株主優待と箱根旅行と(その8) | 役者・吉田ケツのツケ帳

役者・吉田ケツのツケ帳

ついにアラカンの範疇に達してしまった舞台役者、吉田潔の、仕事でのアレコレ、日常感じたアレコレ……あと、公演情報なども……

疲れた身体を引き摺って、とにかく強羅まで
帰って来た。割りとすぐに出る電車がある。
夕方に差し掛かろうという時間なので、
電車はそこそこの込み具合。
運転席後ろの沿線写真撮影に向く席は
もう当然のように埋まっているし、席を立って
写真撮影に勤しむだけの気力は残っていない。
見える範囲で外の景色を眺めながら
おとなしく座って過ごす。
強羅駅では前の方に座ったので、箱根湯本には
後方の席で、バックで入線する形になる。
ここに座ったのには二つの理由があり、一つは
来る時は箱根湯本で進行方向前方、強羅に着く
時は後方、バックで入線する席に座っていた。
なので、行きには後ろ向きで見辛かった景色が
今度は見やすい向きに座りたかった。
これが一つ目の理由。
もう一つは、箱根湯本の一つ前、塔ノ沢駅で
途中下車する予定で、そこでは後方に居た方が
便利だから。
塔ノ沢駅で予定通り下車し、
今まで乗っていた列車を見送る。
行きは割りと新しい車種だったが、帰りは
古めの、レトロな車両だったんだな。

さて、途中下車した理由がコレ。
鉄道駅直結の珍しい神社、深澤銭洗弁天。
提灯をくぐると手水鉢
これがまた、実にいい風情に溢れている。
手を浄め、鳥居をくぐると
狛犬も御社も、これまたいい雰囲気。
こちらが、その本殿。
澄んだ水がこんこんと湧き出ており、
ここで銭を洗って金運上昇を祈願できる。
湧水の手前には、水にあやかっての事であろう、
蛙の親子。
親子?蛙の子はおたまじゃくしだな。
じゃ、大きい蛙と小さい蛙か。
本殿を右にかわして奥へ進むと、
また鳥居が出て来る。
階段を登って行くと、また別の御社が。
何なのかは良く分からないが、様子がいい。
今度は左にかわして更に奥に進むとまた鳥居が
三つ並んでいる。一つ目をくぐった左手にも
別の鳥居。
それについては、本当に何を奉っているのか
よく分からなかった。これと言って、
御神体っぽい物すら見当たらない。
まあ、いいや。
二つ目の赤い鳥居をくぐった所にこの看板。
瀬織津姫之大神(せおりつひめのおおかみ)
白蛇の化身で、複数の玉子を拝げて、
その内の一個を持ち帰って食べろとある。
玉子なら持ってるな。大涌谷で買った黒玉子が。
でも、複数個拝げて、持ち帰るのは一個?
こんな所に玉子残しておいたら、
絶対腐って終わりじゃん。流石に勿体なくて
それは出来ない。一個だけお供えする。
柵の奥、香炉?香立て?の手前に玉子を置き、
お賽銭を投げ込み、鈴を鳴らしてお詣りする。
一礼して玉子を回収しようとした時に気付く。
「此より御神域」。あ…………越えちゃった。
済みません、気付いてなかったんです。
悪意で侵蝕する積もりは無かったとお詫びし、
でもめっちゃ御利益ありそうだな、とも感じ、
玉子を持って現し世へと引き返す。
本殿へと進む道を左に逸れて行くと、
そちらには火伏観音がある。
ここをお詣りすれば、コンプリート!
御社の写真を撮り、前に進んで観音様の像に
カメラを向けていると、
後ろからガタンゴトンと電車の音。
ヤバい!来てしまった!
仕方なく手を合わせる間も無く、一礼だけして
階段を駆け下り、電車に飛び乗った。
以上で、今回の箱根旅行でやりたいと
思っていた事は一通りやり遂げた。満足じゃ。
一駅乗車して箱根湯本駅に帰り着く。
最後にお世話になった車両は、どうやら
最新か、それに近い新しい車種のようだった。
でも、あれ?
良く見ると旧型の車両と連結されている。
これまで常に二両編成だったのが、これだけ
三両で編成されている。珍しいのに乗れた。
でも、これホームに収まるのだろうか?

これで、今回の箱根紀行は終了です。
この後はラーメンのハシゴでもしてから、
日常に戻って行きます。
長らくお付き合い下さいまして
ありがとうございました。