手術から丸一週間が経ちました。
朝6時の体温は36度9分で、まだ幾分高めです。
僕にとって大きな試練でしたが、でも1週間でこれだけ回復するものなのかと感心もします。
会社が試練にあって時に、これだけの回復力を持てたならばどんなに素晴らしいだろうに、
と少しシャバのことも考えるように なりました。

鼻から流動食を胃に直接入れる管を主治医先生に取って貰いました。
管が細いので痛くはありません。
これで、身体についている管は全てなくなりました。
部屋に戻ってきて鏡を見ると、
手術をした左側は腫れていますが、以前の自分と大きな印象の違いはありません。
顔の表面を切らないで手術をして貰った先生のおかげです。
一週間ぶりに顔を洗って(それまでは濡れタオルで部分的に拭いていました)、
髭を剃ってさっぱりしました。
鼻と口が中で繋がってしまったので、口の中を清潔にしておくことは今まで以上に大事です。
歯科技師さんに口の中をみてもらって、
きちっと清潔にしていますねと言われました。
(其の後に「歯を磨いておきますね」と言われたので、100点ではなかったのでしょう)。
いよいよ空いた空洞を塞ぐプロテーゼ(タンポンプロテーゼとプロテーゼ、
こんがらがるので、入歯といいます)の準備のために、
口腔外科で入院前で採取した歯型を使って入歯型作りの一回目です。
まずは仮の入歯を作るのだそうです。
本格番は手術で切り取った後に完全な粘膜ができてからです。

朝に栄養士さんが来て、食べれてるので、お粥をご飯にしますか?と聞かれたので、
昼食はご飯にして貰いました。
ご飯の方が甘みがあっ美味しい。又も完食。
別にお腹が空いているわけではなくて、
お粥を食べた後体力が戻って来た実感があったからこそです。
早く元気な体に戻したい一心で、食べてます。

昨日はテレビを二時間見ることができましたが、
今日は二時間本を見ることができました。
脳の方も徐々に回復しているようです。
横になると脳の左側あたりが少し軋むように感じますが、
起きたり座ったりしている時は逆にそういう症状は出ません。
骨と肉の一部を切り取る手術後一週間でここまで回復させる医学の進化も素晴らしいですが、
人間が持つ生命力の凄さというのも、今回の入院で思い知らされました。
自分の身体のことで有りながら、そういう力を軽視するような生活習慣だったのではないか、
と反省気分が湧いて来ます。

夜に担当先生が回診に来て、
手術でがんは取り除くことができたというものの、がんは骨を抜けていたので、
再発する可能性は否定できず、
其の場所に又がんが発生した場合、とても取りにくいのだそうです。
放射線治療をすれば、その可能性を抑えることができる。
放射治療によるデメリットは無しとしないが、がん再発した場合を考えると、
治療を薦める、と聞きました。
手術前に、聞いていたことですが、
改めて自分も土日でゆっくり考えて、来週相談することにしました。
さあ今日から口から食事です。
お粥に大根の味噌汁、さやえんどうのツナサラダ、牛乳とオレンジです。
最初は食べれる嬉しさでスイスイいけますが、中盤からお腹が張ってきました。
ゆっくりゆっくり食べて、完食できました!

少し痛みますよ、と主治医先生にプロテーゼを外してもらう時に言われましたが、
痛みも無く外れ、洗って又入れて貰いました。
この着脱が自分でできるようになれば、人によっては退院されて行く人もいるそうです。
それから、口が開きにくくなるので、口を開くトレーニングをしてください、と言われました。

食事を残して栄養補給が不十分な場合に備えて、
流動食を入れるチューブはまだ装着されています。
でも、昼食も完食しました。
看護師さんも、食べれてるのだからチューブはずしてくれるかも、と応援してくれました。
口が大きく開かないことと、
流動食のチューブが喉にあるので食べ物が喉を通りにくいことと、
そして何よりも手術で出来た左上側の空洞に食べ物が入ってしまうもどかしさがあり、
決してスイスイと食べれるわけではありません。
チューブが取れれば問題は一つなくなります。
がんばって夕食も完食し、お膳を返しに部屋を出たら、
そこに主治医先生がいたので、
三回完食しました!と訴えました。
マジすか!では明日外しましょう、と言って貰いました。
やった!今日はご飯を一生懸命食べることにがんばった日になりました。

今日は昨日に比べて、俄然元気になりました。
「唾液が出るだけで元気が出る」ということを言うお医者さんもいます。
又、喉がなるように飲食すると(ゴクンと言わなくても喉が上下に動くだけで)、
人は生きている実感を得て元気になる、という言い伝えもあるそうです。
確かに口から食べてから元気が出た確かな実感があります。
流動食の時とお粥の時と摂取カロリーに大差はないはず。
とすると唾液が元気にするという意見は本当なのかもしれません。

左目の焦点が合わないので、テレビもほとんど見ないでいましたが、
眼科でもらった目薬が少しずつ効いています。
今日はパリーグの決戦、ソフトバンクーオリックス戦をテレビで見ることができました。
もちろん神戸市民なので、オリックスを応援して。
今日から10月。
睡眠も徐々に取り戻しつつあり、夜中のの3時過ぎまで寝ることができました。
でも眠りは浅くて、夢のことをよく覚えています。今回は普段全く見ない戦場の夢でした。
真夜中に体温を計ったら6度7分だったので熱も普通に戻りつつあると思った矢先に、
お尻がプリッとなって、おならかと思ったら少し暖かいものが・・・・
慌ててシャワールームに入りパジャマのパンツはその場で洗いました。
6時になって看護婦さんがやってきたので、
正直に事情を話し、換えのパジャマを貰いシーツも替えて貰いました。
今までの自分だったら、恥ずかしさから、
隠して何もなかったように振舞っていたかもしれません。
肩の力が少し抜けてきたというか、自分の無力さを知って素直になっているのかもしれません。
看護師さんに同じ迷惑をかけてはいけないので、
院内のコンビニで大人のオムツを買ってはきました。

いよいよ手術したところに詰めてあったガーゼをとります。
担当先生が見守って、主治医先生がゆっくりと外して行きます。
最初にガーゼが落ちないように支えていた糸を切って、
それからガーゼをひとつづつとっていきます。
どうしても皮膚にひっついているところは大変で、
剥がす時に痛みが走りました。
でも短い間にガーゼは取れました。
タンポンプロテーゼというガーゼをシリコーンで覆った大きな団子状のマットのようなものを、
主治医先生が口の中から顎の切除部にグッと挿入しました。
口腔外科で入歯を作ってもらうまでは、
このタンポンプロテーゼをはめて、水を飲んだり食事をしたりするそうです。
担当先生から、水を飲んでみてください、と言われコップを口にすると、
口の中に何やらどろっとする丸い塊があります。
なんでしょう?という顔をすると、ああ血塊が落ちてきたんだ、吐き出してくださいと言われ、
口から出すと、ボロッと卵の黄身より少し小さいものが出てきました。
水はとっても美味しくて、美味しいです!というと先生もニコッとされました。
部屋に戻って他のことに気を取られていたら、鼻から血がタラッと落ちて来て、
横になって安静にしていたら、収まりました。

シャワーを浴びて鏡をみたら、首から上と胴体とで肌の色が違うのがわかります。
首から上は黄色味を帯びています。
これも手術の影響なんでしょうね。
夜に次女が淀屋橋の会社からわざわざ見舞いに来てくれました。
今日あったお客のトラブルで昼食取れなかったそうで、お疲れ様です。