくれるんだ。
と感心しているのもつかの間、ムーミンは衝撃的な事を言いだした。
「明日、上野に行って婚約指輪を買いましょう。」ってさ。
う、上野?どこ?それ?ぴのこはまたもや頭が混乱した。
なして、上野?婚約指輪買うのに上野って何それ?・・・・・・
ぴのこの頭の中にはアメ横のカニとかスルメが脳りに浮かんでいた。
そうだ!商店街の裏の方にあったよね。怪しい貴金属屋さんが!それか?
なして、ぴのこの婚約指輪がそこなの?
もっとさ~あるじゃん近くでも、デパートとかさ~。
完璧に中華包丁でバシバシにされた気分のぴのこは固まった。
あのさ~一応これでもショークラブ界では名前ある、あたいなのよ。
そのぴのこの寿退社の薬指には上野のバッチもん臭い物がくっついているのか?
ぴのこ、そこまで貧乏くさいかね?
もうマジで放心状態でさ・・・・・
だったらまだカニ買ってもらった方が嬉しいよってね。
具合悪くなったからムーミンを適当に放りなげ帰ったのよね。