株主優待と箱根旅行と(その2) | 役者・吉田ケツのツケ帳

役者・吉田ケツのツケ帳

ついにアラカンの範疇に達してしまった舞台役者、吉田潔の、仕事でのアレコレ、日常感じたアレコレ……あと、公演情報なども……

小涌谷の駅を降りると、
目の前を国道1号線が通っている。
が、そこは通らず、華麗に横切って
細い山道に歩みを進める。
天成園の裏の二つでは飽き足らず、更に滝を
見に行こうと目論んでいるのである。
滝だから下り坂かと思ったら、思いっ切り
上り坂でやんの。とは言え、地元の方々の
生活道路のようで、ちゃんと舗装もされ、
整備が行き届いている。
実は、後々この道沿いに集会所が有ったり、
消防団の建物も有ったりした。
つまりそういう道だと言う事だ。
それにしても、この坂道を行き来して集会所に
集うのも、楽じゃないやね。
生活するには大変な場所だよ。

で、目指す滝は、この生活道路から脇に逸れた
所にある。そこは当然未舗装。それどころか
ある日森の中、熊さんに出会えちゃったりする
道らしい。
こえ~なぁ………
ビクビクしながら進んで行くと、程なく
見えて来たのが、コチラ
千条(ちすじ)の滝
苔むした岩肌から幾筋もの湧水が滴り落ちている
繊細で優美な滝である。
実はこの後、もう一つ滝が控えている。
むしろ、それが今回の滝巡りのメインとも言える。
それが下の地図にも描かれてる飛龍の滝。
このまま遊歩道を歩いて行ってもいいのだが、
そうするとどうやら105分掛かるらしい。
やってられっか!ってんで、
熊さんに出会えるかも知れない道を引き返し、
地元の生活道路に戻って来た。
舗装された生活坂道を登って行くと、先述の
集会所とかが有り、更に進むと国道1号線に
突き当たる。そして、丁度その辺りに蓬莱園
というバス停がある。調べるとこのバスルート、
便数も多いので、あまり待たずに済む。
どころか、ほんのちょっと急げば、丁度いい
位の時間にバス停に着けそうだ。
よし。バスだ!

つまり、小涌谷からピンクのルートを歩き、
青のルートをバス移動し、そこから再び
山道に入ってピンクの道を歩いて進もうと
言う作戦である。
国道1号線と言う事は、いわゆる東海道。
江戸から下ると箱根は最初にして最大の
難所だったと聞く。地図で見ると、成る程
天下の1国がうねうねと蛇行している。
さもありなん、等と想いを巡らせながら
最後、十数段の階段を登って、無事国道に合流。
そして作戦通り、国道に出るとすぐにバスが来た。
湯坂路入口というバス停までの乗車。
降りてほんのちょっとだけ戻ると、有った!
これが湯坂路の入口か。
物によってはこの道、飛龍の滝自然探勝歩道
の名で書かれてたりもするが、いずれにせよ
ここからまた山歩きである。
うん。今来た方向に戻ると芦之湯。
進むと小涌谷に戻るのか。
ん?湯本にも行くの?地図で見てみる。
ああ、成る程!
戻ると1国沿いに山道を進んで芦之湯へ。
進むと、さっき千条の滝で見た山道を戻って、
小涌谷へ。途中から右に分かれると130分で
箱根湯本に戻れるのかぁ………
って、アホかぁ~~~い!!!  130分?!
そんなゴリゴリな山歩きには付き合って
らんないので、表示の通り、右に折れて
飛龍の滝経由、畑宿を目指す。
それでも50分あるからね。
そして調べると、畑宿バス停に次のバスが
来るのは、丁度55分後。見学の時間も考えると
のんびりしている猶予はない。ガンガン
歩かないと。でも、流石は一流観光地の箱根、
遊歩道もしっかり整備されて歩きやすいなぁ……
などとへらへらしてられたのも最初の内だけ。
ゴツゴツした岩が剥き出しのガチ山道へと
変貌した遊歩道をひたすらに降りて行く。
最近、自堕落な日々を過ごしてしまっていた
ので、足腰が衰えている。
下りの衝撃に膝が悲鳴を上げる。
ひ………左膝が!庇うと今度はあっと言う間に
右膝が悲鳴を上げる。その上、足元が不安定
なので、足首を捻りそうで怖い。
ふくらはぎの裏も、もうパンパンに張ってる。
満身創痍で、やっと飛龍の滝に到着する。
説明によると上段15m、下段25mと
二段に分かれて落ちる豪快な滝で、神奈川県下
最大規模の滝なのだそうだ。

