結局は”人間”なんですよ。
とあるアレンジのコンテストに落選し、ちっくしょおぅぅぅとなっておりますw
どうも。森大造です。
本日は音楽とコンピューター技術について想いを馳せたいと思います。
普段から音楽の制作をされていない方にはあまりピンと来ない話かもしれませんが
2020年の現在において、日常何気なく耳にする音楽の多くの楽器は、演奏者不在で鳴らすことが出来ます。
所謂、”打ち込み”ってやつですね。
凄いのが、ピコピコとかズドーンみたいなエレクトロなサウンドだけでなく
ドラムを筆頭に、ベース・ピアノ・ギター・バイオリン等のストリングスから民族楽器まで大体全部可能な点。
ひと昔前なら、少し聴いただけで「作り物」とわかるチープな音が多かったんですが
最近の技術は凄まじくて、油断してると生演奏と間違うような音源ソフトがわんさか溢れています。
更には、数千万円する機材を培った技術と経験をもって駆使し、曲を仕上げるミックスやマスタリング。
それをボタン一つで完了させるソフトがあったり
ちょっとビビったのは、作曲やアレンジまでAI技術でアシストしてくれるソフトが登場したりしています。
今、ありとあらゆる業態で「AIにとって代わられる仕事」が懸念されてますが
ここまで書いてきた内容を鑑みると、ミュージシャンなんて「無くなる仕事」の筆頭候補ですよねw
でも、僕は無くならないと思ってます。
理由は簡単。
「どんなにリアルでも、生の演奏には勝てない」からです。
これは感情論でもなんでもなくて、人が心地良いと感じる演奏は必ず
メトロノームに対して少し早かったり、遅かったりしているもんなんですね。
後は音の強弱。
完璧に、全ての音を同じ強さで楽器を鳴らし続けられる人間は存在しないので(むしろ存在しないでくれ)
そういったブレやズレが気持ちよく揺らいでいる音楽を、人は心地良いと感じているんです。
このズレの正体をグルーブと呼びます。
もちろん最近の技術は、その辺りのズレを調整したり再現したり出来る訳ですが
「再現」である以上、どれだけリアルでも「本物」ではない。
理屈じゃなく聴き比べると、その差はハッキリと解るんです。
だからミュージシャンはAIにとって代わられない仕事だと思っています。
但し、AIに負けない生演奏をキチンと出来る事が条件だとも思います。
ただ淡々と演奏するのでなく、楽曲の持つ意図を理解しそれを具現化する技術を普段から身につけておく事。
どんな仕事も、最終的にサービスを受け取るのは機械ではなく人間なので
所謂、「筋トレ」を欠かしてはいけないなと自分に言い聞かせてます。
本日はそんなお話。