【排尿痛の経過】

去年11月8日のBCG膀胱注入後ずっと治まらない排尿痛に悩まされ12月18日にS総合病院泌尿器科を臨時受診。

前立腺肥大症の治療薬にもなるエルサメット錠が1ヶ月分処方される。


服薬3週目に入った1月5日の週から徐々に排尿痛がやわらいでくる。


【1月10日】

S総合病院泌尿器科を受診し検査・診察を行う。


尿検査

前回検査では潜血が+1だったが今回は潜血なし。細菌もなく白血球数も正常。


主治医A先生の見解

尿検査では全く異常が見られなかったです。

ということはBCG膀胱注入による強いアレルギー反応が出ていると考えるのが妥当です。

BCGの副作用のなかで

・強い膀胱炎症状

・腰や背中の関節痛

・目の充血、結膜炎


これらの症状が全部出るとライター症候群といわれる重篤な副作用になります。

ダイスさんはこの3つの中で膀胱内に強いアレルギー反応が出て排尿痛が続いていたということになります。



前回S医長が臨時受診の診察をしてくださった時に見立てた前立腺炎ではなく強い膀胱炎症状が続いていたということになるのか。

でも2度の採尿結果、それにBCG膀注治療を何百人と診てきたA先生がアレルギー反応による膀胱炎と言われるなら多分そうなのだろう。

救いは関節痛や結膜炎の症状はなかったことだが私の今回の症状は3分の1ライター症候群と言い換えることもできそうだ。

回復傾向にあることを報告すると今回の処方は引き続き前立腺肥大症の治療薬エルサメット、それに加えて痛み止めのセレコキシブ錠と胃薬のランソプラゾール錠が1ヶ月分処方された。


【BCG膀胱注入療法は1年半の間に18回注入を以って終了へ】

A先生

今回発症したダイスさんの膀胱炎により膀胱内がダメージを受けた状態になっています。

このまま今年4月に予定していたBCG残りの3回を注入するとさらに副作用がキツくなるかもしれません。

ダイスさんはここまで1年半に渡りBCG治療を続けてこられ治療効果は十分出ているのでこのままBCG治療は終了にしたいと考えますがどうでしょう?


ひとつ確認させて頂きたいのですが4月予定のBCGをこのまま受けないのと受けた場合とでは膀胱がんの再発確率は変わるのでしょうか?


A先生

ダイスさんはこれまでに18回BCGを受けているのでもし残り3回を受けなかったとしても再発確率が上がることはないです。


そうですか。それでしたらもうBCGは終わりにして頂き自己免疫を強くできるようにがんばります!


【BCGに対する思い】
こんな診察室でのやりとりでした。
21回の注入予定だった膀胱がん再発予防の切り札BCG治療が18回の注入をもって終了した瞬間。
終わるのはあっけなかったけどBCGの思い出は多々あります。
TURBTの手術も人生においてすごい経験をしたけどBCGも毎回病院に通い注入後2時間待機して帰宅後は2〜3日間倦怠感や頻尿や排尿痛とお友達にならなきゃいけない大変な治療でした。

今の私はサバサバした気持ちです。
本当は完走したかったけどやるべきことはガマン大会を制覇することじゃなくてがんを再発させないこと、または再発しても手術で根治できるレベルに抑えること、痛みをコントロールしながら治療継続すること。
それに対しては再発予防効果を裏付けられる18回注入による1年9ヶ月無再発継続と十分がんばって結果を出せたと思います。

また、BCG経験のある皆様のブログもかなり拝読しましたが10回以上の注入をされた方々はかなりの確率で予後がよいことが分かりました。今後は自己免疫力アップを心がけて膀胱鏡検査は3ヶ月〜半年ごとに続けて治療に向き合うことになります。

私は膀胱がん患者の中にあってかなりBCGの経過をレポートしていたほうだと思います。
この治療はおそらく気持ちと体力の両方が求められると思います。紙パンツをはいたり尿もれパッドをつけたり時にがまんできずに失禁したりと羞恥心にも影響してくるので膀胱がん治療を行われているみんなでスクラム組んで見えないがん細胞を押し切ろう!
もちろん私自身のための治療なんですががん種別だと少数派になってしまう膀胱がんのコミュニティで皆さんと一緒に明るい未来に向かいたい!
そんな思いでBCGは毎度細かく記事にしました。
本音をいえば21回完遂してミスターBCGの称号を手に入れたかったけど富士山やエベレストの登山も頂上間近で引き返す決断をする人たちもいるわけでそれはそれでカッコいいんじゃないかと思ったり…

これからもブログは続けますが今後は自己免疫にトライしたことを発信したりこの先、手術、治療を控える方々のお役に立てるように質問をお受けしたりそんなブログ運営にしたいと考えます。

