32-45の前半から始まったが、この差はゲーム一つ分。十分逆転可能な点差だからそこまで落ち込まず、適度な緊張感をもって後半に入った。
後半戦はboard17からスタート。
#17
僕は引き続きNorth。こちらのオークションは
1H X 3H//
これは上から5個とられて-1の-50。裏は
1H X 3H 4D;
P ?
ときて、Tちゃんが悩みに悩んだ結果、パスを選択。これはちょうどメイクして+130なので、チームは+2imp。曰く、
「勝負してもよかったんですが、裏を信用して、プラススコアを取りに行くことにしました。」
イヤー本当に、ちょうどいいところ。34-45。
#18
2nd seat, We Vul.
僕のハンドは
9632
AQ54
K72
AK
オークションは左手から、
P P1D 1NT;
P 3C⋆ P ?
*Cのinv.
クラブのアナーもパワーもある。問題はダミーエントリーがあるか。
右手はHKとDAQ、それにスペードのアナーがある。Pdはおそらく、スペードアナーとCQJのロングスーツだろう。もし
KQx
xx
xx
QJTxxx
だったとしても、ダイヤリードをA勝ってスペードに変わったらクラブを適切にキャッシュするダミーエントリーがない。ダミーエントリーを破壊できないようにするには最低でも
AJx
xx
xx
QJTxxx
を持っていなくてはならず、この手は3NTを置いてくれるだろうから、と判断して撤退することにした。
1D 1NT P 3C⋆//
フルハンドは以下。
本当に予想通りでいいジャッジだった。
クラブコントラクトは10トリック、こちらは+130の裏は多分3Cオープンスタートで5C-1の+100だったので+6imp。40-45。
次のボードで1impを重ねて41-45、さて#20だ。
#20
2nd seat, Both Vul.
僕のハンドは
Q3
AQJ84
KQJ86
8
我々のオークションは右手から
P 1H P 3D⋆;
?
ここでオポーネント、「3Dは何ですか?」
ん?
「ダイヤに関係なく、4枚サポートの7-9点です」
じゃあ、という感じで4Dをビッド。来た、収益機会だ。ダブル!左手は悩んで4Sに変化、パートナー、ダブル!これがスタンドして4SX。これはもうかりそうだぞ。
フルハンドは以下。
パートナーはハートリード。HA勝ってS3シフト。SA勝ってハートラフ、DAでクラブ捨ててCK。Hラフしてダイヤラフ。Sxとだして2-2ブレイクなので、S1H1C1負けてジャストメイク。-790。もしパートナーが渾身のSxリードをしても、クラブで3勝されてしまう形。
ここが地獄か。オポーネントは口にこそ出さないが、むちゃ喜んでるのが伝わってくる。僕とPdの脳内に、(あと20imp。。。)という思いが去来した。裏のNSははオーバーランして5H-1の+100をもってきてくれていたので、-12impで済んで40-57。大きなドローダウンだけど、ここで集中を失うことはなかった。
#21
オークションはフリーランでEastの4H。リードはCQ。ダミーで勝ってH3。ここで、僕はHQTからHQ。ディクレアラーはちょっと考えて、HAで勝ってH9でフィネス。HTが勝ってスペードリターン。SA勝ってHK、CAでスペード消してDx→J。5メイク。
ここでのHQは、失うものがないmandatory(義務) deception。ささやかなことだけど、ちゃんと試合に入れてるなと、自分の気持ちを落ち着けるのに役立った。反撃の狼煙が上がった気持ち。+1impで41-57。
#22
僕のハンドは
AQ986
AQJ5
K8
K7
オークションはパートナーからフリーランで
1D 1S;
1NT 2C⋆;
2D** 3H***;
3NT 4C;
4H 5D;
6H//
*simple C/B
**no support, minimum
***54M GF
だいたいこんな感じ。6HはTo Playで、明らかにHKxxを示している。もしかしたらダミーでSを切る必要が出てくるかもしれないから、ちょうどいいかなと思って7枚フィットのスモールスラムを選択。シングルダミーは以下。
J7
K92
QJ43
AQ65
T1:D9,3,(悩んで)DA,8
T2:S5,?
リードは4th best&Top of Nothing
plan the play.