滝のスケールに比べて、周りが草木が
生い茂った狭い空間で、そうなると写真に
納めるのがとても難しい。
この滝の勇壮な姿がどうにも伝わらない。
今、改めてレビューを読んでみると、滝の手前に
掛かってる橋(一枚目に写り込んでいる)を
渡り切り、更に瀬を渡り、巨大な岩肌が
露出した山道を少し登って行くと、上段部分が
もっとよく見えるポイントが有ったらしい。
だが、その時はそんな険しい所を登ってみよう
などと言う気になれる状態では無かったし、
今更もう後の祭りでドンヒャララである。

因みに、色んなレビューには、
「手前に沈下橋がある」とか
書いてあったので、警戒してクロックスを
持って行ってたのだが、それってこれの事か?
橋ではないな。まあ、瀬ではあるかな。
幸いそこまで水嵩が高くなかったので、
渡るのに全く問題はなかったがな。
逆に、沈下橋ちょっと楽しみにしてたのにな。
何だか肩透かし喰らって残念。
まさか水量によっては、あの橋が水没する
って事が?いやいや、それは流石に無いだろ。

全行程50分の内、ここまでで20分程度。
来た道を戻るのではなく、このまま斜面を
下り続けて畑宿バス停を目指す。
この辺りまで来ると、当初の行き先を示すのと
同じテンションで、物騒な注意喚起をされる。
こっちに行くと落石がありま~す。
みたいなノリ?緊迫感って知ってるか?
と、問いたくなる。
緊迫感と言えば、そんな場所でもやはり居た。
積み石チャレンジャー。
積むと落ちるぞ!
こんな写真撮って、案外余裕だな。
いやいや。足ビッキビキですがな。
積み石の写真だって、撮る為にしゃがんだの
だけど、それだけで泣きそうになってたもん。
やがて、木々の間から国道1号線が見えた。
(どうやらこの辺り、国道1号線が二本に
枝分かれしてるらしい。たまに高速である、
右ルート、左ルートみたいな感じか?)
着いた~!と思ったが合流してくれない。
しばし並走状態。しかもこのエリア、コンクリ
舗装されてさっきまでより歩きやすくは
なってるのだが、斜度がエグい。
一歩毎に膝とふくらはぎへのダメージが増す。
さっきの地図を改めて見てみると、確かに
最後の方、しばし並走してるのが分かる。
うん。正確な地図だ(泣)
やっと国道に合流し、更に少し坂を下ると、
やっとやっと目的地の畑宿バス停があった。
どの観光案内を見ても、何故か飛龍の滝への
ルートは、この畑宿から遊歩道を40分くらい
登るように案内されている。つまり、私が
歩いて来た道を逆に辿る訳だが、そんな事
しないで正解だったなと思う。
いや、あれを登って行くのはしんどいだろ!

とまれ、バス停でバスを待つ間に、近くに
自販機が有ったのでコーラを買う。
うんまいっ!!!!!
近年飲んだコーラで圧倒的一番の美味さだった。
そして、バスに乗り元箱根港に到着。
て事は海賊船か?
いやいや。それはまだ後で、まず目指すは
ココだったり、
ココだったりする。
ここからもしんどい旅が続くのだが、
その話は次で。
因みにこの時点で、まだ一日目の11:20頃。
サクサク書き上げて行くぜ!