皆さんおはようございます。
今回はがんに罹り手術を終え治療期間に入った後の仕事との両立についてがテーマです。
【ステージが低ければ職場復帰は叶う】
私の膀胱がんはステージでいえば1。大きさ5cm、深さは転移リスクが出る筋肉層のひとつ手前にあたる粘膜下層ということでまずはTUR-BT手術(経尿道的腫瘍切除術)で腫瘍を切除。病理検査で再発リスクありと判定されたためBCGを膀胱注入しての再発予防導入治療と維持治療を1年半実施しました。
膀胱がんのステージ1は内視鏡手術で腫瘍を切除すれば基本的には仕事に復帰してフルタイムで変わらず続けられます。
私はBCG治療の期間中(3週間1クールの場合)は月に2〜3回有休を使い治療日を含めて3連休か4連休をもらい副作用のコントロールをしながら仕事継続していました。
【副作用とメンタルの関連性】
私の場合は就労している現役世代になるのでこれまでの立場を変えることなく同じ部署でいわゆる現場リーダー(現場管理する主任職ではなく主任のもと3つの班に分かれたひとつの班をまとめる班長)として続けてきました。
班長という立場は主任と部下の板挟みという役どころなのでストレスも溜まりますが20代から同じ介護会社で24年続けているので自然と身についたノウハウで難局を乗りきってきました。
【あれ?仕事へのストレスがずっと続く】
ところが心身に異変が。去年末から今年1月にかけて職場の上司が変わったり施設内で起こる様々な出来事に加え私が担当する研修や書類作成やクリスマス企画の幹事、日々の介護業務、職員親睦会運営の役割などがあれこれ重なっていました。さらにはBCGの止まらない膀胱炎症状も追い打ちをかけて「いっそこの仕事を全部ほっぽりだして自由になりたーい!」の境地になってしまいました。
これまでなら耐えたりのらりくらり乗り切れていたのがBCG治療の副作用『排尿痛』が私のポジティブメンタルを削いできたのです。
【上司に相談が近道】
同僚の班長に愚痴ったとしても副作用の痛みを共有はできない、私はこのままじゃ自身がつぶれると直感したのですぐさま上司に相談して結果、書類作成は他の職員にも手伝ってもらったりイベント幹事も班長だけでなく部下も積極参加するようになったりと主任や課長たちが手を打ってくれて2月以降はだいぶ負担が減りました。その期間に排尿痛も治まりだんだんいつものポジティブメンタルで仕事に取り組めるようになりました。
がん患者とはいえ職場ではみんな家庭や病気など背負うものは同じ、やすやすとがんを患う自分だけ悲劇の主人公にはできませんので周りの声やサポートを黙って期待するのは違うのかな?
むしろ自分から上司部下問わず症状を積極的に伝え、メンタルダウンしていたら相談するのが大事だと改めて思いました。
そしてがんのような長期戦の治療に理解ある職場、上司だったことも私にとって幸いでした。
これが
「手術後はなるべく早く戻ってくれ」
「BCGの痛み?そんなん仕事に来ているんだからたいしたことないんだろ?」
こういう上司のいる職場ならいくら20数年勤めた私でもこっちから願い下げて辞めたと思います。
それぐらいがん治療とは副作用との闘いであり長い期間残りの人生かけた一大チャレンジになるんです。
私は再発の可能性が残る今とこれからを考えると仕事にとことん打ち込んで昇進したり収入増したいということには興味がなくなりました。どちらかといえば介護という仕事を通じて人生をより豊かにするために続けているようなものです。
こればかりはローンや子育ての必要ない私だからこその考えにはなりますが。
【ある闘病青年の動画配信】
私はがん患者になってからはアメブロはもちろんのこと闘病系YouTubeもよく視聴しています。
がんの種別は様々ですが治療経過以上に気持ち、メンタルの部分を見て学ばしてもらったり参考にしていいとこ取りをしています。
そんな中、約半年前から視聴させてもらっていたみたけさんという33歳の闘病されている青年のYouTube動画をフォローするようになりました。
みたけさんは約2年前に膵臓がん発症、再発もされていますが治療経過の他、ありふれた日常を発信され、リアルタイムで視聴共有できるライブ配信も積極的にされていました。みたけさんは幼少期から心臓病の持病もあったのですがとにかく明るく前向き。今風にいえば陽キャな好青年で同じ病と闘う視聴者の方々に勇気や元気を送られていました。
私もみたけさんの前向きメンタルを見習うべく動画やライブ配信を視聴していました。
そんな陽キャな好青年が3月下旬に命を張ってライブ配信された3日後に心臓病の進行により亡くなられてしまいました。
私より20近く年下で仕事も結婚生活も夢や希望があふれていたであろう30代で膵臓がんを発症され幼少期からの心臓病が悪化して人生が終わるなんて…
動画を見るたびに元気玉を頂いていた私は「みたけさんができなかった仕事も外出も趣味もできる。こんな私が仕事や副作用でくよくよなんかしていられん!」
今もみたけさんの元気な声や配信終わり際の「前向き!」のかけ声が耳に届きます。
どうか同じ病と向き合う皆さん、ご家族さん、ご友人さん同僚さんにもみたけさんの2年に渡る生き様を明るい気持ちでご覧いただきたいという私の勝手な願いからみたけさんの動画を添付させていただきます。
私もいただいた命を大切にして前向きに日々生きていこう!