SKはかなり裏っぽいけど、適切にトランプを集めつつ、クラブ4枚目とSKをスクイズに行く手順はあるだろうか?それとも、今無理めにSKをフィネスした方がいいだろうか。よくわかんないけど、たぶん手順はあるな、と思ってSAを取る。すると、苦しい。Cのコミュニケーションを残しつつH4-2に対応する手段がないからだ。ミスったかな。
でもSKは裏だと思うので、SAをとってゆっくり考えた結果、HA,HQ、DK、(H3-3)に期待してHK、DQJで手からS2枚捨て、CKで戻ってHJを取ることに決める。フルハンドは以下。
今日はH3-3なうえに、SKは表だったけどC4枚も同じ側に居たので、10トリックめのHJで右手はSKとクラブの3枚を守れず、スクイズにかかってメイク。危ないところだった。ついてる。
ていうか、悩んだ挙句DAからのSxリターンは、結構SK表にいそうかも。
ちなみに裏はSouthの6NTをプレイしていて、クラブリードを勝ち、ディクレアラーに入ってSJを出したところにSKをかぶせなかったため、寝てても6メイク。これ落としてたら本当に危なかった。NTとHコントラクトの差で-2imp。
4-3フィットの6Hについては、もしDA上がらなかったら、C3発でダイヤ消して、スペードフィネス、SA、SをH9でラフ、ダイヤラフィングフィネス、SをHKでラフ。ここで9勝してるので、あとはHAQJの3つ勝って6メイク。位置的にWestはマイナースクイズにかからないので6NTはおそらくメイクチャンスなし。結果いいコントラクトだった。とはいえ41-59、差は縮まらない。
#23でプッシュ、#24では裏表共に5-0ブレイクの4Sを回避して3NT、ダウンは決まっていたものの、分の悪そうなスクイズに向かってこちらは-3、うらは-2で-2imp。41-61。#25は微妙にできない3NTを作ったけど、裏も微妙に落とせなかったそうでプッシュ。#26-28で2impずつ取り合って43-63。20impのビハインドでラスト4ボード。
#29
オークションはNorthの僕から。なんか弱いけど1Sでオープンすると、
1S P 1NT P;
2S P 2NT P;
3C//
2NTも弱いんだけど、なんとかいいところにたどり着いて3C+1の+130。裏は
P 1D P 1H;
1S P 1NT 2D//
ちょっと低めにコントラクトを売り渡してもらい、Dスートもセーフティに触って2D+1の+110。6impを返して49-63。
#30
うちのオークションはSouthからフリーランで
1NT 2C;
2D 2NT;
3NT(!)//
15点の4333なのになんでお誘いに乗ったんですかと聞くと、「ミドルが強かった」とのこと。よーく見ると一つ前の#29もそんな感じ。SリードからS2H1D4C2とってジャストメイク+400。いいねぇ。
裏は平凡に2NTで終了。Sリードを勝って、HTを流してHJ勝ち。SKをアンブロックしてC6を出すとディクレアラーはC2をプレイ。C8がWestのエントリーとなり、スペードリターンでスペードをクリアして、のちにHAで入ってスペードをキャッシュ。ディフェンス側にS3H2C1個で2NT-1は+50、涙ぐましいC6リターンで10imp返して59-63。あと少しだ。
#31は“凪”のボード。#32、最終ボードへ。
僕のハンドは
A73
J432
K92
984
オークションは右手からフリーランで、
1D 1H;
2D 3C;
3D 3S;
3NT//
plan the opening lead.
僕は割と平凡なSリードを選択(S7の約束)、フルハンドは以下。
結果として、これが何の迷いもなくダウンするベストリードだった。
S7はK勝ち、H9でHJをフィネスするとKに抜けて、S4つとって3NT-1の+100。さて裏は?
オークションはいくら聞いても思い出せないそうだが、とにかく3NT by West。C9リードをハンドで勝って、H9でフィネるとHKへ抜ける。クラブリターンを手で勝ってD3→DJ。これは勝たされる。クラブのトップアナーをキャッシュ、手からはD1枚捨て。続いてHA、HQと取ると右手(South)がショウアウト。手からはD1枚捨てて7勝1敗でこの形。
(ハンド)
K2
-
AQx
-
(ダミー)
J95
xx
-
-
ここでダミーから左手(North)のHJに負けに行き手からDxを捨てると、NorthはAx - Kx -から9個目を献上せざるを得ない。3NTは9個とってジャストメイク。これは+600なので+12imp。トータルスコアは71-63での勝ち。おぉ、優勝!
WestとしてはSKを被せず作らせた#22の6NTを何とか取り返した形だろう。
こちらサイドは#22の6H(-2imp)でビハインド分を返した気になっていて、#25(プッシュ)、#30(2NTストップ-1で+10imp)、#32(+12imp)どこかの3NT二つで儲けてれば余裕勝ち、1つならギリギリかなと思ってみていたので、勝利に必要なimpは割と足りてると考えていた。実際のスコアはごく僅差で、終わって本当にほっとする結果であった。
「私、最後の3NTをスローインして作ったのよ!」
ちょっと待った、最初のHJフィネスの時、HTを流せばよかっただけでは?
まぁいいか、勝ったんだし。
終わった後の焼肉屋で検討したところ、Westはどうやらこの試合で5000点に達したようでめでたい尽くし。彼女は早めに帰ったのでデザートでも食べようかと四谷しんみち通りのガラス張りの中華に入ろうとすると、他フライトのプレイヤー20人ぐらいと遭遇。見たことあるお顔も、ないお顔も。大人数の女性に話しかけられる。
「いきなり裏街道から入って、最後勝ったんだってね!おめでとー!」
「ありがとうございます」
「握手してもらおう、頭よくなるわー」
とひとしきりもみくちゃにされた後、なぜか全員で記念撮影。
写真を撮った後ももみくちゃにされて、面白かったのは、
「あなた、開成でしょ。ちゃんと勉強して、大学に入って、間違ってもブリッジプロになろうとしちゃだめよ。わかった?お勉強頑張るのよ!」
ふふふ笑。わかりました。
この後試験地獄に巻き込まれてなかなか更新できなかったけど、それも無事にこなし、今回の東京遠征を無事に終えることができたのである。めでたしめでたし。
僕には珍しく、はにかんでいない自然な笑顔。