小松左京さん死去 | 太亮の独言毒言

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SF作家の小松左京さんが亡くなった。

「日本沈没」吉祥寺のスカラ座で拝見した。
まだ、小学生か、中学生だったと思う。
スカラ座は今のパルコの所にあった。前がジャズ喫茶のファンキーで、
すぐ近くにおでんの「太朗さん」があった。

さて、当時サッカーの雑誌にイラストを描き始めた頃、
(今から30年程前である)
友達のM君の発注で新聞半五段の広告に似顔絵入れたいから
描いて!と発注された。そのモチーフが小松左京さんだった。

が、当時は、まだファックスもなく、もちろんネットもなく
メールもない時代であったので、TVでちらっと見た記憶と、
電話で特徴を聞いて、似顔絵を描いた。
小太りでオールバック、糸を引いたような目で、
オジさん眼鏡で、かわいらしい感じ。
太っているのでスーツのボタンがはちきれそうで、
縞のネクタイ。地球儀にUFO飛んでて、とにかく楽しそう。
くわえ煙草なんだけど、フィルターつき。

そんな情報を元に写真を見ないで描いた。
納品までの時間もなく、入稿までの時間もないので
5種類くらい描いた記憶がある。

翌日バイクで出版社開発部へ。
そこで、初めて写真を見た。

「あれ?似てるじゃん!」

自分にそんな才能があったとは・・・。
ともかく、それが広告でのイラストデビューであった。
出来あがった絵をオヤジに見せた。

「フンッ」と鼻で笑われたが、文句は言われなかった。

それは、それでいいんじゃない。という事だったんだろうと思う。

今でもどっか探せば出て来るんだろうけれど、
今見ても、似てると思う。言葉だけで描いたとはとても思えない。

その後、オヤジは某動物雑誌で小松左京さんと対談してたりする。
僕はお会いした事はないが、僕にとっては、思い出深い人である。

別に著作を読破したとかじゃないんだけれど、
僕たちの時代の先駆者だったことは間違いない。

小松さんは、今、日本に起きている現実を
当時から想像出来ていた。小松さんは著作の中で触れている。

「科学が進歩して行っても、それを制御出来なければ
私たちは確実に滅亡する・・・」

曖昧な記憶だけれど、その一文に衝撃を受けた記憶は確かだ。

惜しい人を亡くした。合掌