紅白効果でさらに認知度がアップした秋元順子。
「愛のままで…」が週間ランクで
史上最年長で初のトップ3入りだそうです。
一昨年、小田和正が記録した「こころ」の
59歳11ヵ月を抜く記録とか。
デイリーチャートでは
第1位も獲得したそうです。
“団塊世代の星”という呼称も
この方のためのものになってきました。
いまや秋元順子が
テレビに登場しない日はない
というような活躍ぶり。
「愛のままで…」は
DAMのリクエストランキングでも
演歌部門のトップを走り続けています。
現在、DAMに配信されているのは
デビュー曲の星桂三作詞作曲
「マディソン郡の恋」をはじめ、
14曲+4別バージョンですが、
今回はその中から
1曲にスポットをあててみたいと思います。
花岡優平作詞作曲の「ロンリーナイト・東京」。
以前記事にした2枚目のシングル「雨の旅人」の
カップリング曲であり、
1st アルバム「マディソン郡の恋」に
収録されている曲です。
以前にも記事にしましたが、
実は秋元順子の
大部分の曲を作曲している花岡優平は
1980(昭和56)年にデビューした
音つばめという3人組のフォークグループの
リーダーで作詞作曲者でヴォーカルでした。
で、この「ロンリーナイト・東京」が
彼らのデビューシングル。
この1stアルバムにも収録されていました。
当時から花岡優平がつくる楽曲は
フォークの枠にはおさまらない
いろいろな味付けがとてもユニークで
哀愁を帯びた心地よいメロディは
どれも高く評価されていたと思います。
その証拠に
音つばめの2ndシングルの「愛の終りに」は
1982(昭和58)年に高田みづえがカヴァーして
ヒットしたのをご存知の方も多いと思います。
3rdシングルの「哀愁のセレナーデ」も
高田みづえのアルバムに収録されました。
「ロンリーナイト・東京」は
特にフォークの範疇には入らない
ジャズっぽい歌謡曲といった感じでしたので、
あの時代のグループの楽曲としては
ぴったり来なかったかもしれませんが
今回、パンチの利いた
秋元順子のカヴァーで甦りました。
当時は先を歩み過ぎていた楽曲が、
いまは昭和の懐かしさを感じます。
花岡優平自身の編曲は
さらにジャズを意識していて心地よい。
♪ やさしい人だから 忘れられないって 言うけど
男は誰でも 女にはやさしい
それもわからずに すがっているのならば
不幸になるよと 友達は言う~
歌詞の内容は、さすがに
「愛のままで…」のように
団塊の世代を意識したようなものではなく、
ちょっと痛い恋に傷つきながら
東京でひとり暮らす女性の目線で歌っています。
どうも相手の男性は
友達も×サインを出すような人らしく。
♪ lonely night Tokyo
酔っぱらいだらけの終電
lonely night Tokyo
さよならの言葉も 言えないわ
原曲は「さよならの言葉も 言えないわ」で
余韻を持たせて終わりますが、
秋元順子のカヴァーでは
ラストに「あの人のことなんて サ・ヨ・ナ・ラ」と
しかも「サ・ヨ・ナ・ラ」は
捨て台詞っぽく。
この方が、きっぱりすっきりさっぱりで
今の時代には合っているようです。
秋元ファンの皆さんだけでなく、
この曲は若い女性にもおすすめです。