

崖崩れで封鎖されていた道が、出発の日に運よく開通したので、世界一周中の女性イクエと一緒にリマからバスで20時間、山沿いの緑豊かなクネクネした道を走りプカルパの街に朝10時に到着
そこからバイタクで船着き場のヤリナコチャへ行き、小さな舟でアマゾン川の支流の大きな川を一時間下り、サンフランシスコ村にやってきた
ここはシャーマンが住む村
日本人のオススメのシャーマンがいる施設、スイピーノへ
着くと外国人で今いっぱいだと言われ、近くのシャーマンのお母さんの家に泊めてもらう事になる


案内されて行くと、頭に小さなお猿さんを乗せたお母さんが出てきた
とりあえず1週間程滞在したいと伝えると、雑談から始まり、今夜から行われるセレモニーの説明を受けるが何を言ってるのかほとんど分からない
夜8時からセレモニーが始まると言うので、ご飯を食べずに待つが、近くには特に何もなく蚊が凄いので蚊帳の中で過ごす
日が暮れると電気がほとんどないのでロウソクに灯りを灯す


夜8時になり近くの小屋にイクエと行くと、ランプの火の中でお母さんとペルー人の男性数人が準備して待っていた
え?お母さんシャーマンだったの?
新月で満点の星空の中、ピカッピカッと雷が光り、蛍が舞う最高の環境の中セレモニーが始まった
フーフフー、フーフーフーとセレモニーに使うものに静かに息を吹き掛け
パイプに入ったタバコらしきものに火をつけ、吸った煙をぼくらの頭や首に吹き掛ける
そしていい匂いの水を顔や肩、背中に塗ってくれる
最後に植物を煮出したまずい飲み物を渡されて飲む
お母さんシャーマンは更にパイプをスパスパ
そして、口笛みたいにスースーいい、ムニャムニャ変な声を出して、精霊と交信でもしているのだろうか
なんて思っていると、急に綺麗な声で歌い始めた
イカロというアイヌのような、アフリカの歌のような歌を
他のペルー男性もパイプをスパスパ、お母さんと輪唱みたいになる
エネルギーが強く、抑揚もあるので船酔いの軽い感じに似ていてちょっと酔う
ここから休んでパイプをスパスパして、歌い出す
お母さんの歌は延々と続いた

何時間たったのだろう?時計がなかったので分からないけど、明かりを消した暗い中で、寝ながらずっと歌を聞いている
お母さんには申し訳ないが、ぼくは飽きてしまい落ち着かない
隣で寝ているイクエに話し掛けようにも、そんな雰囲気でない
昼から食べてないから空腹なのと、昼寝たから体調万全で寝るに寝れない
そのうち歌も終わり、みんな起きてるんだか寝てるんだか分からない時間が更に延々と続く
ひたすら我慢大会をしていたが、起きた感じのイクエに部屋に帰ろうと言えて、やっと解放されたのが夜中2時
部屋に戻ってイクエに溜まっていたモヤモヤを聞いてもらい少しすっきりしたが、自分の忍耐力のなさや、期待しすぎていたのもあり、残念な気持ちになってしまいました


翌日は休みで特にやる事もなく、イクエと村を散歩
昨夜が残念だったので息子のシャーマンの家に行き、セレモニーをお願いすると明日来いと言われる
そして宿に戻るとお母さんが今日もセレモニーやるよとはりきっている
え?今日??
迷った末、今日もやる事にする
また夜8時からセレモニーが始まった
今日もぼくら二人の為にみんな集まってくれる
昨夜とは違いいきなり植物アヤワスカの煮汁を出されて飲む
明らかに昨夜より濃くてドロドロしていて激マズ
両切りのタバコを何度か渡されスパスパ吸う
そして長い沈黙が続いた後、お母さんは歌い始めた
昨日と違いノリノリの歌
アヤワスカを飲むと体がダルく、痺れ、眠れないので、じっと横になって聞いていた
セレモニーなのか母さんのオンステージなのか分からなく笑えてくる
今日も延々と続く歌を聞いていると、お腹の中にあるアヤワスカが外に出たがっているので、用意されてる洗面器に吐く
するとこんなに吐けるのかって位何度も何度も出てきた


ノリノリだったお母さんは歌うのやめてしまったし、急に静かにしてしまい申し訳ないと思ってたら、お母さんが近づいて来て
昨日のセレモニーの始まりみたいに、頭にパイプの煙をフーッと頭や肩ににかけられ
いい匂いの水を顔に塗ってくれて、マンツーマンでぼくに歌ってくれて、感謝でいっぱいになった
ほんとは下からも出たら良かったが、かなりスッキリした
このアヤワスカのセレモニーは、アヤワスカの精霊をうまく利用し、体の中の毒を探して、取り出してもらい排出するアマゾンに昔から伝わる民間療法だった
彼らはシャーマンであり、メディスンマンである
アヤワスカで様々な病気が治ったと聞くし、ペルーの文化遺産にもなっているそうな
村人はアヤワスカを愛し、アヤワスカの精霊と共存していた
翌日、3夜連続になったが息子シャーマン、ロヘスのセレモニーを受ける
村の離れたホールで外国人達と9人で受けた
お母さんより全然短かったけど、イカロがとても良かった
そして次の日の朝、イクエがリマに戻り、一人になった


道を歩くと珍しい鳥や昆虫がいる
いつも玉子か魚とバナナ位のシンプルな食事ではあるが、三つ目があるナマズのような魚のスープなどアマゾンの家庭料理を出してくれた
そして最後にロヘスのセレモニーを受けようとすると、お母さんに今日やるから来なさいと言われ断りきれず、子連れの女性等、村の人達9人とお母さんのセレモニーを受ける
みんな民族の言葉で話してる
暗闇に映るみんなの影はアマゾンの妖怪みたい
いろんなイカロを歌ってくれました
やはりお母さん歌が上手な方でないようでした
そして、今日もゲロゲロ
ゲロゲロ祭
これで浄化されてるなら良いが、ただの毒による拒否反応だったら堪らない
浄化されてると信じよう
もう十分満足したので、これで終わり
1週間の滞在だったけど、村の人達はとても素直で優しく良くしてもらった
火を焚き、動物と共に生活し、よく笑う彼らとアヤワスカに素敵な世界を見せてもらいました
お母さん始め、サンフランシスコ村のみんなありがとうございました。


村を離れ、船でプカルパの街に着くと、ほとんどの店が閉まっている
バス会社に行くと、プカルパの街で公共料金値下げのデモが暴徒化し、危ない状況で、1週間はバスが出ないだろうと言われる
飛行機は飛んでいたので、1週間の宿代や治安、バス代を考えると、値段はあまり変わらないし、バスで20時間の所をなんと1時間でリマに帰ってきました
いきなり田舎の村から大都会に景色が変わりびっくりですが、1週間ぶりのビールを飲んでゆっくり休みます
旅も半分が過ぎ、後半に入ります