私が幼いころ、日本にも・と言うか長崎によくコレラ患者が入国していた。
きっと一般の人々には、あまり知られてはいなかっただろうが、大人の人はラジオのニュースに流れ知っていたのかもしれない。
コレラ患者がやってくると,父達はその患者を隔離することになる。という事は自分たちも当然隔離状況に置かれることになるのだ。
数日(その日数は幼い私には何日間だったか、覚えてはいないが)父はその度に、数日間自宅に返ってくることはなかった。
帰ってくると、コレラ患者の容態を事細かに教えてくれた。
兎に角下痢がひどく一日中トイレ通い、水のような排泄をせねばならないと言っていた事を覚えている。そして脱水を起こさないために水をがぶがぶ飲ませたらしい。
今の医療から見ると、かなり原始的なやり方だったようだ。
コレラ患者が頻繁に入るので(正確な頻度は、幼い私にはわからなかったが)凄く頻繁に感じていた。当然家族全員予防接種を打つ羽目になる。
学校から帰ると時折(多分年一回だったのであろう)、父の職場にワクチン接種に出かけて行った。
ある日その当番の看護師は、父の妹であった。ラッキーとばかりに、消毒用のアルコール綿を伯母から取り上げて自分で腕を消毒。どうにかして注射を打つ時間を遅らせようと策を練ったことを覚えている。しかし結局はぶちゅとやられてしまった。
今回日本上陸したコロナには、ワクチンはない。おまけに治療薬もなく対処療法だけになる。
自分がコロナにかからないようにするには、出歩かず極力人との接触を断つのが一番である。
のんきに対岸の火事とばかりに、自制心なく出歩けば明日は我が身。
自分だけはかからないというのは、愚かな者の考えである。
重篤になるのは年寄りだけ、そのような考えは今現在自分に症状がないから勘違いをしているだけ。この病気はひそかにあなたの細胞の中で増殖を続ける。その勢いたるむの想像以上の速さで有る。そうしてあなたの細胞はコロナウィルスに支配されていくことになるかもしれない。
加えて周りの家族にもその手を伸ばしていくのである。
症状のないあなたの周りの人が、コロナの保菌者でない保証はどこにもない。
自分の身は自分で守らねば、誰も守ってやることはできないのである。
明日は我が身、後悔は先はに立たたない。そうならないためにも、今は一人でも多くの人との接触を避ける努力をするべきである事に気が付くべきことが必要である。己の愚かな行動が、家族の死を招かないとも限らないのであるのであるだから。。
兎に角外出を頻繁にするのは、人命にかかわっていることをお忘れなく。
命は大切に。そして冷静に判断をし行動することが、自分や家族の身を守ることとなる。


















