アメリカンショートヘア大輔のブログ -98ページ目

最愛の夫の死⑨

どうもこんにちは。
大輔の飼い主です。

2019年1月2日のことを書きます。

退院したら床屋に行きたいと言っていたパパ。
ちょっとボサボサのまま正月を迎えました。
いつもは下の子を連れて、ふたりで近所の床屋さんに行っていました。
ちなみに上の子の髪は私がバリカンで切っています。

ヒゲも伸びていたので、頑張って剃りました。

爪も伸びていました。
私が切ってあげました。

日中、大学駅伝の中継を観ていました。
パパの母校を応援するのは、毎年恒例です。

いよいよ苦しさが尋常ではなくなってきています。
私の病院に行こうの提案をやっぱり否定するパパ。

とうとう明け方4時すぎごろ、
もう病院に電話するからね!救急車を手配するよ!
と、私の強い意見に、こくん、とうなずくパパ。

大学病院に受け入れを確認し、救急車を手配しました。
すぐに救急隊員がかけつけてくれました。
サチュレーションをはかったところ、90を切っていました。
我慢強すぎるパパ。

人はサチュレーション(酸素濃度)が90を下まわると、溺れているような、肺を押し潰されるような、もがき苦しむらしいです。

救急隊員さん3名で体格のいいパパをストレッチャーで持ち上げるのが重そうでした。
私がひとりでパパを病院に連れていくことは無理だったなと思いました。
救急車を手配して正解だと思いました。

実妹に連絡して、寝ている子どもたちを託しました。
私は急いで大学病院へと向かいました。

朝5時半くらいだったか、病院につくと、パパは画像診断中でした。
尿の管の処置もしています。

しばらくすると、当直の女医さんから呼ばれました。
女医→肺の癌が退院のときより広がっています。進行がかなり速いレアケースの癌です。相当苦しいはずです。今日来なかったら亡くなっていたと思います。

身震いしました。

再入院の手続きです。
1日2万円くらいの差額ベッド代がかかる個室です。
前回の入院は大部屋は気を使っていやだったから、入院するなら個室がいい、とパパが言っていたので、承諾しました。

後で聞いた話ですが、死期が近い患者さんは、無条件で個室に入らされるみたいですね。

パパは最近耐震工事を済ませた、綺麗な病棟に入りました。
ナースステーションのそばです。
暖房がついていて暑いくらい。
看護師さんは、丁寧な対応です。
口に酸素マスクをつけました。
酸素量は使用限度の15リットルだということです。
ベッドサイドにはモニターがおかれ、心電図がピコピコなります。
血圧計は2時間おきに自動で計測。
もう片方の腕には点滴。

腫瘍熱と部屋の暑さからか、アイスノンを頭と両脇に置きました。

ほとんど口呼吸なので、水が飲みたいときは、ナースコールして、飲ませてもらいます。

義理の家族は、パパに向かって、がんばれがんばれと、言います。
私はとてもじゃないけどがんばれとは言えませんでした。
苦しみに耐えている姿を間近で見てきていますから。

義理の家族の意向で、抗がん剤を投与することになりました。
本当はどこ由来の癌であるか判明しないて、抗がん剤は使わないそうです。
また、末期の癌には抗がん剤は投与せず、緩和ケアにベースをもっていくようです。
抗がん剤は体に負担のかかる薬ですし。

まあ、何もしないのは、後々私が義理家族から文句を一生言われるんだろうなと思いましたから、本人に今の状態と、使う薬など、全て先生から話して下さいとお願いしました。
それで、本人が抗がん剤を使うことに納得すれば、私も同意します、と伝えました。
私は入院したときから、体にムチうつようなことはやらないで下さい、余命があまりないのであれば、本人の苦しさ、辛さを取る処置をお願いします、と伝えていました。
パパは管理職の仕事をしていますから、自分の体に入るものは先生から説明して下さいと、お願いしました。

先生から、余命を聞かれたらどうしますか?と質問されました。
私は、先に道がみえるよう、前向きな答え方で伝えて下さいと、お願いしました。

主治医がパパの部屋へ行き、進行癌であること、全身に転移していること、脳や骨にも癌があること、明日抗がん剤をやることを説明しました。
パパはしっかり受け止めていました。
顔に動揺する様子はありません。
悟っていたのでしょう。
ただ、余命については聞いてきませんでした。
パパは生きるつもりなのです。

見切り発車ではありますが、明日抗がん剤を投与することになりました。
ざっくりと癌なの効くようなタイプの抗がん剤を入れるとのことです。

抗がん剤の副作用などが書かれた書面を渡されました。
イラスト入りで丁寧に書かれています。

朝担当して下さった女医さんは、ここまでの末期癌では、普通抗がん剤は投与しない、死を早めるだけだとおっしゃっていました。

主治医は、もしお父様がパパと同じ状態なら、抗がん剤は使いますか?と聞いたところ、
私の親父も呼吸器の医者ですから、抗がん剤は使うと思いますと、言っていました。

私には抗がん剤投与の決断ができませんでした。
ただただ、パパを楽にしてあげたいと思うだけでした。

明日は抗がん剤を投与です。
つづく。