最後までお読み下さりありがとうございます

私の1年半に及んだBCG治療の経過を見守って下さり本当にありがとうございました。

ダイス









皆様本年もよろしくお願いします。


【新春の一句】

排尿痛〜

3歩進んで2歩下がる〜

治れと祈り〜

トイレイン〜


【排尿痛の経過】

去年の10月下旬から11月上旬にかけて3回BCG膀胱注入を実施する。

11月8日が通算18回目のBCGだった。


11月中旬

これまでのBCGなら副作用の頻尿、排尿痛が出ても10日以内にはほぼ解消されていたのが今回初めて排尿痛が治まらず。


11月下旬〜12月中旬

途中、尿細胞診や膀胱鏡検査を行いがんの再発は防げている診断。

排尿痛の相談をしたがまずはロキソニンで様子を見ようとなる。

しかしロキソニンが思いの外効かず。

仕事の時、身体を動かすほどに排尿痛が出るので12月18日に急きょかかりつけのS総合病院に行き外来受診する。

そこで尿検査した結果、前立腺炎かもしれないということで前立腺肥大症に出されるエルサメットという内服薬が処方された。


【エルサメット服用から20日間経過】

エルサメット錠は生薬(漢方の西洋版)で植物由来のエキスやアミノ酸が前立腺の炎症を抑えるという。

ただロキソニンのような即効性はなく2週間1ヶ月と長いスパンで治療する必要があるらしい。


【服用1週目】

この時期はまだあまり効果が実感できず。家で寝たり座っているだけの安静時のみ排尿時の痛みレベルが10段階の0.1〜0.3程度にとどまるが仕事中は0.5〜1.5まで上がってしまう。仕事中も水分補給はしているがやはり排尿の最後のほうで灼熱感というかしみるような痛みが来る。


【服用2週目】

1週目とそれほど変わらず。あと便意が強くなると膀胱も痛くなることがわかってきた。

大腸下部の直腸と膀胱と前立腺は隣り合った臓器だから便が通過すると直腸が少し膨らみ膀胱や前立腺を押すような格好になるのかなと勝手な想像をした。

実際排便後は膀胱痛は治まる。


神楽岡泌尿器科さんより借用
前立腺炎だと膀胱、直腸にも痛みがくるということなのか

【服用3週目】

少し回復の兆しが出てきた。安静時の排尿痛が0の時もみられたためだ。

やはり仕事中はおしっこ時に痛みがくるがここまでくるとお付き合いの時期と割り切るしかない。

そんな境地にもなった。


【自分なりの工夫】

排尿痛は排尿の終わり際からズボンをしまいトイレを出て次の行動に移るまでの約30秒がピーク。そのため私は排尿終わりの痛みは受け入れるがその後は20秒便座に座りっぱなしになり痛みがひくまで待つようにした。

仕事中だとほんとはトイレをさっさとすませたいがその後の仕事に痛みを引きずることになるので便座で痛みを止めてから次の行動に移すように変えてみた。


またYouTubeで理学療法士の方がアップしている慢性前立腺炎の患者向けの骨盤底筋と膀胱ストレッチも実践している。


【痛みこそ治療の天敵】

前向きさは失わないようにしている私だがやはり痛みと先が見えない不安はつらいものがある。

仕事帰りの帰宅後に排尿痛が出たりすると妻に無愛想になってしまったり猫の遊び相手をせずにすぐ布団に入ってしまったりという日もあった。

あとは[いつこの排尿痛が治まってくれるんだ]といういらだちや焦り、仕事の時に痛むのがいちばんつらくて去年末は少し気持ちもアガらずブログを書く気も起こらなかった。


それでも冒頭の短歌にあるように3歩進んで2歩下がる日々でいけばいずれは痛みがひくゴールにたどり着けると信じている。

それに慢性前立腺炎や間質性膀胱炎の方のブログや動画を見るようになり同じ泌尿器の病気と闘う同士からやる気を注入していただいた。


【がん治療とペインコントロールは両立してこそ意味をなす】

がんの再発予防はうまくいっているのに排尿痛の慢性化によりかなり精神的なダメージを受けた。

でも私の痛みは仕事を休んだり辞めたりする程のものじゃない。ということは治すのが第一目標ではあるが痛みとうまく付き合ってQOLを維持するのことを第2目標にすればよい。


【がんサバイバー3年生】

今年の3月には膀胱がんの診断を受けてから丸2年が経過してサバイバー3年目になる。


この間に色んな方々のブログを拝見して勇気や元気をいただいたり治療のイメージを掴んでいけました。


私は最後のBCGを受けるかはまだ不透明ですが先輩サバイバーの皆さんのようにこの先がんの告知を受けて手術、治療を控える方々のために少しでもお役に立てるようになりたいです。

