僕がヘビーユーザーであるところのfunbridgeは5bdの対戦機能があって、先日あったマッチをご紹介。

試合形式はimpで、正面左右をcomに座ってもらい、対戦者は同じハンドを5bd持つ。知り合いでない人と勝負することも出来るんだけど、この日は上級者とお手合わせ。僕の上回っているところはcomちゃんのあしらい方位だけど、5bdならなんとかなるかもしれない。

#1
{014841E5-C339-4850-8451-5DF5145756EE}


ネタバレを避けるため、また充電切れそうなのが恥ずかしいため、左右をトリミングしてある。

bidは記述の通り。OLはH8で、短そうなので左手にSQをマークして、リードをHTで勝ちSA,SJ。SQはすぐ被ってきて2-2ブレイクが判明。ここからハートをエリミネートしてCAKxでエグジットすると右手がCQで勝ってダイヤ。もしDKが右ならいつでもCをアンブロックできたはずなので、正当なアップメイクチャンスは右手DJの左手DKだけだ。DTを出すとDJがかぶる。なんのことはない、ダイヤのアナーは全部左手が持っていた。

エリミネーションからのスローインで得するのは上記の形のみとわかっていれば、SKを勝ってダイヤをQに向かって引いたほうが、右手がDK持ってた時に出してくれる可能性分、優れていただろう。うらも同様のプレイでプッシュ。

#2はオポーネントの3NT+1でプッシュ。で次。

#3

僕のハンドは

K532
Q53
J3
AK86


オークションはpdからフリーランで

1D-1S;2NT-?

3C言ってみたら3H。6Cなんて見つからないか。やれやれ3NT、と思ったらpdは4D。へ?

1D-1S;2NT-3C;3H-3NT;4D-?

4Dはキュービッドとのこと。4NTはスペードのRKCとの説明があるから、どうやら3Cは5枚スペードを保証しているようだ。まずいなぁ。

と思って4Sの説明を読むとキュービッドと書いてある。Sフィットじゃなかったのか。
意味がわからない、助けてくれ。

とはいえ、まぁ19点と13点なら稀に6なんとかができてもいいだろう。破れかぶれで4Sを置くと4NTが返ってくる。これはハートのRKCとのことだ。

パスするか否か。うーん。

ハートの内容に自信があるなら5Hでもいいし、もしかしたらパートナーは2452のDAKと持っていて、僕のダイヤダブルトンがとても生きたりするかもしれない。それにまぁ、5Hだっていいじゃないか。ビッドの主導権はこちらにあるので、あんまりひどいことにはならなかろう。5D(1key)と答えると、5S(Q ask)。嘘をつく理由もないので、6CでHQとCKを示すとなんとタコのcomは7H。しばし沈黙。。

7Hと7NTどちらの出来めがあるだろうか?

それよりこいつはなぜ7をジャッジしたのか。

厳しいなりに僕がたどり着いたのは「2452シェイプでDのセミソリッドを持っている」だった。理想のハンドは

A2
AKxx
AKT9x
xx

本当はDQがいてほしいけど、この際仕方ない。19点までしか望めないのだ。

Aは揃っているのでS2H3D5C2の12個は(Dが5個取れるなら)硬い。もしHの4つめが取れなければ7Hはオチだが、7NTは絞って出来る日があるだろう。トリックソースをダイヤに期待することしか思い浮かばなかった僕は、点数を考えれば非直感的な7NTにコンバートしリードはCQ。さっき持ってたハンドはダミーとなって、リードはCQ。

{69EB58F1-71C5-42F2-9E78-0E460C1ABA90}

うっすら気づいてはいたけどゴミのようなダミーだ。いや色気を出した僕の3Cが良く無かっただろうか?7NTのメイクチャンスについてのパズル状態なので、それはそれなりにエンジョイしたものの、あんまり見つからない。