そして私自身無再発を継続できるように明るく楽しく元気よく過ごしていきたいです。





京浜工業地帯の中にある貨物廃線跡を訪ねる
線路は消えてもその先の工場群の煙は上がり続けて日本の工業を支えています。
寂しいながらも力強さを感じる場所でした。

【BCG後の排尿痛が続いている為泌尿器科臨時受診を決断】

12月17日

膀胱がん再発予防のBCG膀胱注入から1ヶ月半経過したがここ最近のブログでお伝えしている通り排尿痛(痛みレベル10段階の0.5〜2.5)がずっと続いている。いついかなる排尿時も痛みがゼロにはならず。

そして痛みのレベルにはあるパターンがある。


①水分をたくさん摂り寝たり座っているだけのトイレでは痛みレベルがほぼ0.5


②水分をあまり摂らないで寝たり座っているだけのトイレでは痛みレベルが0.5〜1.0


③水分をたくさん摂り仕事で身体を動かしほぼ立ちっぱなし、またはウォーキング後のトイレでは痛みレベル1.0〜1.5


④水分をあまり摂らずに仕事で身体を動かしほぼ立ちっぱなしのトイレでは痛みレベルが1.5〜2.5


⑤便意がきて腸に便がおりてくると尿意とは別に膀胱または前立腺あたり?に痛みレベル2.0〜3.0の痛みが走る。


ロキソニンは過去に5回仕事直前や仕事中に飲んだが効果はなかった。


このパターンを見ると④⑤は避けたいところなのだが激痛にならないところがポイントで痛みがきても5秒〜10秒こらえると痛みは消えていくので結果的に身体介護を要す仕事も続けられている。


12月17日

夜勤入り。夜勤前はできるだけ身体を動かさず座るか寝るかの過ごし方をした。
そんな夜勤前の排尿痛はパターン通り痛みのレベルがだいたい0.5。
軽度だがゼロにならないところがヤキモキさせる。

そして夜勤の仕事に入ったがやはり身体を動かす業務になるとトイレの排尿痛が1.0〜2.5にパワーアップする。
水分をたくさん摂ると1.0付近になるが2.0になることもある。

明け方になり便意が来ると膀胱に痛みが走る。
痛みは2.0〜3.0。
便が降りてきそうになると膀胱痛になるのは近隣臓器だからなのか?

【夜勤が終わりそのまま病院直行して泌尿器科受診】
12月18日
痛みレベル3を超えることはないが過去のBCG後とは明らかに違う持続した排尿痛。
11月下旬の膀胱鏡と細胞診でがんの再発は否定できているが膀胱内の炎症がずっと続くのは初めてなのでかなり気になる。
実際に排尿時は痛みをこらえるために身体に力を入れて息を止めて出す。
リラックスしても途中で一度止めても痛み方は同じ。
2ヶ月位経過をみようと考えたが痛みはいち早く治したい気持ちが勝り受診に至った。

【泌尿器科】
夜勤を終えたらすぐにかかりつけのS総合病院に直行して予約なしの外来通院となった。
まずは尿検査。
尿を2つのコップに採取して細菌検査も行う。

その後は1時間半待って診察室へ

【尿検査結果は細菌などの所見なし】
先生の説明では
・尿は細菌感染の数値が高くない

・尿潜血+1

・尿検査から判断するとBCGの副作用が続いていると考えられる

・便意があると膀胱が痛むのは前立腺炎の症状かもしれない。
前立腺炎や前立腺肥大症でも膀胱、尿道に痛みが続くことがある。

大泉ほんだクリニック様より引用

前立腺が肥大したり炎症がおきると尿道が圧迫されて頻尿、排尿痛がおきるという。
BCGの炎症は膀胱だけでなく前立腺にも及んでいたのかもしれない。

【飲み薬で痛みを除去するアプローチになる】
今回は主治医A先生ではなくS医長。
医長とは私がTURBTで入院した時の回診でお世話になったので信頼している。
そのS医長からは
『前立腺肥大症で使われる飲み薬を1ヶ月分出しますのでそれで経過を見ていきましょう』
となった。

処方薬はエルサメットS配合錠

あまり聞き慣れない名前だが薬局の薬剤師さんに聞くと「前立腺肥大症の治療薬といえばこれですよ」とアドバイスを受けた。

ロキソニンで痛みが取れなくて坐薬かステロイド系が処方されるかもと予想していたのが前立腺肥大の治療薬がでたのはありがたい話だ。

この薬は1日3錠飲まなければならないので長期戦になろうが成果が出ることを期待してチャレンジします。