右手の

xxxxx
J
xxxxx
9x

なんかは出来だがそんなはずはなく、7NTは-2で-13imp。

#4。ここで取り返さなければそろそろ後がない。

{70740CF9-F3B4-400B-97B8-2828F94D255B}

渾身の?プリエンプトをしてダブってみたら、スペードリードから落ちてるものを、作れるものへコンバートさせてしまった。南無三。うらは3NTを適切に落とし、-15imp。

#5
5bdマッチの現在28impビハインドなので白旗を上げてもいいのだけど、いちおうのラストボード。

{DC1A7B83-DECA-4B53-93DE-F64EF77C76D3}


17HCPを無理めに高く評価して2NTリビッドを選んだら5NT。これはスモールスラムチョイス。これがDのラッキーリードで6NTメイク。ハートかクラブのリードなら平凡には落ちそうだ。

うらは1NTオープンから。

1NT-2C;2S-3D;3H-3NT;4C(!)

格調高い3NT超え。僕ならばcomちゃんを「ほとんど信じていないから」4Cは置かないが、これはいいビッドだと思う。オークションは続くが、

1NT-2C;2S-3D;3H-3NT;4C-4MT(min);5H//

さすが天才comちゃん、5の代の4-2フィット。ただ今回は奇跡のHT9xがいるのでジャストメイクで13imp取り。要はcomには4Cというビッドが難しすぎてジャッジメントの精度が向上しないので、やるだけ意味がないということなのだった。

3NT~をダブらなかったら引き分けていたと思うとかなしいマッチでした。

さていま囲碁では韓国のトップ棋士とGoogleのalphaGOが5本勝負を行っていて今のところ人間の2連敗である。思うに碁、将棋、チェスといった完全情報ゲームが攻略されたら、AIによる人間の知性への挑戦の場は不完全情報ゲームになるだろうし、ブリッジは、ポーカーの方が先のような気もするが、割と優先順位が高いほうだと思われる。その前に、自律学習する金融商品売買プログラムの方が登場が早いか。

ちゃんとルールが定まっているゲームにおいて人工知能が人を超えるのは、いつか絶対くる未来なのはわかっているが、このcomちゃんを見ていると中々そういう時代にはならないのだろうと思う。

追記:
http://d.hatena.ne.jp/shi3z/touch/20160312/1457744600

ブリッジも、投資され次第、必ず来る。
ちょっと時間ができたので、もうネタとしては少し古いけどEUROPE WINTER GAMESの観戦記録。ウィキペディア先生によると、スポンサーのZIMMERMANNは金融のアナリストからキャリアを始めて不動産投資で財をなした人で、ブリッジを真面目にやりだしたのは2000年代からなんだってね。すごいね。

紹介するのは、予選ラウンドを経てベスト8での対戦。EWはオランダの元ユース主体のチーム。でこちらを応援している。イーストには顔見知りのチェコのプロ、Miran Macura 。日本的にはおなじみで、尊敬する某氏がユースで優勝した時のチームメイトでも有り、NECへも来たことがある。「自分にとって可能な限り高いフィールドに出ないと成長はない」、と2年前のホワイトハウスカップで教えてくれたプレイヤーで、ここに書いたか、もしかしたら経緯をブリテンへ寄稿(というか提出)したかもしれない。NSはVYTASという、LAURIA/VERSACEと多分ポーランドのプロを含む優勝候補。多分っていうのは、名前と、ポーリッシュクラブと思しきシステムを使っていたから。
格的には見劣りするものの、若いチームはVYTAS相手にがっぷり四つで戦っていた。

次のボード、3ラウンド中の2ラウンドめ。ノースはGIERULSKIというプレイヤーで、不勉強ながら知らない人だったけど、このラウンドで一気にファンになってしまった。ぶっちゃけプロかどうかちゃんと知らないけど、多分プロでしょう。だって上手すぎるもん。

{B78CB23F-70EB-4E85-8866-F0A6358BDE90:01}

GIERULSKIの1CにMiranが3Dで介入しコントラクトは3NT。

OLは、Miran渾身のC6リード。ウェストのCQをAで勝つ。他のリードならまだしも、Cだけは一見できそうにない。これは落ちだなと思ってたらGIERULSKI長考。C4巡とるとウェストはS54をピッチ、ダミーからはHxをピッチ。

GIERULSKIはもっかい長考して、ST→SQ。ウェストはこれを勝ってD5。MiranはDKを勝ってDJ。GIERULSKIはDA勝ってH5.

H5,2,7,J。これを勝ってウェストは出すものが無い。こんな感じ。

{237B9A72-795F-404A-8EC5-CBED300095BA:01}

ウェストはSxを返してS7勝ち。あとはHAとスペード全取りしてHKに負けジャストメイク。もしウェストがS4枚めを残していてSリターンしてもSA,S6でエグジットされるとウェストはハートの打ち込みで9個めを献上せざるを得ない。

これを落とすためには、ウェストのDリターンをMiranがダックしなくてはいけないようだ。GIERULSKI的には、C4巡の下にスペード2枚捨てたウェストをみて、ウェストに6412をマークしたのではないだろうか。

裏のテーブルはイーストの介入なくHTリード。HQ勝ってST流し、SJを勝ってHKリターン。HA勝ってS9をダミーから流し勝ち、CをフィネスしてDAを負けに行き、S2H2D1C4の9個。

GIERULSKIの美しいプレイでなんとかプッシュに持ち込んだものの、20ボードマッチで#19まで若者チームが10IMPの差をつけて勝っていた。が、GIERULSKIは千両役者だったようだ。

#20
GIERLUSKIのハンドは

K754
73
942
T732

オークションは右手から2NT-6NT//

Plan the opening lead.
























裏も全く同じオークションで、ノースはS4リード。GIERULSKIはD9リードで下記。

{71216AE2-43A7-4DD2-B899-DE87E76DF3E1:01}

大当たり!

このノミ落ちリードで17IMPを回収し、5IMP勝ちで終えたVYTASは最終ラウンドもギリギリ勝ち、quarter finalへ進むが、力尽きたか、LAVAZZAにあえなく敗れる。KOステージではここが最も接戦だったので取り上げてみた。

決勝はZIMMERMANN vs LAVAZZAになるかと思ったら、TONY-FORRESTERのいないイングランドチームBLACKがLAVAZZAに勝って、決勝はZIMMERMANN vs BLACK。結局第一回ZIMMERMANN CUPの勝者はZIMMERMANNになってしまった。文字の並びがくどすぎる。

KOステージから観たが、凄いと思ったのはZIMMERMANNチームのHELGEMO-HELNESS。デイリーブリテンを見た所、彼らの予選ラウンドのデータムは2.0imp/bdを超えており、世界中の任意のペアをカモにしたようだ。名実共に世界NO.1ペアと言えるだろう。

H-Hの凄いところは、システムは超普通ってところだろうか。さらに言えば、シグナルもスタンダードだったような気がするのだけど、それはさすがにおもい違いか。

もう一つこの大会ネタでいえば、デイリーブリテンによるとLAVAZZAにはブラジルのBRENNERが入るらしい。MADALAもそうだけど、どんどん多国籍化していく。もう代表出場資格は得たのだろうか。VERSACE-LAURIAは居なくなったのだろうか。
実はこの日は、ほとんど何もすることなくおわってしまった。ただimpはプラスにつきまくった模様。

あぁ、少し話題になったボードがあった。

JTxx
Jxxxx
Axx
x

Kx
-
KQTxxx
AJTxx

5D by 下でオークションは下から

1D X 1H P;2C 2H P 2S;3C P 3D P;4D P 5D//

特にヘジテーションはなかった。リードはHK。
plan the play.

ディクレアラーはハンドでラフしCA,Cラフ。HラフCラフ、ここまでCはボスフォローでCQが右手から飛び出る。HをラフしてCをダミーのDAでラフ。Sx→SKはAに負けて、Hのパンプ。手で切ってDKQをキャッシュするとDは3-1ブレイクで、Cコンティニューを切られてSQも取られて2ダウン。セカンドシートのダブってハートビッドした人の手は

AQx
AKQxx
x
Kxxx

であった。

実は素早くスペードを触るとメイクしている。2トリック目にSKを出すと左手はSA勝ち、DxリターンはハンドのDTで買ってSxを出すと、

①SQ勝てば、左手からはメジャー以外優れたリターンがなく、Hリターンならハンドで切ってCA,Cラフ。HラフしてCラフ。ハンドに残った2枚クラブはSJTの元に捨ててしまう。左手はDがオリジナル1枚のため、指をくわえてディスカードを眺めることしか出来ない。
②SQ勝たなければ同じように、CA,Cラフ、ここでスペードを切ってSQをオブリガトリーで追い出しCラフ。SJをキャッシュしてHをラフ、CをDAで切ってHをDTで切れば6メイク。

実際のプレイラインはマイナーのグッドブレイクがあればメイクで、トリックはS0H0D6C1と、Cラフが3つにエスタブリッシュしたC1個で11個。仮想のプレイラインはCは5-2まで可で、左手がSQ持ち&D1枚以下であればメイク。

僕はセカンドシートに座っていて、これを落とした後輩はスペードを出す仮想のプレイラインを取るべきだったかと後悔していた。どちらがいいプレイラインなのだろう。

オークションからハンドはどこまで見えるだろう。

左手のダブってHビッドはナチュラルだが、右手の2Sはまずナチュラルたり得ない。例えばSAxxxxを持つ人は、最初のビッドの機会にパスをしない可能性が高い。右手のHが0-1枚でより良いスペードコントラクトを選んだっていう枝も無い。もしそうなら左手は3回目のビッドの機会で3Hを続けるはずだから。右手は2Hを何がしかのテイクアウトと判断して自分の4枚スペードを表明した可能性が高い。
(なので、右手にSAxxxがいる時は最初のテイクアウトダブルの際に動く見込みが高いから、実際のプレイのSKスチールは賛成出来ない。SJ流しが6メイクのチャンスだっただろう。)
(↑どうやら覚え違いで、実際のプレイはSJ流しだったようです。何も覚えてないね笑)

右手の3枚スペードの可能性もあるけど、左手が4枚スペードの場合は、一応ダミーがハートを言ってる事もあるし、2Hの代わりにもう一度ダブルするのが普通そう。

そして左手が6枚ハートを持っているとすれば、3回目のビッドの機会に3Hと言いそうだ。というのもオポーネントには20HCPあり、おそらく17点くらいを左手ががめているから(そうでなければ右手はテイクアウトダブルに1Sと言いそうだ)。

左手の3505はアンユージュアル2NTがあるからかなりなさそうだ。3523か3514というのはかなり見えてくる。そして前者なら実際のプレイライン、後者なら仮想のプレイラインが正しい。

本当にハンドパターンが2つに絞れるなら、SQが左手にいる必要のある仮想のプレイラインは、実際のプレイラインにやや劣っているように見える。もちろん左手がほとんど点数を持っている事から、SQもかなり左手にいそうなのではあるが。後輩のプレイの方が優れていたのではないか。

…実は僕、さっきも書いた

AQx
AKQxx
x
Kxxx

を持っていて、Dリードをかなり考えていた。というのもオポーネントが5Dを作るには、トランプを切って切って切りまくるしかないだろうから。最終的に平凡なリードにしたものの、もしトランプリードなら2手目に本気でSKを出されていたかもしれず、ある意味良いリードだったのかも。

打ち上げは飯田橋の神楽坂下腹から少し外れた四川料理、紅龍。安くてとっても美味しかった。

終わったあとみんなで選考会の出来を言い合っていたが、上位陣は口々にダメだったという感想を持っているそうでサプライズがあるかもしれない。